埼玉県川口市に滞在していたソウル市在住の韓国人女性(62)が1月から行方不明になっていることが分かり、埼玉県警は13日、女性の知人の供述に基づき、茨城県坂東市の民家の庭先でこの女性とみられる遺体を見つけた。県警は同日、この知人夫婦を死体遺棄容疑で逮捕した。
逮捕されたのは、ともに職業不詳で、川口市西青木1丁目、朴五順(パク・オスン)容疑者(41)と夫の武次信義容疑者(33)。調べでは、両容疑者は1月11日、この女性と見られる遺体を坂東市みむらの武次容疑者の兄宅の庭先に埋めて遺棄した疑い。武次容疑者は殺害も含め、容疑を認めており、朴容疑者は容疑を否認しているという。県警は川口署に捜査本部を設置。殺害についても2人が関与した疑いが強いとみて調べる。
県警は6月13日朝から両容疑者から事情聴取。武次容疑者の供述に基づき捜索したところ遺体を見つけた。遺体は傷みが激しいが、ソウル市在住の白貞子(ペク・チョンジャ)さんとみられる。
調べによると、白さんは07年11月に短期滞在目的で入国し、川口市内のサウナで寝泊まりしていた。1月10日午後、JR西川口駅付近で友人と別れて以降、連絡が途絶えていた。
白さんは韓国・済州島のレストラン経営などを手がけていた資産家で、来日後、川口市内の遊技店に頻繁に訪れていたという。白さんと両容疑者は常連客で、2人は白さんから多額の借金があり、強く返済を迫られていたという。