脱アイデンティティ
メモ。
「パーソンズによればpersonality（人格）の形成とは『役割取得』のことであり、人格の分化は『役割分化』のことであり、人格とは『役割の束』として定義される。この徹底的に操作的な定義には、本質主義的で運命論的なところはどこにもないが、ひるがえってエリクソンがアイデンティティの概念に込めた『過剰同一性』や『超自我アイデンティティ』のような、同一性からの批判的距離を持たない点で、現状追認的な保守性をもっている」
「その結果、システムに内在して存在しているものはすべてシステムに対して『順機能的eufunctional』であるという事後的な評価が下される傾向が生じる」
「パーソンズの家族システムも、家族の一般理論というよりも、彼と同時代のアメリカ社会の規範的家族像を反映し、追認したものである」
およそ人間の考えることには正義や理想に対するなんらかの態度がおのずと含まれてしまい、理想主義か現状主義のどちらかに分類される。つまり現実に対してそれと交換されるべき新たな未来を描くか、そうでなければ現状のシステムを明らかにしてその機能的効率とはなにかという点にのみ焦点をあてたものか、である。
パーソンズの場合に上野千鶴子が指摘していることは、あくまで一般的なアイデンティティについて論じているようでいながら、その言説にはそもそも現状追認的な論理を持ちやすい点であり、その上でフェミニズムの切り込みでそれがもつ矛盾点を明らかにし、それが一時代の局所的制約、つまり「彼と同時代のアメリカ社会」というものに限定的発言だと脱構築してみせる。
この点に関してふたつ感じたことがある。
ひとつは「システムに内在するすべての機能に事後的に順機能的という評価が加わる」というシステム論の問題について。これは理想論が成立しにくい時に登場しがちな一種の保守主義であり無気力の変形である。これでは人間の意志などはすべて「順機能的」であることになってしまい、「機能的」であろうとする意思をもてなくなってしまうのではないか？たとえばこれはあるべき姿とはという問いに答えることができないのだ。これは脱構築という姿勢そのものがもつ下らなさの証左であるように思う。
たしかに「深い」問いと答えがそこにはあるかもしれない。しかし現実問題において解のよさとは「深さ」によって計られるものではない。
ふたつめは上野千鶴子の方法論である。彼女はまさに文中にある補償努力、つまり本来ならば差別的なカテゴリーにを逆手にとって隆盛しているところがなきにしもあらず、なのだが彼女の伝家の宝刀による快刀乱麻の言説ぶったぎりは、正しいとされる論のなかにジェンダー関連の誤謬を発見し背理法によって論を否定してみせるところにその骨頂がある。問題はその背理法がいったいどこの論理を覆すものなのかははっきりしないところにある。数学や記号学における論理の流れの多くは直線的であり、部分の背理が命題の否定につながる。しかし現実の多くのシステムはリダンダンシーを備えた非線形構造をとっており部分的論理崩壊では全体の構造が崩れるとは限られないのだ。強固な建造物の細い柱を取り払ったからといって全体が即座に崩壊する力学的緊張などめったにありはしない。
まだ序章だがすすめていこう。序章はアイデンティティという擁護の歴史的学説的紹介だった。最もだと思うことば。
「時代の精神病理は社会的パーソナリティの極限型を示す」
たしかに最近すこしずつ言われているように統合失調症が遺伝的産物であり長い間発生確率は一定であるはずのものが、最近脚光を浴びるのは、社会に一種の当事者意識があるからだろう。 [
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炒め物
今日は久しぶりに炒め物をつくった。炒め物は一人暮らし戦線のおける歩兵みたいなもんで、とりあえず食材を刻んでフライパンにぶち込んでしまえばもうそれだけでなんだか満足のいく定食のような仕上がりになるのだ。とりあえず突撃、というわけである。なので一人暮らし開始直後は鍋がなかったこともあり（いまもってないのだけど）炒めてばかりいたが、さすがに食傷したので最近はもっぱらアフリカンから教わったシチューという名のスパイシーごった煮をいただく毎日だった。このシチューからカレーまでの進化は容易に想像がつくことは先日に書いたとおりである。
さてGWによってかなりの進歩を遂げたという確信をたしかなものにするべく、今回は多少の気合を望んで炒めものに挑戦したのである。
