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「レストア腎移植を考える会」報告

2008/04/28 12:49

 



レストア腎移植を考える会」
概要報告



4月26日(土)愛媛県松山市で開催された「レストア腎移植を考える会」の概要報告をいたします。

「レストア腎移植を考える会」には、県内外からおよそ150名の方々が参加。

お二人の講師の先生のお話を熱心に聴講しました







向かって左・堤 寛藤田保健衛生大学教授
右・高杉敬久広島県医師会副会長



 

堤 寛教授

「レストア腎移植と腎不全治療」

 


堤教授は2006年の12月、宇和島市でのレストア腎移植に関する評価委員会の一人として選ばれ、日本移植学会、腎臓病学会等のメンバーとともに参加。

病理専門家の立場から徳洲会病院で行われた過去5年間の11例についてカルテを詳細に調べた。

 

初めに外部評価委員として感じたことを、10項目にまとめて説明。



 

 


特筆すべきは、ドナー11例のうち9人が2度目3度目の移植の方に移植された全42例も30例(71%)は2度目以降の移植である。

このようにレストア腎移植は万波医師と患者の長いつきあいと深い信頼関係の中で行われた医療である。


治療を受けた患者の満足度は高く、医師の高度な技術と信頼関係なしでは成立し得なかった医療であり、親族間での移植の可能性がほとんどのない患者の方にとって、レストア腎移植は大きな福音となるものであると主張した。

 

また、捨てる腎臓を使用するという発想の斬新さはだれも思いつかなかった画期的・素晴らしいものである



 



成績についても、レストア腎移植のドナーやレシピエントは高齢者が多く、そのような
悪条件でも、レストア腎移植の生着率は死体腎移植に遜色がない。

ドナー年齢が70歳以上の場合を比較すると、むしろ死体腎臓移植より良好である、と指摘。



 





このような状況が分かってくると、日本移植学会等の「医学的に妥当性がない」「病腎移植はあり得ない」等の見解に対して大きな疑問を持った。

 

1 癌等の病腎の治療は部分切除が本当に標準的な治療であるのか

2 他人に移植出来る腎臓なら元の患者の体にもどす自家腎移植をすべきというが、本当にそんなに行われているのか


3 ネフローゼの腎臓の移植はあり得ないというが本当か

 



14病院のデータから調査をおこなった結果、推計部分切除率は中央値で16.4%>であり、約85パーセントは全摘出をしていることが分かった。

 
また、自家腎移植はほとんど行われていないのが実態と指摘。

ネフローゼ腎からの移植を受けられた方は、現在半数の方が健在。世界でも初めてのことであり、新発見といってよい。


医療現場の実態は、移植学会や厚労省が言っている見解と大きく違うことを指摘した。






移植拡大への可能性


 

4センチ以下の小径癌(T1a症例)の全摘される数は、年間約2000個と推計

このうち半数使用なら、年間1000人にレストア腎移植が可能。尿管癌では、年約200人に移植が可能。

 



医療費削減の効果


現在透析関連医療費は、年間(2003年)約1兆2500億円。総医療費年間(2003年)約31兆5000億円の4%を占めるなど透析関連医療に莫大な経費が使用されている。

 

仮に年間1000人にレストア腎移植を実施した場合、年平均、約154億円の医療費削減10年間で1538億円が削減できると試算。

 

仮に年間2000人にレストア腎移植を実施した場合、年平均308億円の医療費削減が期待できる。



 


最後に、レストア腎移植は医療費削減にも大きな

効果が期待されると見解を示した。

 

  

 

 

 

 高杉広島県医師会副会長

「レストア腎移植をもう一度考える」

 



日本の臓器提供者数は、諸外国の中で最低
であり、人口100万人当たり臓器提供者数は、0.5人であると指摘。


スペインの33.7人をはじめとするヨーロッパ諸国の平均16.6人、アメリカの21.5人に比べ非常に少ない水準にとどまっている。

 


 


日本はウォークマン等電気製品を輸出して、臓器を輸入している。


○○ちゃん基金を募集し海外移植を行っている。

 

このような実態から、日本は「移植難民」、「臓器ハイエナ」と呼ばれている。

 

脳死移植が10年で約65例なのに比べ、欧米、フィリピン中国等への海外渡航移植は522名に達している事実。

これは一体なぜなのか・・・

これらの事実を国民に正しく問いかけるのが報道の役目なのではないのか・・・と問いかけた。




 


また、脳死移植法がとおってから、逆に従来の心臓停止下の死体腎臓移植が大きく減少していることはほとんど知られていない。

 

このような現状の中、


「摘出されて捨て去られる臓器は、待ち望んでいる人に十分な同意があるのなら、再利用できるのではないか」


という病腎移植の発想は、よく理解できるのである。

 



 

最後に
「医療は常に挑戦である」

「過去の常識は未来の非常識である」


「現在の常識で未来の可能性を潰してはいけない」


と訴えた。



以上、私のメモ等による報告です。この他興味深く重要なお話もありましたが、主な概要ということでお許しください。

少しでも参考になれば幸いです。

最後に堤、高杉両先生、わかりやすく貴重なお話大変ありがとうございました。

心より感謝申し上げます。











最後に、兵庫県加古川市で音楽教室を主宰している作曲家・編曲家・ジャズピアニストの有末よしひろ(佳弘)さん(レストア腎移植を支持)と堤教授がオーボエにて、「冬のソナタ」と「千の風になって」の名曲を演奏ご披露いただきました。

お二人の素晴らしい演奏に場内の参加者はうっとりと聴きほれ、しばし心が癒されました。

有末さんは続いて、夕焼け小焼けや愛情物語のテーマ曲等をピアノ演奏。さすがにプロは違うなあ・・と素晴らしい演奏に心から感激しました。

有末さんは、透析5年目とお聞きしています。
透析という週3日間は時間に縛られる不自由な中、ピアノのプロとしてご活躍されていることに、大きな勇気と感動をいただきました。
誠にありがとうございました。


以上報告でした。




産経新聞・愛媛
2008.4.27 02:31
http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/ehime/080427/ehm0804270232001-n1.htm

病腎移植の推進を訴えるシンポ 松山で開催



 厚生労働省や移植関係学会が原則禁止する病腎移植について、“第3の道”として推進を求めるシンポジウム「レストア腎移植を考える会」が26日、松山市山越町の愛媛県女性総合センターで開かれ、専門家らが「医療費の削減のためにも病腎移植を進めるべきだ」と訴えた。

 病腎移植推進への支援を呼びかける「移植への理解を求める会」(向田陽二)などが主催。藤田保健衛生大の堤寛教授と広島県医師会の高杉敬久・副会長が、病変部位を切除した「レストア腎」(修復腎)による移植の有効性や必要性について講演した。

 
 堤教授は、宇和島徳洲会病院(同県宇和島市)での病腎移植を外部委員として検証した経験を踏まえ、患者の満足度の高さや移植を受ける患者の心理的な負担の少なさを指摘。「移植までの待機時間の短縮にもつながる」と主張した。

  
 また、国内では腎がん患者から年間に約2000個の腎臓が全摘出されている-との試算を提示。そのうち1000個を移植に利用した場合、「10年間で1538億円の医療費を削減できる」とし、「第3の道として有用性が高い」との見解を示した。

 
 一方、高杉副会長は、臓器移植法の施行後に死体腎移植の数が減ったことをデータで示したうえで、「自国での脳死移植が少ない中で、海外への渡航移植が増えている」と指摘。「医療は常に挑戦。現在の常識で未来の可能性をつぶしてはいけない」と話し、病腎移植のもつ可能性を強調した。







 

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それは何故なのですか教えてください

2008/04/25 21:09

 


それは何故なのですか・・・教えてください




それを犯罪だって断定されるのなら(刑事告発を)当然やるべきなのです。
・・何故やらないのか・・・
それは何故なのですか教えてください。
(平沢議員)


全くもって厚生省がやろうとしていることがわからない。そのような中で修復して使うことが可能なのであればいいのではないか
(衛藤議員)


可能性がある限り病腎を活用すれば助かるという人がいるがいるわけですから、真剣に考えています。
(杉浦議員)




移植学会等の見解に反論する(5)
米フロリダ大学移植外科医・藤田士朗准教授から


第3回「修復腎移植を考える超党派の会」
会合報告


 

(平沢)ちょっといいですか。
今の関連で、先程から???から始まって、必要の無いものを摘出されたと言われて提供者の生存率が低いと言われた中で、高原先生が犯罪だとおっしゃいましたが、犯罪であるならば告発する義務があるわけです。私の後ろに厚労省の役人がいますけれども、役人に何回も聞いたのです。

何故告発しないのかと。それに対して厚労省からはまともな返事が返ってこないのです。もし犯罪の疑いがあれば、告発する義務があるのだから行政がまずいと思うのならストップしなければならない。そのためには刑事手続にのっとってやるのが筋であって、
それを一切しないというのは厚労省も何故やらないのか、学会も何故やらないのか、それを犯罪だって断定されるのなら当然やるべきなのです。

それは何故なのですか教えてください。



(続きです)



(寺岡)まぁ、平沢議員が立場からそうおっしゃったと思いますが、私たちは本日は学会の立場から医学的、医療倫理の立場からこの問題をどう考えるか、どこに問題があったのか、どう評価するか、ということを説明していただきたいと、いうことでお願いにあがっているのです。よろしいですか?ですから、告発するだの何だのということを学会として、ということよりは、現在この問題をもっと前向きに考えるためには何に問題があってどこに問題があって、どこを直さなければいけないか、という議論を充分にしなければならない。それが充分にクリアにされて???。といいますのは、ことの発端は臓器売買の問題というのは日本の移植医療の存在そのものを危うくする問題です。二度と起こしてはいけないと思います。そして何が臓器売買を起こしてしまったのか、そしてそれにいたる要因はどのへんにあったのか、そいうこともきちんと総括しなければならない。


(衛藤)臓器売買を万波先生はやったのか?

(寺岡)違います。私の申し上げることをよく聴いてください。この問題の発端は臓器売買から始まったということです。臓器売買の原因になるようなこと、例えば生活保護を受けている高齢の方から会社の経営者の方がご自宅に引き取って面倒を見て、その方の腎臓を自分に移植したと、その方は一年以内に亡くなってしまったと、というようなこともある訳です。

(衛藤)ですから、万波さんや病院が臓器売買をやったのですか?

(寺岡)いやいや、私が申し上げているのは、臓器売買がこの問題の発端だったということが明らかになるのです。これまでかつて臓器売買はこれほど大きな問題になったことはありません。何が臓器売買につながっていったのかのかきちんと要因を分析して、二度とそういうことが起きないようにしなければいけない。そういうふうな問題、さらには医学的適用の問題、インフォームドコンセントの問題、受診者の選定の問題、こういったものをきちんとやっていかなければ、いけないだろうと。これ前向きに考えるためには、それからもう一点、これを修復腎移植と言われましたけど、おっしゃる意味はよくわかりますがネフローゼの腎臓のどこを移植されたのか?それから移植腎をそのまま腎臓摘出してそのまま移植されているのもありますね。それを果たして修復腎と言えるのか?これは言葉の問題だけかもしれませんが、しかし非常に重要な問題だと思うんですね。私達は先生も一兵の議員でいらっしゃいますので良く判ると思いますので先生本当にこれらの腎臓が摘出しなければならなかったと御考えになりますか?

(古川)思っていません。思っていません。だから民事的には違法があると申し上げた通り適応は無く裁判???。

(平沢)民事だけでなく刑事的にもあるでしょう。だから刑事的にあるですよ。だから私は、おかしいと言っているんですよ。

中略


(古川)臨床研究としても余地を認めないとお考えですか。

(杉浦)関連しますが、厚生省は臨床研究として???インフォームドコンセント等の手続きをすれば、やっていいという通達を出しているんですよ。皆さん方はその通達に従って臨床研究をなさる意志がおありですか?

