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【社会】

世界献血者デー サウジ大使館に希望者殺到 『民族料理でおもてなし』

2008年6月14日 夕刊

献血の順番待ちの間に大使館関係者の出迎えを受ける献血参加者=14日午前、東京都港区のサウジアラビア大使館で

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 「世界献血者デー」の十四日、在日サウジアラビア大使館(東京都港区)に“献血希望”の日本人らが殺到した。「協力者にはアラブ料理を振る舞う」という“おもてなし心”が、大きな反響を呼んだためだ。

 この日は、世界各地でサウジアラビア人が滞在国の献血に協力しているというが、日本にいる留学生らの多くは牛海綿状脳症(BSE)対策などで、日本で献血が制限されている時期の英国留学などを経験していた。

 このため、大使館が留学生の代わりとして日本人に食事付きの協力を呼びかけたところ、申し出たのは五千人超に。このうち先着八百人に十四、十五両日で献血してもらうことにした。

 大使館では、ファイサル・ハサン・トラッド駐日大使が協力者を握手で歓迎。「アラブ料理に引かれた」と参加した品川区の会社員中津川静帆さん(30)は「日本のためなのに、こんなに太っ腹なおもてなしをしてくれるなんて」と感激していた。大使館は「日本のような豊かな国で『食べ物』だけの理由で、集まってくれているのではない。サウジアラビアに興味を持ってくれた表れ」としている。

 

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