GWの供給過剰によって放置気味だった豚肉をどうにか処分してしまわなければいけなかったのは8日のことだった。冷蔵庫の中でみる時点で薄気味悪かった豚は、取り出してみるとまさに死んでしまったような肌色になっていてあまり食べる気にならなかったが、まあこれくらいがうまいという話があるという開き直りで調理することにした。ただ問題はにおいである。
そもそもスパイスの効用のひとつは防臭処理だという。どこかでそれは防腐処理と混同されていた嫌いがあるがおそらく調理に使うスパイスと一緒に保存した位ではそんな効果があるようには思われない。きっと塩と一緒に保存した結果、水分がぬけて腐りにくくなったのだろう。というわけでスパイスの第一義は臭い対策なのだ。と思いきやこれも臭いを付加するのであって防臭などではない。防臭とは多幸感あふれるラベンダーポットを部屋においてなるものでなく、根本的に臭いのもとを絶つことである。西洋人はどうやらこのあたりに誤解があるらしく、風呂に入らずに香水をやたらと振りまく程度の感性しかない。毒には毒を、という考えもあるだろうが風呂に入って欲しい、殊に日本では。まあ向こうには毎日風呂に入っているかどで魔女狩りしたという、不幸を通りこして滑稽な話があるくらいだから、彼女たちも自らの処女性をアピールするために風呂に入らないという理由もあるだろう。ないか。
ともかく、日本人のその感性が生み出した科学の英知にファブリーズがある。ファブリーズは分解型の消臭剤で、においの分子を
を根源的に断つので臭いがなくなる。臭みのある肉を調理する際に必要な姿勢はこれである。いまのところ料理の消臭は�＿断�分解、��酵素分解、�Ｃ蟒个了阿弔鮹里辰討い襦��，話噂磴盆屬瓩譴仆�い分子が熱分解するだけで説明するまでもない。�△呂靴腓Δ�やにんにく、ねぎなど消臭・殺菌作用をもつ香菜のたぐいで、それなり臭いがあるから添加消臭と思われがちだが、殺菌作用をもつことを考えると多様な分解酵素をもっている考えられる。��はアルコールや油によって揮発性で非水溶性の臭い物質を抽出することで空中に放出されることを抑えるのだと考えられる。
というわけで今回はその合わせ技をしようということになり、各種野菜を刻んだあと、熱したフライパンで豚肉をいため、焼き目がついたところで白ワインを加え軽く蒸す。ナツメグを軽くふってからしめじを加え軽く炒めた後、たまねぎとにんにく、唐辛子をみじん切りにしたものを追加してさらに強火で加熱し、最後に色がきれいにでるように小松菜を軽くいためて盛り付けた。ここで反省点をあげると小松菜を綺麗に見せるためには一度豚肉とペースト状のたまねぎを引き上げて汁で小松菜を煮る状態が発生しないようにするべきだった。まあそれでもそれなりに注意したのでひどいことにはならなかったのは幸い。そして最後にしらがねぎを載せてできあがり！
キッチンにきたアフリカンに「proffessionall!」といわれたが、所詮見た目なもんで、それも最大限しらがねぎの効果でしかない。この間シチューの件でも書いたかもしれないが、料理はほとんどの場合、見た目が勝負で味なんてものは慣れにすぎない。日本では野菜を煮る場合にも炒める場合にも食感が残るようにするが、イタリアのパスタやフランスの温野菜なんかはこちらの感覚では少々煮込みすぎなくらいがベストとされている。もちろんそう思って食べるとそれはそれでなかなかおいしい。しゃぶしゃぶなんかもそれかな。あれだけ肉を薄く切る文化は他にあまりないだろうし、そもそも西洋人にはあれが料理だとは最初は信じられないらしい。「lost in transration」というフランシス・コッポラが親かなにかの女の子監督がとった映画のなかに、新宿はしゃぶしゃぶ屋でなんで自分で調理するのシェフの仕事じゃないのとのたまうシーンがある。彼らにしてみれば薄切りの肉も単なるしみったれに写ったのだろうと思うと、極端に持ち上げることはいざしらず無知無理解も同様にあまり褒められたもんじゃない。話がそれたが、それでは日本人が堅いものが好きかというとそうでもないのはそばやラーメンとパスタを比較すればわかる。あえて芯を残すという発想は日本では穀物にはされない。もしかしたらそれは米は加熱するとやわらかくなりやすく、パンなんかは堅くなりやすいという違いからきているのかもしれない。主食と副菜が両方とも堅かったりやわらかいのはあまり好もしくないもんな。
料理の基本は味の五大要素のバランスといわれるが、本質的にはうまみをどうだすかがポイントだと思う。味覚のうち相乗効果があるのはうま味だけだし、他の味覚は添加物でどうにかなることの方が多い。ちなみに苦味とうま味は受容体が近くにあるからひょっとしたら純粋な苦味物質はないのかもしれない。ビールは苦いがうま味もひとしおだからこそ飲むのだろう。そして味覚や嗅覚だけなら液体でもよいので料理の次なる本質には食感がある。舌ではなく歯でも感じられるいわば物理的なパラメータ。今回加えたしらがねぎも比較的つめたく生野菜のしゃきしゃきした感じが炒め物にすこししなっとした小松菜と対照的でよかった。この二つに注意さえすれば大概の料理はうまくいくのだと思う。