(寺岡)私は臨床研究をやるかどうかを決める前に、問題点をきちんと整理してこういった形での病腎移植が二度と起こらないようなきちんとしたシステムを作らなくてはならない。その上でひとつひとつの疾患に関して余地があるかどうかということであれば、それは可能性は十分にあると思います。

(平沢)ではシステムはどう作るか?ですから先ほどから言っているように研究システムかなんかに乗せればいいのではないですか。

(両角)実地医療はあきらめましたが、臨床研究はある予測をして仮説を立てそれを実地で試すものですよね。実地医療だったからどうだというのが私は解せないと。

(古川)診療と診断だけで完結する関係においては、実は適応にならないんですよ。指針が。法律上の概念だけで導けますので。結局エキリョウ行為についてあれはガイドラインができるということですので。厳密なお話で、確かに医療倫理、入ったほうがいいと思いますが、あれが適応にならずに、同様に好ましくない、例えば癌の精神療法があるのですが、ホットガイシツになってとてもひどくなったと。これも刑事罰にすべきではないかというのもあるのですが、それも基本的にはそうは処分できない、現状法では。だから彼が昔からやられていたのは、多分臨床研究としてやられていない。だから今我々がその基準で判断するということについては次元の齟齬があるということを申し上げたい。

(両角)臨床研究を学会でやるかという話ですが、臨床研究というのは基本的には主体者(研究者)が提案して、倫理委員会で認めるという手続きを取らなければならない。学界全体の音頭をとって病腎移植の研究をやるというのは今のところ多分ないだろうと思います。学会員の中から自主的にやるというのはあり得るかと。


(これらの議論から、日本移植学会側には全く修復腎臓移植をやる意志は無いと思われる。)

 

(古川)その場合腎がんは認められますか?研究として。

 

(両角)それは委員会でオープンに議論しましょうと。

 

(つまり、やるつもりは無いという事。)

 

中略


(衛藤)私のほうから質問ですが、「万波病」とかいう形で指摘され非常に非難めいたお言葉をいただきましたので、それであれば私どもも少し踏み込んで質問したい。

ここに「病腎移植に対する学会声明」という移植学会、泌尿器学会、腎臓学会、透析学会、臨床腎医会、当初はこれに病理学会が入ってましたよね、参加しませんでしたが。いきなり透析学会が入ってきたりしました。それからまた臨床移植学会、高原先生が前に会長をされていた、今は高橋先生。そういう形で今は大分話をされているのですが、この時点において透析学会としてちゃんと出しているのかどうか、私ども非常に心配しているのですが。

それから海外の学会についても移植学会の理事長名で「これは警察の捜査も入っているから」という内容で出してますよね?これを出した頃というのは実は捜査はもう終わっていて、先ほどの寺岡先生も同じように出しておりますけれど
、「臓器売買から始まったんですよ」という表現はやっぱりある程度ちゃんと言ってあげないと、素人が聞けば万波さんや病院が臓器売買をやったという具合に聞こえると思いますよ。

聞いている側としては「万波さん、本当にやったのですか?病院もやったんですか?」と聞きたくなるような状況です。捜査が終わった段階で、外国のアメリカでの移植学会等の論文発表のときにそういうことを言われたというのは・・・。

       
ただ先生がやられたドミノ肝移植も一種の病肝ですよね?そこのところ私どもはどうしてもわかりません。肝臓が良くて腎臓がダメ、というのはどうしてもわかりません。


それからお話の中で主に生存率・生着率で初期のころに行われた市立宇和島病院での25例、それから報告書も市立宇和島病院が出た直後に出されているんですね。他の呉だとか徳洲会からは出ていない段階ですから。おそらくこの25例で作られたんだと思います。現実には呉だとか他のところの例も出ているので、それらがどういう具合に入ってくるのか、42例のデータについて私どもはもっと知りたいと思います。


それから4cm以下の小径癌は部分摘出・切除というのは当たり前、という話がありましたが、文にはそうあるべきだと書いてありましたが、これが現在の標準治療になっているんでしょうか?

それから一度摘出して部分切除して戻すという所謂自家腎移植もどれくらい本当にあるのか。市立宇和島等で行われた(例)もこれから入れて、本当はどういう具合になっていたんだろうか。お聞きすれば、そういうことを言われて、あるべきだとのことなのですが、本当にそれが標準治療になって、行われていたのか。そういうデータを私どもは知りたい。厚労省にずっと言っていたがなかなか出てこなかった。やっと先日出てきたのが18年の6月時点の1か月間のデータで持って、やりましたと。その中で部分切除は17%、全摘が82.数%ということでございました。全摘は12,000例、この12,000が本当に全部使えないのかと聞いたら、高原先生は「けしからん」と書かれておったし、新聞でも言われていましたよね?

「移植できる腎臓は摘出する必要はない。体外手術後移植できる腎臓は患者に戻し得る。
患者に戻さない腎臓は移植できない」これは本当ですか?

当たり前だと言われていますが、
現実に色々な方に聞いたところ全摘した腎臓のうち修復して使えるものは相当あると思いますとの返事が返ってきました。

ついこのあいだもある方にお聞きしたら、10%か20%位はあるでしょうということでした。医学的な妥当性がないという話でしたが先生の出したこの中には、日本移植学会は倫理の審議を授与することにより日本国内の移植を推進してきた。そしてこの倫理指針では親族以外のドナー生体移植腎移植を原則禁止している。原則が最初にはっきり出ているんです。

しかし実態は全摘の場合でも相当使えるものはありますということを他の方(医者)から聞いているのです。それから本当にこれは0なのか。完全に切除して、標準治療になっているのならいいが、現実の医者から聞くと、そんなうまくはいきませんと。ある程度今は昔に比べて拡大傾向にあるが、そう簡単にいかないのが実態ですという話を聞きました。そうなるとバケツにいくべきものを修復してやるということです。

また手続きの問題は別ですよ。手続きの問題と分けて考えなければなりません。ですから改めて、腎臓の中で全摘や部分切除、自家腎移植がどれだけあるという具体的なデータや例が知りたいし、腎癌についてもどのようになっているのか知りたい。それらが本当に間違いなく標準治療で行われているのか、また(全摘したものは)絶対移植に使えないと書いてありますが、実態ではそうではないという意見があるのでどうなのか。


万波病という話が出ているのでいいますが、高原教授自身も十数年前の大阪の時に万波さんに患者を送られてますよね?夫婦間と兄弟間ですね。当時これは認められてませんでしたね。当時は夫婦間で血液型の問題があるので、それから兄弟間でもウィルス持ちで、それで大阪の倫理委員会に通らないっていうんで、万波さんのところに紹介状がいってますね。

僕はそれはそういう形でやられて良かったと思っているんですよ。だから最後までそういう姿勢でこの修復腎、病腎移植を可能であってやってもらえたらなぁと。


現実として我が国で死体腎、健腎件数は増えていません。180程度です。生体腎、これまたけしからんことに厚生省は生体腎の点数を半分に下げている。くもって厚生省がやろうとしていることがわからない。そのような中で修復して使うことが可能なのであればいいのではないかと思う。そのかわり手続きはきちんとした上で、やるという前提であればいいのではないか。だからそういうところが疑問として残っているのです。


それから癌も問題も、ここまで来ればドナー由来なのかレシピエント由来なのか遺伝子解析できるのだから、当然先生方もそういう研究はされていると思いますが、それはどうなんですか。

(寺岡)ドナー由来の癌があるかということですが、タンデム遺伝子解析で見ていくと、提供者由来なのか、移植を受けられた患者さん由来なのかということがわかるのですが、日本ではドナー由来の癌の発症というのは殆どないです。やってないですね。

(衛藤)極端にいえば自分の体で癌を切除してやるということであれば、再発の可能性は何%かあるでしょう。しかし体質の違いで切除して全部やって・・・。

最初厚生省から聞いた時、まずは病腎移植なんかありません。しかし現実に親子間だろうと結果として開いてみたら病腎だったとわかった場合も、医学的な立場は同じですかと。

医学的な妥当性においては病腎だということについては全く変わりません。それをないと言い切ったんだからね。それからそういうものは全部自家???に行けばいいんだと。先ほどの質問にもありましたけど、自家???という例は極めて少ないと。

それから今度は、癌は必ず転移すると言っている。最近のアレでは必ず転移するかというのはわからない。だってそれなら最初から切除したって意味ないんだから。癌になったら一発その場でおしまいなんだから。
ど素人にだって理解しがたい中身だ聞いているんです。

(寺岡)論点がよくわからないのですが・・・。

私がここに書いたのは、移植できる腎臓は摘出する必要はない。部分切除すれば十分できるものでも、年齢が85歳など高齢である場合などには全摘する場合もあります。ただ、先ほど1万件のうち10%は使えるのではと仰いましたが、一万件のうち9千件が全摘であるというのは、腎臓癌の大きなものを含めているのであって、問題は小さな癌で部分切除と全摘の比がどうであったかということであり、それに関しては泌尿器科の専門医から答えてもらおうと思います。

 

(藤田保健衛生大学の堤教授の試算に寄れば、大雑把にいって約半分ぐらいはいわゆる4センチ以下の小腎細胞癌と思われる。)

 

(衛藤)今のところ全摘の数は約1万と捉えているのです
か?

(衛藤)厚生省から出てこないの?

(衛藤)今のところのデータでは12,000だね。18年の6月段階で。

(杉浦)質問に対して書面で答えてもらいましょうよ。

(両角)ある医者が(修復可能腎が)10%あるというならその先生に出てきてもらえばいいじゃないですか。名前を明らかにしていただきたい。やはり対等にオープンに科学的にというのが我々学会の立場ですから、それはお願いすればいい。

       もう一つは、今回の声明とかコンセンサスというのは、医療というのは基本的に安全が第一なんです。そうすると現時点では逆なんです。安全性が確保されていないことをいきなり患者さんに適用するというのは研究なのです。研究が済まないうちには、ガイドラインには載らない。患者さんのためを思っているからやれない、のではなく安全性の担保が一番大きな理由なんです。現時点で安全性が担保されていないからガイドラインに載せられないし、声明にも出せないということです。

(古川)臨床研究にいれることについてはどうですか?

(両角)臨床研究が終わっていない治療法を患者さんに適応できない。

(古川)適応するかどうかは、レベルが違う話で、臨床研究としてやることに対しては認めるのですか?

(両角)それは、臨床研究でやれるかどうかを倫理委員会で討議するんであって、最初から我々がやれますという話ではないです。

(平沢)時間がきましたのでそろそろ終わりにします。

今日は後ろに厚労省の役人がいるからね。
私たちの原点は元々厚労省の医療行政というのは必ずしも正しくなかったというのが経験なんですよ。

AIDSもあった、肝炎もあった、医師不足の問題だ、療養病床も二転三転する。後ろにいるから言いにくいこともいっぱいあると思いますが、要するに厚労省の医療行政は必ずしも正しいとは思わない。色々おかしいこともいっぱいあった。

厚労省が言っているからといって必ずしも正しくないわけで、今日色々お話を伺いまして、皆さん方の問題点はよくわかりましたけれども、厚労省と同席だと言いにくいことも言えないのではという気もするので、もう一度やる時は別にしたほうがいいですよ。一緒に聞いたって言えっこないですから。

       
いずれにしても今日は貴重なご意見ありがとうございました。

       
先生方もありがとうございました。

(古川)また機会をいただければ。

(平沢)最後会長から。


(杉浦)私は法律はしくれなものですから議員立法を念頭においています。臨床研究を国が奨励する、国の機関が実施する。任務を負ってもらう。臨床研究としてなら認める、というだけではなくて積極的にやってもらいたい。

 

専門家の方々などが研究して、一部分を使えるのがあるよっていうのであれば捨てられたらもったいないのであれば、100%だめだとは思いませんよ私は。

その可能性がある限り病腎を活用すれば助かるという人がいるわけですから、真剣に考えています。

       また、そういう機会があればお願いします。


(平沢)今日はありがとうございました。




以上、藤田准教授からの大変長いご報告でしたが、最後まで読んでいただきました皆さん、そしてご報告いただいた藤田先生、本当にありがとうございました。


藤田准教授からは、移植外科医としての専門的な立場から反論をいただきました。
また、超党派国会議員の方々からは、私ども患者・家族の心からの思いを切々と真剣に訴えていただきました。
誠にありがとうございました。

