今回の地震の本震では、気象庁の緊急地震速報が発表された。地震の初期微動(P波、秒速約7キロ)をとらえ、その後に来る大きな揺れ(S波、同約4キロ)を予測する。今回速報が出されたのは、初期微動を検知した約4秒後だった。震度6強の揺れが観測された岩手県奥州市や宮城県栗原市では、強い揺れが来た後に速報が出たとみられる。一方、震源から少し離れ、震度5強の揺れがあった仙台市では揺れが来る10秒余り前に速報が出たとみられる。
緊急地震速報は、テレビやラジオで放送された。衛星を使った総務省消防庁の全国瞬時警報システム(J―ALERT)もあり、市町村の防災行政無線で速報を流すこともできるが、整備している自治体はごくわずかしかない。
今回の震源は約10キロと浅かったため、東北地方では震度6強の強い揺れとなり、北海道から東海地方にかけての広い範囲で揺れが観測された。
地震の規模が大きく、震源が浅いため、余震が続きやすく、14日正午までに体に感じる余震は95回に達した。(大久保泰)