留学生に囲まれて食事をする機会があるので思うのは、刺身やしゃぶしゃぶという料理は本当に洗練されている、というか他に類をみない食材に対する姿勢がある。上にも書いたように料理の基本はたいていの場合、加算法である。つまりそこ立てられているのはどれだけ味を複雑に入れこめるかという問いであり、それに対して事後的にハーモニーが技法として存在する感じがする。
そのような方法論では食材を切って単純にしょうゆやたれだけで食べる刺身やしゃぶしゃぶなんてのは、その単純さゆえに下卑たものに写る。ただ食材を多様にすればするほど一素材に対する味の依存度は低下するのが必然で、それを嫌って素材そのものに執拗いこだわったのが日本料理の本質的な部分なのだろう。いったいこのような意識が日本人に芽生えたのはいったいいつごろでどのような契機によったのだろう。室町だろうか。 [
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タケミツトオル
おなじような感想を武満徹の楽曲に想う。ショパンは可能な限り五線譜に音を詰め込むことに徹底的だったみたいだし、バッハは音の粒自体は鷹揚なテンポで配置されているけど、それを積層させることで充填率を上げている。武満の場合はもっと音と音を突き放した感じで置いてあり、余韻のほうが印象に残る。不協和音とリズムの破格がよく特徴としてあげられるが、リズムの破格は予定調和的な音、埋めるべくして五線譜を埋める音を退けようとする姿勢の表れだと思う。リズムが一定の場合、聞き手は無意識に次なる音の予想するし、その間隔と全体の長さから音の総数が予測できてしまう。ところが破格のリズムの存在は一挙に無限の音の配置可能性を聞き手に発見させるのだ。つまり一定のリズムが整数を刻んでいるところに分数を持ち込むことで空白を意識させることを武満は狙ったのではないか。
となると不協和音ではない武満の楽曲というのが想像される。聞いてみたい。 [
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運
運のいい人間になりたい。
物事にある流れをきちんと自分の方に寄せることができる人。
努力は絶対必要なんだけど、
それと同じくらい人間のコントロールできる場みたいなもの、
華、というか輝き、というかなんだかそんなもの。 [
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脱アイデンティティ2
「時代の精神病理は社会的パーソナリティの極限型を示す」
まあ根拠はないけれど、そうであるかなと仮定して。背景に「解離性人格障害」、多重人格の症例の増えるのと同時に、多元的自己を演じる人々、ブログを複数もっていたり友達の中でも顔を使い分けたりする人、が増えているということが指摘される。いつの時代もそんなものはあったわけだけど症例の増加は確かに意識的な「発見」が行われている、つまりそういう精神状態に視線がおよぶということの結果かな、ということで。
そう思ってふりかえると大学時代前期はかなり意識的にこの多元的自己をmanageしていた。複数の集団に意図的に所属し、「顔」を使い分けることでその集団の中での比較的優位なポジションを獲得する、ということをしていた。そうすることによってどのような価値観、行動様式をもつ集団にも親和性を獲得することを能力化しようとしていたのだと思う。それはそれなりに成功して友達は増えたし色んな人間とつきあうことを可能にした。なぜそのすべての集団に通用する一貫した顔をつくろうとしなかったのかはわからない。ただ所属する集団はそれぞれ行動様式が違ったし、そこから要求される価値観なんかも違っていたからだと思う。当時はそういう状態を「戦略的」という言葉で呼んでいた。そこから自己開示をしていって友達よりも密度のある関係になった人もいるから、それがすべて悪かったわけではないけれど、あることがきっかけで「戦略的」であることをやめることにした。