特に、平沢・衛藤・杉浦議員の先生方は、私ども皆が思っている素朴な疑問から始まって、今まで学会の言っていることがはたして本当に正しいのか・・・と疑問を思いっきりぶつけていただいております。
ただ、この疑問が大変重要なのであって、学会幹部方々の回答は全く答えになっていないではないですか。

議員の皆様が私どもの代弁者として、しっかりと言っていただきましたので、特に私のコメントは必要ないと思います。


ただ最後に杉浦議員が議員立法を視野に入れておっしゃっていただきました。

「一部分を使えるのがあるよっていうのであれば捨てられたらもったいないのであれば、100
%だめだとは思いませんよ私は。

その可能性がある限り病腎を活用すれば助かるという人がいるわけですから・・・」


と。

私ども患者・家族から考えても、至極真っ当な考えではないのかと思います。
心から感謝申し上げたい。

医療は少しでも患者を助けようとすることが求められる仕事のはずです。

その可能性を探るのが医療に従事される方の使命であり、また日夜努力されているからこそ、私たちは普段から医師に対して尊敬の念を持っているのです。

そのような中で、移植医療の拡大を否定するような発言、また消極的な考えばかりを述べられる学会幹部の方々である限り、日本の移植医療が遅遅として進まない原因の一端がここにあるように私には感じられました。

皆様はこの報告書を読まれてどうお感じになられたでしようか・・・・。




「移植への理解を求める会」からのお知らせ

4月26日(土)・松山で

レストア腎移植を考える会


http://hiro110732.iza.ne.jp/blog/entry/547996/



きっと疑問への答えが見つかるはずです。
ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。




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移植学会等の見解に反論する(4)

2008/04/23 22:00

 



移植学会等の見解に反論する(4)
米フロリダ大学移植外科医・藤田士朗准教授から


第3回「修復腎移植を考える超党派の会」
会合報告





(続きです)




(両角)
では続きまして、腎臓学会の方から両角です。

ネフローゼ症候群の報告をします。ネフローゼ症候群、腎臓病です。蛋白の???の腎臓病で血中の蛋白が減る度に 非常にむくみがでます。大変つらい病気です。
一時性二次性と分裂するのですが、色んな治療法があります。その中でもう治療法が決まっています。よく治療に反応する人、難しい治療が要るな人、色んなセットがありますが、きちっとした治療を行いますとかなりの方はきちっと治療できます。その前にとても大切なことはどのタイプのネフローゼなのかということを診断すること、この人にはどの治療が効くかということを決めることです。それを行いますとかなりちゃんとした資料ができます。これは患者さんと一緒に根気よくやればかなり良くなります。


次に腎臓内科医の???です。泌尿器科医の疾患ではありません。泌尿器科医と腎臓内科医は似ていると思われますが違います。腎尿路の閉塞、???腫瘍とか???として扱われるのが泌尿器科であり腎臓内科医は腎炎ネフローゼ膠原病、色んなものを扱います。教育もトレーニングも全然違います。従いまして、難しい病気、難治性のネフローゼ症候群等に関しましては腎臓内科医の能力がないと解決されません。この、難治性のネフローゼ症候群の患者さんから今回腎臓が摘出されました。


ところが、難治性ネフローゼ症候群には2つの背景があります。1つは本当に難治性ネフローゼ症候群です。これは大変に難しい病気ですが、先程に私がお話しようと思ったのは、この疾患に対して色んな治療法を駆使して良くしていくのです。もう一つ側面がございます。それは偽りの難治性ネフローゼ症候群なのです。通常は難治性と診断するためには2~3ヶ月以上の治療をしっかり行って色んなことをやってもうまくいかないときに難治性と考えます。ところが正確に診断してベストな治療を選ばない、もしくは不十分な量十分な期間を治療しないで難治性と決めてしまうことは偽りのネフローゼ症候群ということになります。


これが難波先生の論文で???の万波病というものの本体です。専門医へのコンサルテーションが不可欠です。したがって、難治性のネフローゼ症候群というものはたいへん辛い病気ですが、かなりちゃんとやれば治療はできます。

(両角先生の施設では、すべてのネフローゼの患者さんが、内科的治療で治り、腎臓機能を廃絶させる必要があった症例は一例も無かったという事を文章で報告していただきたい。)


もし良好な腎臓を両方持っている段階で腎臓を取りますと両方腎臓を取りますからその瞬間に患者さんは尿毒症の患者さんで???透析療法をしなくてはならない患者さんとなってしまう訳です。幾つか、難治性ネフローゼ症候群の末期に腎摘をしたと論文がありますが、全部腎機能が下がった上で生命を維持するもしくは???ということで、腎機能が良い人から腎臓を取るということは治療放棄です。


さらに大切なことは、両側腎摘は末期腎???を作ってしまったことだけではなくして、実はその患者さんはその後で移植を受けることがあるわけですけれども、移植後にこの病気は再発する可能性が高いのです。

(ネフローゼの患者さんも移植の適応である。すべての腎臓疾患は移植で再発する可能性があり、例えば、糖尿病性腎症は100%再発するとされています。それでも、移植を行います。)


再発すると50%以上、もらった腎臓が???で失われてしまうのです。もしも、本当にそんな治療をするのか、ということについてどれほど充分な説明をしても充分ということはないのです。そういったプロセスが敷かれていなければありえない訳です。したがってこの件に関しては誰も認めていないので、1例もないのです。しかもこれで成績が良かったならまだしも、ひどいのです。4例から提供された8例中2例は機能しません。25%発現しないのです。通常は99%発現します。8例中3例は死亡で、4例は機能していません。50%の正着です。同時期の生体間移植も10年の死亡率は5%未満で5年の正着率は90%です。さらに提供した人まで死んでしまっているのです。


10年以上経った患者さんの提供された、ドナーの方を見ていても1%ちょっとしか亡くなっていないのです。これはとても???レベルではないと思います。実験的治療だから治療だから???されるというご意見もございますが、治療の方ではありえません。両側腎臓がなくなった患者さんは透析しなければ一週間で亡くなってしまうのです。ネフローゼは再発する可能性が高いのです。しかも植えられた腎臓はもらった人の中でまだ病気を継続させる可能性が高いのです。宇和島だけの???ではありえません。


最後ですが、ネフローゼ症候群の両側腎を摘出する移植に使用する、これは出発点から、ありえないことです。これは世界中どこでも同じだと思います。


(以下の文献に示されるように、世界中どこでも同じでは無いようです。

European Best Practice Guidelines for Renal Transplantation
Bilateral nephrectomy (両腎摘出)of the native kidneys is recommended (推奨される)in cases of massive vesico-ureteric felux independent of infection, severe uncontrolled hypertension, risk of malignancy (Densy-Drash syndrome, isolated diffuse mesangial sclerosis or the presence of severe proteinuria(高度の蛋白尿). Nephrol Dia Transpl 17 (supple.4): 55-58, 2002

New Aspects of the Treatment of Nephrotic Syndrome
Even today, renal ablation (by embolization or surgical removal of the kidneys(外科的に腎臓を取ってしまうこと)) and subsequent chronic dialysis treatment may be the only feasible way to protect patients from the consequences of severe proteinuria(高度の蛋白尿).  J Am Soc Nephrol 12:S44-S47, 2001)

腎臓病に関っている医者の使命は重度の患者さんを救うことであり、進行を遅くすることです。間違っても自分勝手の???をつくることではありません。



(渡辺)
福島医大、渡辺と申します。

私は腎臓学会の立場で、宇和島の学会での理論の結果をご説明するのが立場だと思っております。立場をはっきりさせるために、私は腎臓内科医です。今までの先生方のお話で???の事例に関する効果の話をされたと思うのですが、私は特に理論的な背景として、万波先生たちの病腎移植を養護するようなかたちで論文が幾つか出されておりますし、宇和島徳洲会の報告書に附属資料として出されてます。この論文を書かれているの難波先生は広島大学名誉教授で病理の先生です。養護する方の理論的背景についてコメントと、自分の立場から述べたいと思います。


この論文の中、報告書の中のレストア腎移植の病理的根拠というのは、そもそも病気というのは人体と臓器の不釣合い、質的な変化なのです。背の高い人も低い人もいるでしょう。だから腎臓の病気というのは質的な変化であり、品質ではないのだから病気を治す、腎臓の中の病気を???にすれば移植可能なんだという論理があります。通常はそう言えますが病気というものはそういう病気だけではありません。医学の歴史から、外からの異物、感染症や???症というものは内部に発生していますが、人体から見れば外為的なのです。こういう概念が無視されているのかはわかりせんが「病気」を全部一般化して「病気」としているのです。そうしますと、こういうものを移植すると、悪性腫瘍だとか感染症が人体そのものを攻撃すると指摘されています。病気腎のレシピエントが害為的になる恐れがあります。今回の感染症、B型肝炎、癌の移植はまさにこれにあたります。


次に、両角先生もお話されたように、万波病、これは特殊なんだ、今まではネフローゼの移植は無い。


なぜならば、この移植は特殊でネフローゼは特殊なんだ、その根拠は蛋白尿が高度なのに他の腎機能を防いでいる、これが不思議だとありますが、そんなことはありません。ネフローゼは普通こういう病気です。腎機能は???では正常です。それから、特殊なネフローゼは稀で、今まで移植の前例がないのはそういう発想がなかったから。地理的に四国に非常に集まっている。だから特殊な病気なんです。これは移植機関と発病患者さんの住んでいる地域が同じだということだけであります。非常に特殊な免疫病?なのだから、先程の論理でもとに戻してやれば調和がとれて良いと、いうことです。蛋白尿が高度で腎機能が正常だと普通のネフローゼで???。そして、地理的な根拠もありませんし、科学的な根拠もまったくありません。医学的裏づけがまったくないのです。したがって今、色んな調査結果がでており検証されていると思いますが、それでも、正しいとおっしゃるのであれば公開の場で病理医学的討論をすればよろしいのです。それは我々病理学学会でも報告の場を提供します。必要なことです。


それから実験療論に対する論理的・倫理的批判がございますが、難波先生の実験的療論とは先程申し上げましたけど、悪性腫瘍のネフローゼのドナーの腎移植は???でやっていませんから、実験療論だとは認められない。この論文に実験医療、論理的手続きは一切出ておりません。実験医療はポジティブな結果が何より大事です。結果がすべてで、成功したから許される、というのはそれはおかしな話です。こういう初めての医療というのは過去に医学の歴史上どれだけ人権侵害があったか。これは戦争中の問題もあります。なので、人類は国内外の倫理規定というものを持っているのです。今回の摘出に関しましてはドナーの治療が目的とあるべきであって、インフォームドコンセントはとられているのか、これは書面でとられているかどうか。実験???は科学的根拠が???で成功しているかどうか、またポジティブだから良いというわけではなくネガティブな結果も繰り返さない為に公表するべきだ。


ですから、今回の腎移植は人権の擁護と臨床のルールに反している。結果は科学的な検証を受けるべきだ。日本腎臓学会の病気腎移植の特別調査委員会の結論は今回のネフローゼに関して言えば、医学的にも倫理的にも大きな問題がある。従って容認できない。


ただし、移植を待っている患者さんがいらっしゃるわけですので、健腎移植が本筋であるが少ないということを認める。将来的にこの問題が病腎移植を含めたドナー腎の適用拡大を考えるのであれば、予め計画、考えをオープンにして、臨床研究をすべて事前にオープンにしないと結果が新しいものとして認められません。



学会も社会でも結果がポジティブでもネガティブでもすべてオープンにしてさらすという議論をしていただきたい。腎臓学会もそれに積極的に参加する必要があると思います。


(難波先生のこの点に関しては、現在の所、僕も意見を異としますが、いずれにせよ、この15年を超える修復腎臓移植の中で、4例しかなかったもので修復腎臓移植の中でも特殊な問題と考えられ、これは、もっと詳しい検討してみないと分からない問題で今後の課題と思われる。)



