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[秋葉原通り魔]ナイフ両手に襲う 車、赤信号で突っ込み

 東京・秋葉原で8日、7人が殺害された通り魔事件で、派遣社員、加藤智大(ともひろ)容疑者(25)=静岡県裾野市富沢=が、両手にナイフをかざし、次々と通行人を襲っていたことが、警視庁万世橋署捜査本部の調べで分かった。運転していたトラックは赤信号で交差点に突っ込み3人をはねたことも判明し、明確な殺意を持ち大勢の殺害を狙ったことが裏付けられた。捜査本部は10日、殺人未遂容疑で送検したが、今後殺人容疑に切り替え追及する。

 調べでは、加藤容疑者は8日午後0時半ごろ、東京都千代田区外神田の交差点にトラックで突っ込み、対人武器のダガーナイフ(短剣、刃渡り約13センチ)で通行人を次々と刺した後、駆けつけた警察官に取り押さえられた。

 捜査本部が現場周辺の防犯ビデオの画像を解析したところ、加藤容疑者はダガーナイフだけでなく、小型のペティナイフ(同10センチ)も持って、バンザイの格好をしながら2本のナイフを振り回して襲ったことが分かった。

 ダガーナイフは、事件当初から17人を殺傷した後取り押さえられた際まで所持。ペティナイフは、トラックではねられた被害者を介護しているときに刺された万世橋署交通課の男性警部補(53)が倒れていた現場の近くに落ちていた。

 加藤容疑者は逮捕時、上着の内ポケットにも折り畳み式の小型ナイフ(同約10センチ)を所持していたほか、トラックには別のナイフ2本と特殊警棒も入れていたこともすでに判明している。

 また、トラックが交差点に進入した際、信号は「赤」だったことも確認された。現場は秋葉原のメーンストリートの「中央通り」と「神田明神通り」の交差点。中央通りは歩行者天国だったが、明神通りとの交差点は、信号でいったん歩行者天国の通行人を止めれば、明神通りの車は通過することができた。

 しかし、目撃者の情報などから加藤容疑者は通行人が止められていない状態で交差点に突っ込んでいた。【川上晃弘、佐々木洋、古関俊樹】


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