単純に言えば学科における戦略の実行とそれに対する報酬がつりあわなかったのだ。manageした結果の報われなさから、学科における評価を獲得するため、いやその先の社会に出てからの評価のためには内在的な動機が発生させる必要があるように思われた。また同時に各集団のポジショニングも比較優位というだけで最上位層にいくのが、時間の問題もあるだろうけど難しいかったこともある。もちろん社会にでればある価値観を提示していくわけで単純な自己表現だけではなく一種の戦略性は必要だろうけれど、そうやって自分を切り売りしてまでなにかをやりたくないからこそ選んだ道なので、まずは自己の確立、多元的自己から自己の一貫性へと人格陶冶の方向性を転換したのだった。
方向転換はいいものの、はたして自分はいったい何者なのか、それに対する回答がなかなか得られなかった。それまでの経験も読書も決して自分が確固たるなにかを信じるに足るなにかを与えてくれることがなかった。考えてみれば当たり前だがすでにその参照すべき経験群は意味づけの操作が可能なものとして捉えられていたからである。現在は経験ではなく行動が自分というものを形成する唯一の機会なのだと思う。つまりある出来事にたいしてどういう行動をとるか、でありそれを貫くだろう論理をアイデンティティと呼ぼうというのだ。
そしていまそのような行動がもたらす問題がいくつか生じてきたので修正の必要がでてきた。人間関係に齟齬が生じるようになってきたこと、とりわけ彼女が非常にできにくい。人間関係には濃度がありすべての人間に等しい態度で接することはできないのは当たり前で、通常は仮面という便宜的人格を介したのちに、自己開示をへて親密になるというプロセスを踏むのだが、現在のテーマが一貫性であるため仮面を許容する姿勢がすくなく、場に合わせることが難しいのだ。
というわけでとるべき方策はふたつある。ひとつはペルソナよりも解離性のすくない人格によって場をコントロールすることを学ぶこと。社会が外的に与えてくれるもの、つまりその場に適した振る舞いを支持するものを読み取り作成する。その場その場における即興性の高い、状況親近性の高い使い捨てとして解離性を使うやり方。もうひとつは全体をコントロールする基本的な価値要素を決定すること。
多元的自己といってしまうと等価な人格が複数ある風だが、役割的人格というところから派生したことを考えると、それは中心にいる操作的自己に対して、便宜的な人格群が極大化した状態を指すと思われる。前回の基本的な方針はあまりに多様化した人格群にエネルギーを割いたために縮小した操作的自己が肥大化した便宜的自己に耐える力がなくなったためにおきた。それで人格の中心をふたたび操作的自己、自信がアイデンティティを感じている自己に同化させる方向を考えた。今回は一応の一貫性を確立したので多少多元性を取り戻すことが目的になる。ただ一貫性を確立したものの全体を陶冶する方針をもたないのは問題だ。
おそらくここで問題となっているのは、解離的人格群があるsituationに対する便宜的で道具的に適合するように構成されたもので、適用範囲が時間的にも人間関係の範囲としても限定されたものだったのに対して、その枠を拡大してとらえて形成していくこと。そして何より問題なのがそれを根付かせること。便宜的人格のような操作の対象としてではなく、自然なふるまいとしてそれがおこなえるようにすること。意図的な行動が次第に習慣化し、そして習慣は人格に対して強い影響力をもつ。つまり人格の陶冶はこの習慣にかかっているといってよい。すなわち便宜的人格群があくまで便宜的だったのは、それが習慣化されていないlangageによっていたからなのだ。
ここでいうlangageとはひとつの価値体系をさすのだけど、その指し示す範囲は通常でいう言語ではない。思考と行動の型の集成とでもいえばいいいのだろうか。ある状況に対して発生する、ある言葉遣い、あるボキャブラリーの選択、ある仕草、いわば反応と言われるすべての事柄は状況xが入力された時に人格というオブジェクトが返す変数群を構成する。他者の人格はそれを完全に捕捉することのできない関数、ないしオブジェクトだといえる。通常の場合変数群は独立しているが、人格とオブジェクトが異なるのは人格はその出力する変数群に一定の結合性があることである。言語には文法があり、単語と単語のつながりには一定のルールがあるように、ある人格において言葉使いとボキャブラリーと仕草はお互いに相関しあう。そう考えると人格のシュミレーションは出力された行動群の結合性に法則を見出し、そこから人格を再構成しようという試みなのだろう。（ここでひとつわかったのはアナロジーはあくまでアナロジーであることを忘れがちで、つい同化して考えてしまう癖があること。類似を指摘したあとにかならず差異について考えることが必要だ。）
便宜的人格はこのlangageを発音する段階で即興ですり返る技法の連なりとも解釈できる。 [