今までの見解発表は、学会幹部の方々の言いたい放題でした。
これから以下、議員連盟の先生方からの質問です。

長くはなりますが、これから大事な質問を国会議員の先生方がされています。

どうか最後までご覧下さい。




(衛藤議員)
今日なかなか時間が無いですが、古川先生から総括的な質問をお願いします。


(古川議員)
今の話で、1、修復腎移植の一般論の問題点、2、万波氏の行った移植に関する論点、過去に万波氏が腎移植を行ってきた問題と、これからそれをどう考えていけばいいのか、という4つの次元に区分けして考えていきたい。

どんなに正しい、科学的に裏付けられた根拠のある医療であっても患者さんのインフォームドコンセントを得てやらないとこれは専断的医療行為とされて、認められない。逆に言えばどんなにガイドラインが現在あっても、エビデンスによって標準視された治療法というのはそれ自体が臨床現場で強制されるものではない、あくまでもそれにのっとって行う注意義務である。そこで患者の個別な特殊な事情がある場合には、???で充分認められる価値がある。

そういう意味からいうと第一点として、万波氏の医療行為は、通常の診療の臨床を外れていて、違法があると考えらえますが、しかし、インフォームドコンセントの問題もある。それは我々ここで議論しても確定できない。最終的には今までの是非の議論はここにあるとしてそれとは別に本来であればどういう解決手続を行わなければならないか、人数???裁判所の審理の中で適用があったかがきちんとされるのであって、現在、法的な状況に無いということになれば、ある意味、どうするべきであったのか、という概念論になっていますが、どうするべきであったのかというのは「しなきゃいけない」ということとは別ですから、そういうものが現在の万波氏を制裁するような形で表現できるかといえばそうでもない。

もう一つ、先程、犯罪である、とおっしゃった先生がいらっしゃいましたが、そうであれば先生方は独立行政法人の職員であると思いますが、???をたどってみないとわかりませんが、刑事訴訟法上の告発現場を追う形ではないかと思います。

そうすると、ケイスイ事件として取り上げられるには告発しなければならない、という義務も問われることになると思います。そうなると先生方が責任を問われることになります。ですから、そういう観点としてはどうか、それで何故おやりにならない、となると法的手続きに乗るわけです。 

もう一点、臨床の内容について、万波医師が実験的医療だと言ってますが今まで実地医療でやってきたということがあります

研究としてやった功績がない。臨床研究に関する倫理誌を今出されてますが、実地医療ではもう適用がありません。???であくまで研究的な医療行為に関する???になりまして、実地医療には適用がない。ご存知のように???で発表したと言って癌の治療法について民間療法がいっぱいあってそれは現在の法的状況では規制できないのです。

そういう状況がありますので、実際の???について過去に遡って言うのはどうか?私は実地医療でやった場合に適用が無いだろうと残念ながら申し上げます。それだけが問題であります。

今後どうすればいいかということになりますと、基本的にも、民事的にも違法な行為だと確定・合意されればやるべきでないし、非常に限られた枠組みの中でやるべきでなないかと思うのですが、修復腎移植が臨床研究としても厚労省の見解でておりまして、先生方のご意見を伺った上で規定されていると聞きましたが、癌腫瘍については適用が無いと、臨床研究にしても適用を認めないと伺ったのですが、それは本当かどうかわからないのです

が、???がある、少なくともエビデンスの取り方として、強く行わないことを勧告できる、というレベルのエビデンスをしない。ABCから、エビデンスは1~6の分類になりまして、それからA~Dまでの勧告があると思います。

行うべきである。強く勧告される、行うと勧めるべき根拠が無い、行わないべきである、行わないべきだというだけの、例えばトライアルで両方を比較して明らかに悪いと、それもコントロールされている。???そういう意味で言うとレベルは6かもしれません。専門家としてある見解がでていて、何人かの方が???そういう状況で、完全に臨床研究として認めないと言えるのかどうか、否定できるというレベルにあるのかどうか、それについては、直接的意義があると思うので、臨床研究についてやるという前提でこれは厳密に先生方も学会で会議を行われるとかあると思います。


今後私も勿論総合的な腎移植の推進は心から願っているのですが、この枠組みの中で国民的な議論を促す意味からも適用を厳格にした上で修復腎移植のあり方をご検討いただきたい。良くなったという方もたくさんいらっしゃいますので、私以外の認識の先生もいらっしゃいますのでお考えいただきたい。



(平沢議員)
ちょっといいですか。

今の関連で、先程から???から始まって、必要の無いものを摘出されたと言われて提供者の生存率が低いと言われた中で、高原先生が犯罪だとおっしゃいましたが、犯罪であるならば告発する義務があるわけです。

私の後ろに厚労省の役人がいますけれども、役人に何回も聞いたのです。何故告発しないのかと。それに対して厚労省からはまともな返事が返ってこないのです。もし犯罪の疑いがあれば、告発する義務があるのだから行政がまずいと思うのならストップしなければならない。そのためには刑事手続にのっとってやるのが筋であって、それを一切しないというのは厚労省も何故やらないのか、学会も何故やらないのか、それを犯罪だって断定されるのなら当然やるべきなのです。

それは何故なのですか教えてください。



(国会議員の方々の質問を引き続き掲載します)







「移植への理解を求める会」からのお知らせ

4月26日(土)・松山で

レストア腎移植を考える会


http://hiro110732.iza.ne.jp/blog/entry/547996/



ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。






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移植学会等の見解に反論する(3)

2008/04/22 21:05

 



移植学会等の見解に反論する(3)
米フロリダ大学移植外科医・藤田士朗准教授から


第3回「修復腎移植を考える超党派の会」
会合報告





(続きです)




(相川)日本臨床移植学会から参りました相川です。私は厚労省調査班の班長として病腎移植の摘出側の問題として御話し致します。腎動脈瘤というのは破裂する因子とは・・・大きいもの、石灰化がもの、嚢状(袋状)で無いもの、高血圧、妊娠中こういう物が破裂する危険性があります。ところが摘出されている物には2cm以下が2例ありますけど、一つは嚢状石灰化でまず破裂する危険が無い腎動脈瘤を腎臓と一緒に摘出してしまいました。普通、我々は動脈瘤を処理して動脈瘤をほぼ取って移植しますが・・・そのまま移植しました。
 

(まず、相川先生の施設で、そして、日本の他のすべての施設で、腎動脈瘤の症例のすべてがそのような手術をされているという証拠を見せていただきたい。一例も腎臓全摘出がされていない事を証明していただきたい。万波医師の症例は高血圧や日頃のミカン畑(急な斜面を上り下りする)での作業など、破裂を誘発する生活環境にあったことが、治療を進める要因となっていた。このような個人のおかれた生活環境まで考慮して治療を行うのが、実地医療。教科書の上での知識だけで治療方針を決めるのであれば、医師はいらない。)

そのまま移植したんだったらそのまま患者さんに残しておけば良いのと言う話しになってしまいます。これメッシュ???というので被ってあります。これは布状のものです。それを動脈の瘤の前に被ったと・・・被うだったら患者さんに被うってあげなさいと。移植した患者さんに被う必要はありません。何もその患者さんから摘出する必要無いんです。

 
(レシピエントには破裂のリスクが無くなるという利点があり、ドナーには、破裂のリスクを負う代わりに、透析から離脱できるという利点をもたらす。具体的には、この腎臓動脈瘤の症例は、バックテーブルで修復しようと試みたが、動脈瘤が腎臓のかなり内部に存在し、修復が不可能であった。無理矢理修復すれば移植には使えなくなる可能性があった。ここで、腎臓を破棄するか、それとも危険を覚悟で植えるかという事になるが、これまでの経験から、移植された腎臓の周りには強い繊維化が起こるので、破裂の危険は、ドナーの中にある時よりも少ないであろうと考えられたため、移植する事とした。しかし、そのまま植えるよりは、少しでも破裂を防ぐようにとの配慮から、腎臓動脈の周りをメッシュで多い移植した。移植を良く知っている実地医師としてのリーズナブルな考えと思われる。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。)


だってそのまま植えちゃっているわけですか。もう一つは小さい物で、この患者さんは残念ながら入院中の計画書に生体腎移植のため入院と記載があるんです。


(このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。だが、患者が摘出した腎臓の提供を承諾していたのであれば、特に問題があるとは思えない。)


始から移植のために腎摘出が行なわれる事を決めていたんじゃないかと疑いが非常に強いです。我々はやはり治療上摘出する必要の無い腎臓を移植のために摘出してしまったではないかと?その様に心配している訳です。次の動脈瘤とはこの様に補修するんですね。動脈瘤は瘤があります。その瘤を取って縫ったり血管を縫って破裂しないようにするんです。普通はこの様にやって移植をするのであれば、まだしも・・・それをやらないで、そのままやってしましたのです。そう言う事であれば摘出しなくてもよいと言う事です。 


(移植後の腎臓周囲は本当に繊維化が来て、破裂の危険が少なくなるのは事実である。移植術後数ヶ月後に腎臓を摘出し無ければならない症例があるが、その場合、腎門部(動脈、静脈、尿管などがある中枢部)はガチガチで剥離は困難。多くの場合、腎臓の皮膜下での、腎臓実質のみの切除を行うのが標準医療である。)


もう一つ問題点はこの患者さんなんですけれども、この下大静脈と大きな静脈があります。全身の静脈が帰ってきて心臓に返す静脈です。これを鉗子でかけてカッチと取っています。壁を取っています。だから埋め込んでいるんでしょうね。手術記録も残っているんですけれども狭くなっちゃってます。


(このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。だが、摘出した腎臓を移植に使用する事を患者が承諾している場合は、大静脈に鉗子をかけて取る事に特に問題を認めない上、実際には、より安全であり、我々も同様に手術を行っている。糸で縛る方法は左腎臓の場合はいいが、右の腎臓の場合、スリップして大出血する可能性があり、危険性が高い。(ハワード先生もそのような経験があり、必ず、鉗子をかけるとコメントしている。)私自身も極端に腎臓静脈が細く、くくるのが容易な症例を除いては、鉗子をかけてから、切除するように心がけている。血管外科の手術手技としての常識である。)


大きな静脈を・・・普通はこの様にやります。亡くなった方からは下大静脈の壁を取ってやりますよ。移植がやり易いから・・・だけど生きている方からやりません。この様に糸で縛って切り取るだけです。だから彼等は移植をやり易いような手術法をその患者さんの病気と関係無い方法で摘出したという事です。


(肝臓のドミノ移植の場合、治療を受けるべき(そして、また次の患者さんの為に臓器を提供する)FAP患者さん自身の肝臓動脈と門脈は、本来の治療の時とは違う場所で切断されている。つまり、FAP患者さん自身の治療のためであれば、肝臓動脈、門脈は肝臓のすぐ近くで切断するのが、本来であるが、ドナー肝臓として摘出をするため、もっと中枢側の十二指腸上部で切断する事になる。これは、上に述べられている手技と全く同じ事情である事をどう説明するのか。)


石灰化腎については先ほど寺岡先生から話しがありますので、これはいいと思います。この家族の方は非常に怒っておりまして当時の厚生労働大臣に抗議文が送られております。これは京都大学の泌尿器科の先生から手術の術???について同時にこれが講義文に付いて送られております。次のスライド・・・腎血管性筋脂肪腫という良性の病気がありますが両方に出る場合があります。普通、我々は最近では両方手術する事はありません。普通は部分切除。インターベーションと書いてあるのは血管の中に管を入れて腫瘍の部分に物を詰めるということなんです。だから手術する必要の無い症例が多いんですね。手術しても摘出した後に(じか)腎移植出来るんです。ところがこの患者さんは、この事について説明をされていないですね。(りょうそく)の腫瘍を一度にやっちゃったものだから・・・普通これは一つ一つやらなければならないといけない。やるのであれば。一緒にやっちゃったので一時的にこの患者さん透析になっちゃっているのです。透析やって元に戻っていますけど非常に危ない事ですね(注)。

 
 