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詩
私の言語体系がつぎに必要としているのは詩である。
状況を客観を装いながら「記述」すること、
それは科学を生み出した視線で、
目的達成にはすぐれた態度だと思う。
それは人間すらも「たんぱく質ロボット」だと言い切ってしまう、
というよりもそういうしかない態度なのだが、
そこに発生する根源的な問題は
「私」にとっての「私というたんぱく質ロボット」とだとか、
「私」にとっての「あなたというたんぱく質ロボット」という
非対称性が絶対的に存在している点である。
つまり客観的叙述という態度そのものが内包するする矛盾、
水平な視線をもっているようでありながら決定的に中心にいること。
もちろんそれを忘れることだってできる。
ただ物理的真実は私は中心にいることである。
だからこそわたしは主観的にものを言うことが許されるのだ。
ただ詩は私の世界を曇らせる。 [
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文体
書いてて馬鹿らしくなってきた。
長いんだよ。
まず動けっての。
そうじゃなかったら必要に応じて使い分けなさい。 [
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フランス料理
久しぶりに家に帰って荷物を持ち出してきた。
その中に昔買った「男のフレンチ」なる一冊。
若干20才にしてLEONばりの感性を発揮してますよ。
友達がイタリアンなら俺は！と意気込んだような記憶もあるやらん。
フランス料理は美しい。
色彩に配慮した工程が組まれ料理ができあがっている。
つくってみて思ったけど
結局料理なんてのはおいしい食材を混ぜればうまい。
もちろん取り合わせがあるから全部が全部ってわけじゃないけど
ラーメンの全部盛りがやっぱりおいしかったりするのと同じ。
だからどうやっていろんなものを混ぜるか、というのが料理の勝負どころだし、国ごとのカルチャーなんだと思うわけです。
日本の場合は薬味っていう概念が（概念てゆうかまあ存在）ある。
メインの料理は素材を活かすために風味が残るように
シンプルでいて絶妙な火加減だったり包丁が入る。
そしてしょうゆだったり味噌だったり塩が味付けとしてあって
最後にそこにみょうがやわさびにはじまる香薬味、
青ねぎ、白ねぎ、ごま、大根おろしなんていう苦味と食感を整える薬味、
あとはみりんだったり酒、かつおだしなんてのも旨味のための薬味といえるかもしれない。
たとえば大根おろし先のほうが辛いから料理によって使いわける、そういう繊細な具合が薬味のポイントになる。
それに対してフランス料理はやっぱりソースなんだと思う。
それだけなら日本とあまりかわらないけれど
フランス料理がこってりといわれる理由、下ごしらえ。
もちろん日本にも下ごしらえはあるけれど
素材の味を減じてしまうからあっさりしてる場合がおおい。
それにたいしてフランスでは素材の味も一つの要素と捉えて考えている場合が多いように思う。
（どんだけ知ってんだよ、って話だが）
だから割と下ごしらえが徹底してる。
肉のつけものみたいな感じで
浸透圧とオイル攻めで肉にしっかり味をつける。
で、メインにしっかり味がついてるから後はソースで遊ぶ。
だからソースには季節の野菜とかがはいって
そのときどきを楽しめる。
こうやって工程を分けるメリットが盛り付けの美しさ。
味のある調味料には色がしっかりついていることが多い。
赤ワインしかりバルサミコ酢しかり（て、原料おなじか。）
それを焼くときに加えたりなんかすると
加えてフライパンの温度がさがったりいろいろややこしい。
そこで調味の工程を先取りしておくことで
（加熱前の方がたんぱく質が変成しないから味がしみやすい）
加熱の工程は火を通すことの綺麗に仕上げることに集中できる。
そして綺麗にできあがったメインに飾りをつけて
きれいな色のソースを絡めればそれは他の国の料理にはないくらい、
盛り付けの華やかなものができる。
というわけで今日は
鶏肉を
はちみつ、黒酢、塩、ローズマリー、白ワイン、胡椒、オリーブオイルで三時間おいたあと
熱した多めのオリーブオイルで表面に焼き色をつけてかりかりにしたあと
グリル中火でじっくり油を落として
途中小さじいっぱいのしょうゆでもって風味をつけて（味じゃないよ）
焼きあがったらお皿にもって、しらがねぎをもりつけて胡椒を削ってできあがり！
いや〜自分で言うのもなんだけど、今日のはよくできました☆
フライパンしかないから焼きしかできなくて
味付けが単調でなってて飽きてたこともあってひとしおでした。