(これは万波簾介医師のこの症例と思われる。詳しい事情を転記する。
注:(万波簾介医師の症例450歳代男性の両側血管筋脂肪腫の症例で、後輩の泌尿器科医に私が手術を頼まれました。CT、レントゲン写真をみさせていただき、相談にのらせていただきました。右側は巨大な腫瘍でしたので取ることになる可能性が高いと話し、もし取った場合修理して移植に使ってもいいかなど、全ての想定される局面について、つぶさに患者に先生から話しておいて欲しいと依頼しました。

 
後日、主治医より全ての可能性について話し書面で了承を得たという連絡があったので手術することにした。まず左をし(部分切除と思われる)、我ながらうまく出来ましたので右に取りかかりました。右腎及び腫瘍を血管、尿管をつけてうまく創外に出し、主治医及び泌尿器科医によくみえるようにした。ここで、主治医にどうするか決めていただきました。私の意見をもとめられましたので、「部分切除は可能だが、術後出血して再手術の可能性はあると思う」と申しあげました。見学しておられた先生は、腎摘以外の選択肢はないと申されました。最終的に主治医が摘出してくれと言われたので、摘出した後還流し、他院で腫瘍を取って整理後移植しました。レシピエントは、クレアチニン0.7~0.9で元気に退院し、社会復帰しました。)

尿管狭窄等も先ほど寺岡先生がおっしゃいましたけど、この患者さん直腸癌の手術で誤って尿管切っちゃったんですね。外科の先生が。その時にオシッコが漏れちゃった。それで腎臓の摘出がやっちゃった方がいいだろうと腎臓提供する様にと・・・。その人は直腸癌の手術できたわけで腎臓摘出するために来たわけじゃないですよ。それで奥さんは物凄く怒りました!ふざけるなと!ところが本人が入院期間2ヶ月もオシッコ漏れ漏れで如何し様にないという事で最後は承諾しましたけれど・・・これはやはり問題です。その様な方に腎臓頂戴と言ったわけですね。この場合も(じか)腎移植、その腎臓を戻してやって移植をすればいいです。腎機能が戻るのです。どうしてその事をやってあげないのか非常に残念な事です。

(相川先生の施設で、同様の症例で自家腎臓移植をされた症例をすべて、文章で報告していただきたい。また、同様の症例で腎臓を摘出された事が無い事を証明していただきたい。

これは、万波簾介先生の症例と思われる。(症例1)
約10年前、60歳代男性の左尿管が壊死、腎摘してその腎を移植した。ある病院で、早期直腸癌で手術を受けた。手術後、どういうトラブルがあったかは知らないが、この病院にパートで出入りしている先輩の泌尿科医より「尿がキズからもれて困っている。カテーテルを使用し、いろいろやってみたがダメだ。次は、開腹手術して、修復する以外ないので、一緒にやってくれ」と頼まれた。

‐P(レントゲン写真)などみさせてもらい、先輩に「尿管が壊死になっている可能性があり、うまく尿管瑞々吻合は出来ないかもしれん」と告げた。
「色々経過があるので、お前が今後、前面に出てやって欲しい。ダメなときは、そのとき次の手を考えよう」と言われたので、やってみることにした。
お腹を開けると、後腹膜腔がガチガチで尿管をみつけることが出来ないので、上方目を転じ腎のところで腎盂を出し、これより下方に剥離をすすめた。下方に行くほど、尿管は白っぽく血が通ってないのがわかた。膀胱側でも尿管を探しだし、上方に剥離し、やっと尿管内にステントカテーテルを留置することが出来た。

手術後、患者及び家族に「やってみたが、一応つないだものの又尿がもれるだろう。尿管が壊死に陥っているので、根本的に考え方を変える必要がある。小腸で尿管を作る方法、自家腎移植の方法、腎摘する方法の3つが考えられる」と説明した。図を書いて、それぞれの利害得失について詳しく話して、決めて欲しいと説明した。

後日、「全て、あなたに任す。しかし、この病院では手術はしない。岡山協立病院でして欲しい。手術法は、腎摘にして欲しい」と言ってこられた。
「腎を捨てるのはしのびない。透析中の人にあげたらどうか、人助けと思うがな」と私が話した。
患者及び家族は喜んで「OK」と言われた。
腎摘をし、環をし、4℃に冷やし、市立宇和島病院に運び、25年前後透析をしている人に移植したのである。
患者は尿もれから開放され、元気に退院し、移植された人は、透析から解放された。
後ほど「あなたのお陰で、一人の人が透析から開放され、元気でやっている」と告げると、とても喜んでくれた。

私の経験では、長い医師生活には、腎摘もせざるを得ない場面に出くわすものである。このとき腎を捨てるのではなく、移植して他の患者を救うことが医師として正しい選択と考えている。)


皆さん、これが問題だと思います。腎臓の癌です、腎臓の癌で大きさが4cm以下で被膜という浸潤のないところの癌はやってもいいのではと議論が出ています。この様な癌は部分切除すればいいんですよ。その患者さんの。それ全部切除するのが当たり前と言っていますが、そんな事はありません。腎機能を温存するという事は第一の問題です。その患者さんの腎機能を守る事が第一の問題です。慢性腎臓病対策で厚生労働省で3年前から行なわれますけど、これも一環としてどうしても必要。最近の大学では内視鏡でこれやっているんですよ。部分切除。内視鏡の手術でもこの手術行なわれているんですよ。大学で。だから50歳代以上のロートルの泌尿器科医は知りませんけど40歳代から50歳代の泌尿器科の専門医であれば先ほど高原先生が言った様に部分切除です。全て取るなんで今の普通の泌尿器科の経験のある先生であればやりません。

 
相川先生の施設で、また、全国の病院で同様の症例で部分切除をされた症例をすべて、報告していただきたい。また、同様の症例で腎臓を摘出された事が無い事を証明していただきたい。もしもこのような症例で腎臓全摘出をしてる施設と医師があるのならば(我々の予想では80%の症例がそうなのだが)それらに対しても同様の対応(保険医停止、保険医機関指定停止)をしていただきたい。)

それでは手術の術式について御話し致します。癌の手術とは最初に血管を縛るんです。最初に縛らないと癌細胞が血管の中からぬけて何処かいってしまうから転移してしまうから危ない。でも腎臓の摘出術、腎臓の摘出では腎臓の細胞を活かさないといけないから最後に血管を縛るんです。だから決定的に手術の方法が違うんです。もし、ここに居られる皆さんが自分が実際に癌になった場合に『癌の標準的な手術をしますか?それとも先ほど言った様に下大壁を取られちゃうかもしれないけど再手術になるかもしれないけど腎臓をパッと取ってしまうけどやりますか?』と説明されたら皆さんどう答えますか?『先生やめてよ!自分が癌だったら癌の標準的な手術をしますか?それとも腎臓の再手術(腎臓をぱっと取っている手術)をやりますか?ときちんと話をされたら、自分が癌だったら、癌の手術をしてもらうに決まっているじゃないですか。透析で苦しんでいる人のために私は癌の治療をしなくて結構ですと言う人がいますか?これは問題だと思います。

(相川先生のところですべての症例でされているという部分切除の場合は、もちろん、血管を最初にクランプされているのであろうか、癌が飛ばないように。(こんな事はありえない。)相川先生より、ご返答いただきたい。)

市立宇和島病院の腎臓移植提供者の生存率、3年で1/4の方は死んでいるのです。???で4割の方は死んでいるのです。もし、ちゃんと癌の手術をしていたら助かっていたかもしれないのです。

(癌の再発で死亡した症例は尿管癌の1例を除いて確認されていない。)


実際尿管癌の患者さんなんて半年で亡くなっているのです。非常に危惧されるところだと思います。皆さんは腎臓捨てるからいいじゃないか、と思うかもしれないですが、捨てるのではないのです。腎臓というものを調べないといけない。特に尿管癌の場合はあちこち飛ぶので他に何かないかあちこち調べないといけない。血管やリンパ管等、癌がどこまでいっているのか、そういうことを調べないと治療法を決められないのに、この亡くなった患者さんには???をやっていないのです。提供者を大切にしない移植は望ましい移植ではなく、移植者が助かっても提供する人がひどい目にあわされたのでは医療として成り立たないというのが私の意見です。できれば死体腎移植を推進したい。


以上です。




(続きます)











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移植学会等の見解に反論する(2)

2008/04/20 21:00

 



移植学会等の見解に反論する(2)
米フロリダ大学移植外科医・藤田士朗准教授から


第3回「修復腎移植を考える超党派の会」
会合報告



(続きです)



(中谷)日本泌尿器科学会から参りました大阪市立大学の中谷と申します。私は尿管癌と腎移植について・・・主に癌患者の立場から御話しさせて頂きます。尿管癌と申しますのは、尿管とは腎臓と膀胱をつなぐ間の管で腎臓で出来た尿を膀胱へ運ぶのですが尿管癌の場合は腎?癌と併発する事が多ございますので臨床的に腎?尿管癌と取り扱います。わが国で年間1,000例、60歳以上の男性に多いと。特徴としては、こちらに示しますように一つだけではなくて複数の・・・これ我々、多発性病変と多発性腫瘍が約3割から5割みられるのが特徴です。ですから治療後に関しましては尿管と腎腫瘍が併発して多いとことも理由としてありまして腎臓と腎、オシッコの通り道、尿管、そして尿管の・・・固まりとして取り腎尿管摘出術として行なわれます。これは30年以上前からこの尿管癌の標準治療です。

 

(本当か。このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。)

 

 

最近でも我々の学会で最も権威のある雑誌ですけれども腎尿管全摘出術が最も適していると。

 

30年前から標準術式であるのならば、いまさら雑誌に載せることはない。それが、崩れていることに対する警告としてだされたと考えるのが一般医学上の常識である。)

 

それは何が優れているかと言うと他の術式と比べて再発率が低い。他の術式では70%、腎尿管摘出では???・???生存率も有意でるとしています。尿管癌の生存率では、最も軽い尿管癌であれば殆んどありません。5年生存率、いま手術して5年度生きているか?殆んど生きています。ところがある程度進んでくると、いま手術すると5年後に100人中の60人の方が亡くなっている。ですから尿管癌は進み具合よって生きるも死ぬもかなり大きく変わってくる事が言えます。それでは今回、問題となっている尿管癌8名、その後の経過を見てみますと術後5年経って生きている方が3名で37.5%になります。不明の方も2名あられます。この2名がもし生存していたとしても62.5%です。こちらに8名の方のステージ分類書いております、(PTA)殆んど死ぬ事がない方が3名、(PT2)生存率が72%期待できる方が3名、ですから調べてみますと70%以上のところで8分の1と7名の方がきている。1名は40%。これは低く見積もっても生存率が80%以上の生存率が期待できるじゃないかと・・・これは万波先生が発表なさっている今年の?月に発表なさっていて???いました。どうして生存率が低いか?もう一度???振りかってみました。

 

(たった8例の症例での生存率を問題にすること自体、科学的でない。むしろ、たった8例なので、それぞれの死因がなにであったかが重要。1例は確かに尿管がんの転移で無くなっているが、これは、残念ながら、術前の転移性病変の見落としであり、摘出術をすべき症例では無かったと思われる(一般外科医としての意見。泌尿器科疾患なので、詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい)。その他の症例で、尿管癌の再発と確認された症例はない。この点の方が、むしろ重要である。)

 

これは尿管癌の治療についての根本的な治療、腎尿管癌摘出術について書かれて物です。ここで書いているのは腎臓と尿管は全部切ると傷が術者によっては一つになったり、二つに分けたりする方がいます。二つに分けると言っても腎臓と尿管を切る訳ではありません。身体の中、二つの傷の中で体内でつながっているわけですね。ですから傷が一つか二つかは問題じゃないと書いてあります。問題なのは尿管を切るトランゼクションを抑えるレーター???避けなければならない。どうしてか?これは何なのか?・・・。これは腎尿管癌で私共が摘出したものですけれども、ここの腫瘍は外から触れるので判ります。ここで切ったとします。ここに腫瘍が隠れています。これは???・???ですよ。ここで切ったら???ですよ・・・。これは今回、実際に尿管癌になった8例の1名の方の手術録を写しまいりました。平成9年、60歳代の男性です。これは先ほど寺岡先生が言われ方と別です。先程は女性ですから。尿管は交差部???動脈付近で2重にけっさくして???して切断した。その後に左の腎臓を摘出した。その後に左の尿管をまた剥離した。つまり腎臓を摘出してから剥離した。つまり尿管は残っているわけです。一つの結論として尿管は多発性に???が発生しますので最善の治療は昔も今も腎尿管全摘出術で一塊としてとると。ですから腎尿管全摘出術の中で???は???であります。したがって尿管癌の患者から移植目的で腎臓を摘出する事が物理的に不可能に近いと・・・。今年の1月に万波先生が発表された英文紙で御座います。ここでは8例の尿管癌から移植をしたと、はっきり明記されています。5名の男性3名の女性と・・・。注目はここで腫瘍は切除された除去された。バックテル?どう言う事か?バックテルで癌を取り除くという事は???海外で別のテーブルで腎尿管の腎を取り除いたと言う事です。如何してか?それは標準術式をしていない事をアクセプトされた。(注)

 

(病変部分の尿管の取り方に関しては、万波簾介先生に聴く事このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。)

 

人権上問題があるわけですよね。そういう事を十分説明したのか?手術前に癌を残して腎臓を取り出して先に洗う事を説明したのか・・・問題になってきます。又、別の方の手術記録を持ってきました。ここに書いてございますが尿管はかたん癌が存在するところは残し、その上で左の腎臓と尿管と一部を取り出した。その後に残存尿管を剥離していった事がはっきり記載されています。この患者はステージPT2で術後???でリンパ節や肝臓への転移で亡くなっておられます。

 

(術前の胸部エックス線で転移があったのが見逃されていた症例と思われる。術後の転移では無いであろう。)

 

以上、客観的な事実だけを患者の???として述べさせて頂きました。

 

(注:万波簾介医師が行った尿管癌の症例(症例2)の事を参照していると思われる

 

「尿管下端に腫瘍のある患者がいますが、先生一緒に手術していただけませんか」と後輩の泌尿器科医から電話がありました。

現在もそうですが、当時尿管腫瘍に対する基本的な手術適応は腎尿管全摘手術であったので、私はすぐに「いいです。腎尿管全摘をしましょう」と答えました。さらに私は「先生、最近のアメリカの論文に下端腫瘍は上部尿路に全くといっていいほど再発しないというのがありましたが読まれましたか」とたずねました。「読みました。アメリカでは教科書も腎尿管全摘一本槍ではなくなっています。」などかえって教えられました。彼は勉強家であることは知っていましたが、さすがだなと思いました。私は「上部を移植に使用させて欲しいのですが、先生も了承して下さるなら、関係者に了解をとって下さればよいのですが…」と頼みました。

   2~3日後、彼から「全てOKです」と返事がきました。当時私は、以前自分が夫婦間移植した患者さんでダメになって透析に戻っている人をかかえていました。頭が重く、仕事が出来ない、毎日ふさぎ込んでいる、などなど奥さんより訴えられ、何とかしたいと考えていました。彼にはもう腎をくれる家族はおらず、死体腎もなく絶望していたのです。

  私はすぐ何のためらいもなく患者さんと奥さんに全てを話しました。尿管癌の腎でもしかして再発するかもしれん、などなど「ぜひ、やってほしい」と即答されましたので手配して移植しました。

  全てはうまくいき、10年近く経ちますが、全く問題なく活躍しておられます。  )




(高原)私は大阪大学の高原といいます。泌尿器科医です。
   腎臓移植の経験はだいたい1,000例ほど有りますけれども

 

(ネットで経歴を見ると、大阪大学1985年から在籍、大阪大学は年間15例前後しか腎臓移植をおこなっていないのに、どうやって1000例の移植ができるのか。もしも、他の病院での症例をふくめているのであれば、それらすべての日付と大学への届け出、報酬や税金の支払い等を文章で報告していただきたい。)

 

今日は癌のところをまとめて・・・特に腎癌について話します。小さな腎癌・・・来週ハワードさんいらっしゃるんですよね?その時に是非聞いて頂きたいと思いますが小さな腎癌がこの辺が話しになると思いますので・・・基本的には先ほども話しがありましたが原則部分切除術でちょっと大きければ取り出して自分でうえる場合もあります。私が調べた一番新しい発表が去年なんですけれどもアメリカ泌尿器科学会の発表で、これはニコルさんの発表と同じ時に出されていますけれども???・???・????は部分切除術より生存率が低いと。要するに基本的には泌尿器科の中では、当たり前の事なんですけれども小さいのは成るべく部分切除する事が基本なんですけれども・・・これもハワードさんに聞いてもらえるといいと思うんですけれども、だいたい病腎を肯定している方は外科の先生です。泌尿器科の先生で病腎を肯定している先生は殆んどいないと思います。


ニコール先生は泌尿器科の先生、他にも個人的に尋ねたところ、詳しい事情を話すと、賛成される泌尿器科の先生も多くいる。)

 

病腎或いは健腎移植での担癌状態、癌をもった状態について色々な報告がありが良いとき悪い時もあります。時間が無いのでエッセンスにいきます。これ悪い方なんですけど次いってください。これ例のニコルさんの発表なんですけども小さな腎を切除して腎移植して使ったと。世界で何故か彼だけが系統的に行なっています。結果、恐ろしく良いです。死亡例はありません。追跡期間は3年ちょっとなんですけれども腎臓も働いていると・・・問題はですね泌尿器科医として問題があるんです。ここなんです!提供者へのインフォームドコンセントをどの様に取っているか?まともに御話しすれば部分切除になりますよね・・・何故か彼のところは全摘出して提供するのが多いですよね。だから今は調べようが無いですけれども、オーストラリアの泌尿器科学会に問い合わせ中なんですけれども私は主任研究員なので・・・『何で?もしかして誘導しているんじゃないのと?』疑いがあります。通常の全摘出はリスクが高くなる事を説明したのかと。『ちょっと彼の悪口も言います』非常にフレバーなやり方なんで彼のやり方は・・・自分の病院では、あまりドナーしない。5から6病院でやっています。そこで(病院)それぞれインフォームドコンセントと取っています。私の経験から言いますと田植えの前に4月の終わりに腎臓取ったら1週間ちょっとで退院して田植え出来ますよ僕の患者さん。でも部分切除なら2週間いなければならない。そうすると田植え出来ない。先生!全部とって下さいと言われたのね・・・僕はどう言ったかと言うと・・・10年以上前の事ですけれども・・・小さいからひと月待とうよ。田植えの終わってからやろうよと言いました。それが!まともな泌尿器科医だと思いますよ。  

 

非常に恣意的な誘導的な意見。実際我々が去年8月にオーストラリアを訪れたときには、Princes Alexandria Hospital でドナー手術が行われ、そのドナーのインフォームドコンセントにも立ち会ったが、誘導的な事は行われていなかった。同行した産経、東京新聞社の記者もそれに立ち会っており、新聞記事にもなっている。まず、直接、ニコール先生に尋ねるのが筋なのに、裏から手を回すとは、とても失礼で、卑怯なやり方としか思えない。)

 

それが・・・ハワード先生に是非聞いてほしいのですが問題は成績じゃないです。取られた方なんです。本来なら、スライド少し戻って・・・たまたま学会発表なんですけれども泌尿器科の常識の世界なんです。別に法律になっていませんけれども問題はドナー側なんですよ。だからオーストラリア側に移植学会から本当に誘導していないか問い合わせをしています。

 

(本当か、本当ならば、非常に失礼なやり方ではないか。)

 

ニコル以外の世界の???。病腎移植って歴史40年から有るんですよ!何故、彼しか系統的にやっていない。これは不思議な???なんですよ。

 

(腎臓移植をするのは移植外科医の場合と泌尿器科医の場合があり、移植外科のトレーニングの仕組みが整っている欧米諸国では移植外科医が行う事がおおい。その場合、泌尿器科でこれほどまでに、使えそうな腎臓が捨てられていたとを移植外科医は知らなかったわけで、それが、今回、全米移植外科学会でも注目を集めた理由である。つまり、移植外科医はこのような、新たな腎臓のソースがあり得る事をこれまで知らなかったのが大きな理由。もう一点は、最近の画像診断の進歩で、以前に比べて、小さな癌がより多く見つかるようになったことがあり、腎臓癌症例、また、全摘出症例が増えてきたことによる。)

 

癌をまとめますが後2分だけ・・・見過ごす事が出来ない事があるんですよね徳洲会の健康診断。何故かと言いますと、これ市立宇和島病院データなんですけれども正嫡率悪いですよね。これはしょうがない・・・これ酷いですけれども半分以上の人が4年で死んでいるですよ!もらった人が!はっきり言いますけど僕ら???ですよ。何でこのデータ???100も200も論文ありますけれども世界で始めて10年目まで長期フォローしたデータ・・・カルテが無かったので宇和島市の職員が一生懸命走りまわって生きているから確認した殆んどの人を。それで半分以上の方が4年で死んでるんですよ。

 

(癌からの移植も、良性疾患からの移植も一緒にして、述べている。実際に何が死因だったかが大切であり、個々に判断すべきであり、詳しい死因がAmerican Journal of Transplantation に掲載される万波誠しの論文に包み隠さず示されている。それをもとに議論すべき。)

 

この次が大切なんで!・・・市立宇和島病院では生き残った患者に健康診断で癌検診を行なっています。呉共済病院もちゃんと行なっています。宇和島徳洲会病院は今2年から3年の方が多いんです。今みつかれば助かるかもしれない・・・今みつかれば。それで去年の4月に宇和島徳洲会病院の学会推薦委員の先生方が癌の検診をしてくださいと彼等に要望したんですよ文書で、未だに回答ありません。さっき言った尿管癌が入っています。非常にこれが心配なんです。第2の薬害肝炎・HIVにしないために長期間フォロー???・???腎癌はですが、皆さん胃癌とか肺癌だったら死ぬ人は死んで2~3年して生存して残るでしょ。腎癌は10年(生存率)落ちるんですよ!腎癌はそんな癌なんですよ!しかもハワードさんがどうしているか判りませんけど10年までのフォローは今回が始めてなんです!第2の薬害肝炎・HIVにしないんです。これ私たちお願いです。以上です。

 

(あらかじめリスクをレシピエントに話し、その上で承諾をえてから行う手技なので、薬害肝炎、HIVとは、全く次元の違うものと考える。間違いをおかさないために何もしないのではなく、むしろ、政府、厚生労働省は積極的に、腎移植に取り組まないと、今後も日本は世界一の腎不全、透析国家の汚名を返上できない。ひるかえって、無作為の罪で、腎臓移植を受けれなかったために死亡したと考えられる多くの患者さんから、告訴を受けても仕方が無い事にもなるであろう。)




(以上、仲谷達也(日本泌尿器科学会)、高原史郎(日本移植学会)各氏の意見とそれに対する反論でした。続きます)





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移植学会等の見解に反論する(1)

2008/04/19 14:03

 



移植学会等の見解に反論する(1)
米フロリダ大学移植外科医・藤田士朗准教授から


第3回「修復腎移植を考える超党派の会」
会合報告




3月18日、「修復腎移植を考える超党派の会」の第3回会合が、衆議院第1議員会館で開催され、修復腎移植に関係する学会関係者からの意見聴取が行われました。
http://www.tokushukai.jp/media/rt/614.html

「移植への理解を求める会」に対して、この
第3回会合のもようと関係学会幹部の見解に対する反論を、米フロリダ大学シャンズ病院移植外科医・藤田士朗准教授から詳細にご報告いただきましたので紹介させていただきます。

非常に長文ですので何回かに分けて掲載させていただきます。


なお、会合中の青文字は藤田准教授の意見・反論です。


以下藤田准教授からのご報告






ご無沙汰しています。報道関係者に公開で3月18日に行われた学会幹部と病腎移植を考える超党派の会との会談の内容に対する僕なりの反論を括弧で加えたものを添付します。

 その後、3月24日に僕とオーストラリアの二コール先生がやはり病腎移植を考える超党派の会と会談しました。会談の際には、世界の現状が主なテーマとなりましたので、この添付文章は、会談後、メールアドレスをいただいた5名の議員さんにお送りしています。