ところでオイルでつけるのはなんでだろうか。
油性の調味成分を溶かして浸透圧か。
混ぜればうまいってのもさ
結局料理なんてえのは好みの問題で
こげた飯が好きだってのだって
この国じゃ通だなんていわれたりする。
（タイかどっかもそうらしい、あ、韓国か？）
前にも書いたけど野菜を茹でるときって
無意識のうちにしゃきしゃき感を残しちゃうのが日本人。
イタリアやフレンチでも「くたくた」までいっちゃう。
「なんだあいつらなま茹でじゃん」
「なんだあいつら茹ですぎて食えねえよ」
どっちも好みなんだな。
たぶん向こうの料理にはくたくたなほうが、
こっちではしゃきっとした方が付け合せとしてなじむ。
食感もそうだけど、味なんてもっとそうだよね。
なんでこんなのがうまいと思えるの？！ってのを
好き好んで食っちゃうわけで、
納豆なんて好きだけど食べながらなんの因果で
腐った豆が好物なんだか、とか思いながら
これまた西洋ではグロでしかない「もずく酢」なんて
かけて毎日食べるわけです。
いままで一番理解できなかったのが友達が土産でもってきた
トルクメニスタンのメロンの漬物。
すいかの皮を日本でもつけるっていうけどメロンはねえ。
しかも具合が悪いことに奈良漬けそっくり。笑
冗談でメロンつけちゃった奈良漬け。
まずい。
向こうのおっさんはこれをつまみに酒を飲むそうで
それなりにおいしくいただく。
料理なんてのは相対的なもんだから
失敗してもエスニックだと思っちゃえばいいじゃん、
なんて頭では思ったり。
そして実は、これははじめてみてわかったけど
料理って結構見た目が勝負。（器も含めてね）
そういう意味でフレンチと日本料理は
（俺は和食ってのはあまり好かない。なんてえかこころもちべっとりしてる。刺身、てんぷら、すしなんてのは和食じゃない。
鯛の刺身にレモンのスライスをはさめるのが日本料理でい）
見た目にコンシャスだし、調理工程がそうなっているよね。
その点中華は割りと単純。美しさよりも元気になりそうな感じ。次は中華かなー
でも中華は火力が必要だからなー
中国は古来から燃料が発達していて
日本も西洋も基本的には薪の火で調理する設定で
料理がつくられているけど
中華は石炭仕様で料理が作られている。
火が強いから炒めたり
蒸すなんて熱効率の悪いやり方で加熱してる料理がある。
でも蒸し焼きっておいしい。
蒸気は100度を超えてしかも油を使わない加熱ができるのが魅力的。
火の通りがいいとなんでおいしいんだろ。
うーん、これは宿題だ。 [
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新庄
最近新庄がかっこいいな〜
華があるっての。
華のある人間になりたいし、
生活には華が必要ですよね。
まずいものには華がないし
散らかってる部屋にも華はないからかたづけなきゃ。
いやあるとこまでいきゃいいんだろうけどさ。
マルエツで売ってるタッパーのかっこ悪さに閉口。
あのさ、こんなん百円で売ってる時代に300円でだれが買うのさ、
ってまあ買うんだけどさ、でもなんとかしろよ！
というわけで今日はするめいかの刺身用が安く手に入ったので
早速シーフードパスタにしてやりました。
いかなんてさばいたことないので
webで検索したらちゃんとあるんだよねー
ついでのはずが塩辛をメインにして
しらがねぎとみずなを引いたお皿のうえに
オリーブオイルでいかとエリンギを炒めて
白ワインで蒸したソースにパスタを絡めて
皿にもったらとっておいたみずなとしらがねぎを
上からまぶしてできあがり！
イカ墨をソースにつかったから色があんまりよくなかったけど
味はまじ最高。
やっぱりパスタは慣れてるからかんたん、しかもおいしい！ [
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脳と心
ながらく唯物論的世界観の中にいたわけで
現在もその渦中にいるわけですが、
ひょっとして人間の脳ってのはもっとポジティブなのでは？
と思いはじめました。
幻痛。
たとえば足を切断した人が
あたかもその足があるかのように
痛みを感じてしまう現象。
解釈の仕方によっては
これって結構革命的ですよ。
だってもし刺激に対する脳の反応としてだけ心が存在するのであれば、
こういう現象はおきない。
いやたしかに脳は勘違いする。
勘違いされた方はたまったもんじゃないよね、
勘違いとはいえ当人にはリアルなんだから！
逆にいえば同じ現象に対して脳の対応はかなり触れ幅があるってこと。
まだ未解決。 [
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