 
何かの参考になればと思い、お送りします。


 
藤田士朗




病腎移植を考える超党派の会(学会同席)

 

(衛藤)本日は関係学会から修復腎移植への見解ご説明を頂きたいという事でこの会を開催させて頂きました。まず杉浦会長からご挨拶をお願い致します。

(杉浦)先生方お忙しいところありがとうございました。私共この問題を考える超党派の会、出来たばかりでありますけど私共素人が殆んどなんですけど、腎臓で悩んでいる方が非常に沢山いますので・・・これだけの問題になりましたしたので学会の先生方がこの問題をとりあげて頂いて前向きに進めていただければ腎臓病で悩んでいる方の光明になるんじゃないかという考え方で積極的に取組もうと思っているところで御座います。最終的には議員立法を含めて何らかな措置を取ることも必要じゃなかと思っていますが、その前に私共、勉強させて頂きたく今日開催いたしましたので先生方の御考えを御伺いさせて頂きたいと思います。一回で済まなければ改めて御伺いさせてもらいたと思いますが宜しくお願い致します。

(衛藤)それでは平沢先生、会長代行よろしくお願い致します。

(平沢)先生方、お忙しいところ御出で頂きありがとう御座います。私達は中立的な立場から修復腎移植のあり方を検討して行きたいと考えていますので先生方のご意見を御聞かせ頂ければありがたいと思います。今日は御忙しいところ日本移植学会から寺岡先生そして高原先生、日本泌尿器科学会から中谷先生、日本腎臓学会から渡辺先生、両角先生、日本臨床腎移植学会から相川先生、高橋先生の7名の先生方にお越しいただきました。本当にありがとう御座いました。それでは先生方のご意見よろしくお願いいたします。尚、来週はアメリカの移植学会元会長のハワード博士に御出でいただけることですので???アメリカの学会関係者が来週の月曜日午後5時から御呼びしていますので先生方お時間、ご都合、遣り繰りしていただいて御出で頂ければありがたいなと思います。よろしくお願いします。

(衛藤)それでは関係学会からのご意見、ご見解の説明よろしくお願い致します。

(杉浦)マスコミの方が居たっていいじゃない?

(平沢)居たっていいですよ。マスコミの方どうぞ。

(河村)秘密の話しじゃないから。

(衛藤)それではどうぞ。

(寺岡)本日は、この様な機会をつくって頂きありがとう御座います。日本移植学会の寺岡と申します。私は総論的な事についてお話ししたいと思います。これは日本全体の現在までの移植の総数で御座います。生体腎移植、死体腎移植とあります。これは生体腎移植の原則であります。本人の自発的な提供意思が一番重要であります。近親者であること。金品授受など影響力を伴わない事など、これが一番重要であります。これまで15,000件の中で70件ほど生体間移植の術前検査で何らかの疾患が提供者に見つかって、それを手術・治療した後に移植した事があります。

 

   (学会は病気の腎臓を修復して移植する事には、賛成という事を意味する。)

 

しかし、これらは元々、近親者への生体腎移で腎臓提供のために受診された患者さんで腎の疾患の治療のために受診したにも関わらず治療上摘出する必要の無い腎臓を摘出移植するのとは根本的に異なります。

 

(治療上必要の無い腎臓を摘出する事には反対ということを意味する。)

 

3者への病腎移植についてですが、根本的な事は患者さんは、その疾患の治療のために受診されている事でありまして、その患者さんの治療が最優先であります。これはオーストラリアのニコル先生も言っておられますが、この治療方針の決定には移植医は関与してはならないと言う事であります。手術の目的は当然の事ながら、その患者さんの治療が目的であり、可能な限り腎機能を温存すべきであります。移植できる腎臓つまり第3者に移植出来る腎臓はそもそも摘出してはなりません。また体外手術後移植出来る腎臓は患者に戻す、戻し得るわけです。

 

(実際にどれほど、自家腎臓移植がされているか。自家腎臓移植の症例をすべての施設で、報告してもらう事が必要。文書での回答を求めたい。)

 

完全に戻せない腎臓は移植も出来ません。これは極めて簡単な何方にも理解しやすい論議だと思います。『本当に腎臓を摘出しなければならなかったのか?』言う事ですが・・・この様な疾患が移植されていますが、この中で尿管癌以外は摘出する必要がありません。尿管癌は後でお話しありますが摘出する必要があります。しかし移植は非常に危険です。その他の疾患は治療上摘出の必要性が無い、治療上摘出する必要が無い腎臓が摘出されてしまっている様であります。例えは石灰化腎の方でありますが、これは良性の疾患で摘出の必要がありません。これは術前に石灰化腎の診断が付いていたにも関わらず、ご家族ご本人には90%癌であると説明されています。    

 

(本当に良性の診断が付いていたわけではない。)

 

又、患者ご本人への聞取り調査では『???癌だと言われた』おっしゃっております。

 

 

(注:万波簾介医師の症例と思われる。具体的には、開業医の先生より、腎腫瘍の人がいるので紹介したいと電話があり、後日CTをもって本人と御主人が受診された。その日、造影CTをとってから、本人及び御主人とCTをみながら話した。

「これは、ここに腎腫瘍があり、大きさは4㎝位あります。腎腫瘍はたいてい悪性です。しかし、腎腫瘍としては、あまりみかけるタイプではありません。そういう意味では100%腎癌とはいえません。針でついて、悪性かどうか手術前に決めるやり方はありますが、癌である場合、癌細胞を散らすので私はしません。私は、手術中に癌と思われる部分をとり、凍結切片を作り、病理の先生にみてもらうやり方をします。しかし、このやり方は、ここでは出来ません。岡山市の大病院に行けば出来ます」と話しました。 

 

二人は、「ここで出来ないのですか・・・。私共は、ここで先生にやってもらいたいのです。」といわれました。

「ここでする場合は、癌として手術させていただきますが、よろしいでしょうか」というと、「そうして下さい」といわれましたので、入院日、手術日を決めさせてもらいました。

 

仕事が済んで気になるので、CTを出して眺めていました。一見癌のように見えるが、腎結核ではないか(カリエスをしていた病歴があった)など考え、20~30%癌ではない可能性があるように思えてきました。

 

そこで、その日か後日か紹介医に電話で「100%癌とはいえない。ここでする場合癌として腎摘をするか、癌でない場合移植に使用してもいいか、という話を私から本人及び家族にしてもよいか」とたずねますと「どうぞそうして下さい。しかし、先生あれは癌でしょう」といわれました。

開業医に対しては、開業医をたてて治療上のちょっとした方針変換も開業医に了承を得るのは鉄則なのです。

 

その後、入院してこられた時に「癌として腎摘をします。もし、癌でない場合は、透析をしている人に病変部をとって移植してもいいですか」と話したら、快諾していただきました。

わかりにくい話だと思いましたので、その後もまた同じことを話しました。

最後は手術当日の朝、もう一度念のためお話をさせていただきました。

 

手術後、御主人に取った腎をみせ、病変部が見えるようにして「これができものです。周囲がひきつっていて、やはり悪いできものの様にみえますが、きちっと最後までかねてより言っていたように調べさせてください」と頼みました。

この時、看護師さんもおられました。

 

調べた結果、癌でなかったので移植しました。

患者さんは3~4日後、転院され紹介医のところに帰り、無事退院されました

腰の痛みもとれ、大変喜んでいると紹介医より電話がありました。

これが全容です。

 

この件は後に新聞で患者さんに移植に使うことを説明していなかったのではないかと報道されましたが、患者さんのカルテの記載及び吉永病院の作成した報告書などから、今では誤解であったことが明らかになっていると考えています。)

 

腎動脈瘤も???こういった物も全然摘出する必要はありません。この患者さんに関しましては生体間腎移植のための入院治療と書いてありまして、はじめから腎移植のために入院されられたと考えざるに思えない。

 

)このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。だが、患者が摘出を承諾し、それを移植に利用することにも承諾しておれば、何ら問題ないと思われる。実際肝臓のドミノ肝臓移植の場合はドナーでもレシピエントでもあり、そのように記載される。)

 

こちらの方では患者さんのレシピエントの方は既に6日前から免疫抑制剤を使用されていた事でありまして移植の準備が進められていたと。    

 

(手術前から、全摘出が決まっており、また、取り出した腎臓を移植に使用する事をドナーさんがあらかじめ納得していたのならば、レシピエントにその準備として、(おそらく血液型不適合の移植であったと思われる)免疫抑制剤を投与するのは当然。詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。)

 

つまり当初から移植のための腎摘出を行なう事が決められていたのではないかと疑念を払拭する事ができません。

 

又、治療上は摘出する必要のない腎臓を移植のために摘出した可能性が強いと考えられます。十分な説明の上での同意が得られていない事も問題でありまして、この良性尿管狭窄の患者さんは良性の疾患であり摘出の必要性が無いにも関わらず摘出されています。

 

(疑問のある症例では、議員の方々が自ら、ドナーさんに聞かれる事が肝要と思われる。)

 

又、看護記録には『この患者さんは腎臓を移植に使われる事は知らない』と看護婦さんの記録がなされています。

 

(このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。)

 

又、この方の場合には、重度認知症のお母さんから移植をされていますが腎摘出手術の承諾書にはお母さんご本人では無くて移植を受けるレシピエントが署名されております。???移植された腎臓は機能しておりません。

 

(病気腎移植ではなく、通常の生体移植か?意味不明)

 

その他に問題になりますのは、この病腎を移植する是非のみではなくて・・・あっ、失礼致しました・・・治療上摘出する必要の無い腎臓を摘出した是非がやはり議論されなければいけないだろうと。次に病腎を移植する事の是非につきましては個別関しまして別の発表がありますが良性疾患で移植して機能し得る腎臓はそもそも摘出する必要はありません。

 

(個々の症例でそれぞれの事情があったことを考慮していない。病理の先生方に協力を求めて全国の病院で良性疾患で腎臓摘出がされていないかどうか、文章で回答を求めたい。予想としては、数多くの良性疾患が全腎臓摘出を受けているはず。もしも、これを「非」とするのならば、それを行った医師、および病院に同様の処分を求めるべきで、医療現場が混乱する。)

 

又、悪性疾患で摘出しなければ患者の生命に危険を及ぼす腎臓は移植できません。但し部分切除で治癒可能な場合はその患者さんの腎機能を温存する意味から部分切除するべきだと思います。

 

(部分切除は20%にしかすぎない。厚生労働省の昨年6月の調査、ニコール先生の発表スライドのアメリカでの客観データにより明らか。ちなみに万波医師は約90%で部分切除を行っているとのことで、むしろ、他の施設よりも積極的に部分切除を症例している。)

 

又、癌は移植しても発症しないとよく言われていますが、まったくの間違いでありまして、これは様々な国際統計で明らかにされています。若干古い統計ではありますが43%の癌がドナー以外の癌が発症しております。最近のユノスの統計でも4.3%が発症しています。これは癌が完治して5年以降に提供した場合にでも4.3%がうつる可能性が有ると示しています。

 

(これは見過ごした癌が移るのであり、癌の所在がわかっていて、それを切除して行う病気腎臓移植には当てはまらない。修復腎臓の場合、術前に詳細に患者の検査が行われ、病変は腎臓に限られている事、肺や肝臓に転移が無い事、腎臓病変もその部位や数が明らかである。それに引き換え、脳死移植の場合、術前の検査は不十分で、時間的にも十分な検索を行わないままに、臓器摘出、そして移植が行われている。そのため、見過ごされて、臓器に存在する癌とともに移植される事があり、これがこの数字に現れているもので、むしろ、修復腎臓移植の方が、その他に癌が無い事が明らかで、安全とも言える。さらにいえば、ニコール先生や万波医師は腎臓癌の修復腎臓のレシピエントに癌が移る可能性は5%ぐらいと説明している。これは、寺岡氏が上記に示す4.3% と同等の数字であり、癌が無いと思って植えた脳死からの発ガン率を変わりないわけで、修復腎臓移植を否定する根拠にはなり得ない。)

 

この他にも受診者は公平公正な手続きで選定されたのか?    

 

(修復腎臓移植は、少ないながらも、ドナーの病気が移る可能性があるわけなので、通常のネットワーク上の待機患者に機械的に割り当てる事は、倫理上許されない。その旨のリスクを承諾した患者が選ばれるべきである。)

 

レシピエント、家族に十分な説明がなされたのか?

    

(第三者としての弁護士によるドナーへの質問で、十分な説明がされていた事が示されている。)

 

実験的医療を実施する際に対してどのような手続きが取られたのか?などが問題になると思います。これは最も問題になる症例でありまして、皆さんこれを最もよく見て頂きたいと思います。ネフローゼの方でクレアチンが1で腎機能はまったく正常です。この方はHBSコウゲンが陽性で手術の10日前MRSAが血中で陽性でした。つまり耐性ブドウ球菌ですね。さらに肺炎があったんです。その方から病気の腎摘を行なって2名の方に移植しております。

 

(治療法のある感染症に関しては、ドナーとしての禁忌とはならない。MRSA,

や日本では法定伝染病である髄膜炎菌でも、治療薬があるため、禁忌とはならない。)

 

この方はHBSコウゲンでB型肝炎のウイルスを持っていますので2名ともこれに感染しております。

 

一人だけと聞いているが本当か。このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。

日本移植学会が発行する「移植」という雑誌に毎年、腎臓移植臨床登録集計報告が掲載されるが、これにはHBs抗原陽性症例だけでなく、HBe抗原陽性という、この症例で非難されているものよりも、はるかに感染度の高い症例のドナーから移植がされている事が、明らかにされているが、雑誌の本文文章中には何らコメントもない。これらの症例に関して、詳しい背景を文章で移植学会に求めたい。その後で万波医師の症例を比較検討するのが、正当な方法と考える。)

 

両方とも腎臓は機能せずこの方は再度ここで腎癌の方から受けられて肝不全でB型の肝不全で最初の移植から6ヶ月半に亡くなられています。    

 

(死因は急性膵臓炎であり、肝不全ではない。また、肝機能障害を示していたが、これは急性膵臓炎による肝機能障害と思われる。術後急性膵臓炎の時期に手術が施行されており、術者の外科医からも同様のコメントが得られている。)

 

又、この方も透析中でHBSコウゲン陽性化して治療中です。

 

(本当か。 このことに関しては、資料なし。 詳しくは万波誠、簾介、光畑、西先生よりの説明を求めたい。)

 

又、御本人はどうなったかと申しますと母親から腎移植をその日のうちに受けて移植後4ヵ月後に死亡しております。こればB型肝炎が増悪したこと元々の肺炎が増悪したこと肝不全で亡くなっています。もう一つの例は尿管癌の女性から腎臓を摘出して50歳代の男性に移植されています。この方は1年半後に死亡されています。そして、その男性は1年3ヶ月で移植腎の腎?に再発しています。それを部分切除して、その2年11ヶ月後に腹部に巨大な腫瘤転移が・・・転移と考えられる腫瘤がありまして肺???肝???で死亡されています。この様な実例があるわけでございます。

 

(病理所見では扁平上皮癌となっており、移行上皮癌(尿管癌)ではない。)

 

『皆さん、これが本当に皆さんの御家族、御子さんだったらどうお考えになりますか?』と言う事をよく考えて頂きたい。私は安全な移植をしなければ思います。私の結論は、やはり献腎移植を???すべきであろうと。多くの患者さんが移植を待ち望んでおります。そして健腎移植が増えれば多くの患者さんが救われる。又、腎移植が少ない事が臓器売買や違法な海外移植、そして、この度の病腎移植の原因となっていると。こういった移植を増やせば自然と無くなっていくであろうと。そして臓器売買を二度と許してはなりません。

 

(世界的な傾向としては、臓器に対価を支払う事を容認する方向にあり、日本は逆の道を歩もうとしている。生体移植において、ドナーを親族に限る事に関しても、より拡大する方向にある世界の動向から、真っ向反対する方向へと進んでおり、世界から失笑を買っているのが現状である。)

 

今回の問題の発端は臓器の移植でした。健全、安全、医学的妥当な移植を増加させる事が本当の患者さんを救う事になると私は考えます。

 

(どう見ても、日本移植学会も厚生労働省も臓器移植を増加させるように動いているは見えない。最近の生体腎臓移植の保険点数を減点しようとする改正(改悪)なども見ても、むしろ、反対の方向に動いているとしか思えない。)

 

以上で御座います。





(以上。今回は、寺岡慧日本移植学会理事長の意見とそれに対する反論です。追って続きを掲載します)







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「レストア腎(修復腎)移植を考える会」開催

2008/04/19 12:39

 



「移植への理解を求める会」からのお知らせ



4月26日(土)・松山で

レストア腎移植を考える会



講師に堤寛先生
(藤田保健衛生大学教授)
「ミクロスコピア」24(3): 200-205, 2007より
http://www.fujita-hu.ac.jp/~kimigaai/essay/byoujin.html#1


高杉敬久先生
(広島県医師会副会長)

 

    病腎移植=レストア腎(修復腎)移植の推進を掲げる「移植への理解を求める会」は、4月26日(土)午後、松山市で「レストア腎移植を考える会」を開きます。
 

 宇和島徳洲会病院の万波誠先生らが、進めてこられたレストア腎移植は、ドナー不足を解消するすばらしい医療であるとして、アメリカオーストラリアなど海外の移植関係者の間で絶賛されています。

 
   しかし、厚生労働省は「現時点では医学的に妥当性がない」とする日本移植学会などの見解を踏襲して、一般医療では禁止する方針を打ち出しました。しかも、レストア腎移植がこれまで、一般の生体腎移植と同様に保険医療の対象として認められてきたのにもかかわらず、今回の問題が起きて以降、手のひらを返したように、レストア腎移植は「特殊な医療で、保険適用外である」として、保険医療の不正請求を盾に、万波先生の保険医取り消しと市立宇和島病院、宇和島徳洲会病院の保険医療機関指定取り消し処分を強行しようとしています。 

 
   これに対して、レストア腎移植の現状を知った国会議員の先生方は「学会や厚生労働省の対応は間違っているのではないか」として、超党派議員連盟を発足させ、関係者から聞き取りをするなど、実態調査を進めています。私たちにとっては、大変ありがたく、心強い限りです。

 
   「レストア腎移植を考える会」の開催は、こうした動きを踏まえ、より多くの人たちにレストア腎移植への理解を深めていただき、推進活動の輪を広げていこうというのが狙いです。

 講師には、藤田保健衛生大学医学部教授の堤寛(ゆたか)先生(病理学)と、広島県医師会副会長の高杉敬久先生を予定しています。

ピアノ演奏とトークも 有末よしひろさん

また兵庫県加古川市で音楽教室を主宰している作曲家・編曲家・ジャズピアニストの有末よしひろ(佳弘)さん(透析5年目、レストア腎移植を支持)に、ピアノ演奏とトークもお願いしています。会終了後、交流会(参加自由)も計画しています。多くの皆さんの参加をお待ちしています。



      <レストア腎移植を考える会(実施要領)>

 と き 4月26日(土)午後1時~4時

 ところ 松山市山越町 愛媛県女性総合センター多目的ホール(定員300人)

 内 容 講 演

 講 師
 堤   寛先生(藤田保健衛生大学医学部教授・病理学)

      テ-マ  「レストア腎移植と腎不全治療」

 「ドナー腎が圧倒的に足りない日本において、「病腎」は移植を待ち望む多くの腎不全患者に大いなる福音となることは疑いない。病腎移植の優れた点を適正に評価するべきであろう」(堤先生、医学雑誌「ミクロスコピア」より)

      
 講 師
 高杉 敬久先生(広島県医師会副会長) 

      テーマ 「レストア腎移植に思う」

 「医療は常に挑戦することで新しい治療方法を開拓して来ました。病腎移植は、方法論に問題があったとしても、脳死移植が少なく生体移植に頼らざるをえない日本の移植事情を考えるとき、第三の移植として残す道を探りたいと思うことは全くの個人的な意見なのでしょうか?」(高杉先生、広島県医師会報より)

     ピアノ演奏とトーク

      出 演 有末よしひろ氏(作曲家・編曲家、ジャズピアニスト) 

  

   交  会 午後4時半から(会場未定)

主 催 移植への理解を求める会、えひめ移植者の会

 入場料 無料

 連絡先 移植への理解を求める会事務局 河野和博方

       電話089-970-3943

 


ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。

今回の講師予定である
高杉敬久様は、昨年、広島県医師会の副会長のお立場から、いち早く修復腎移植を「第三の道として探りたい」とのお考えを広島県医師会報に寄稿されました。

すでに多くの方が読まれているとは思いますが、改めてご紹介させていただきます。


http://hiro110732.iza.ne.jp/blog/entry/142412/



「売腎移植と病腎移植に思う」
広島県医師会速報(第1972号)
平成19年4月15日


高杉敬久広島県医師会副会長


http://www.hiroshima.med.or.jp/kenisikai/sokuhou/2007/0415/1972_050.pdf




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着々と進む「修復腎移植を考える超党派の会」第5回

2008/04/16 20:11

 

万波誠医師をはじめ5名が証言し、意見を述べた

 4月2日、第5回「修復腎移植を考える超党派の会」が、参議院議員会館で開催され、修復
腎移植を実際に行った医師などの意見を国会議員の方々が聴取されたことは先にお知らせしました。
その詳細が、徳洲会新聞に掲載されましたので紹介します。



現場の医師たちが臨床の証言

第5回「修復腎移植を考える超党派の会」

徳洲新聞2008年(平成20年)4/14 月曜日 NO.616

http://www.tokushukai.jp/media/rt/616.html



4月2日、第5回「修復腎移植を考える超党派の会」が、参議院議員会館で開催され、レストア腎移植(病腎移植)を実際に行った医師などの意見を聴取
医師たちは個々の症例について証言を行い、関係学会幹部が行った説明がいかに根拠のない発言であったかを説明した。


 今回証言に立ったのは、堤寛・藤田保健衛生大学教授、西光雄・香川労災病院泌尿器科部長、万波廉介医師(徳洲会大阪本部)、万波誠・宇和島徳洲会病院泌尿器科部長、光畑直喜・呉共済病院泌尿器科部長の5名。

 会を主催する超党派の議員は、杉浦正健、島村宜伸、衛藤晟一、深谷隆司、坂口力、佐藤信秋、古川俊治の各議員をはじめ38名(本人25名、代理出席13名)が参加した。

 第3回の会合(3月18日)では、日本移植学会など関係学会代表から、続く第4回(3月24日)では、米豪両国の移植関係者からそれぞれ意見を聞いているが、今回は具体的な症例をもとにしたより詳細な内容となった。

 たとえば前々回、相川厚氏(日本臨床腎移植学会)が、「直腸がんの手術を失敗し、腎摘に誘導、勝手に移植に使った」と説明した症例。この症例の場合、他院の外科医が直腸がんの手術を行い、尿管を誤って切断。同僚の泌尿器科医が修復を試みたが成功せず、尿が漏れたままの状態になった。その後に治療を相談されたのが、万波廉介医師だった。

 万波医師は、「尿管の修復手術を手伝ったが、やはりうまくいかず長期入院となった。さらに自家腎移植、尿管の代わりに腸を使った再建術、腎摘出などの治療方法を患者さんに説明。患者さんは手術の難度などから判断して、腎摘を選択した。こうした事実はカルテにも記載され、手術承諾書、IC(インフォームドコンセント:十分な説明と同意)の書面もある。あたかも私が直腸がんの手術を失敗し、腎摘に誘導したかのような錯覚を与える、まったくの事実誤認に基づく中傷である」とした。

 また、「腎臓を摘出する必要のないほど小さな動脈瘤で腎臓を摘出している」との批判に答えた万波誠医師は、「この患者さんは70代の男性で、ミカンを運び傾斜のきつい畑を上り下りする過酷な農作業に従事していた。血圧の上昇は容易に起こり得る。動脈瘤の破裂が100%ないとは言えない。患者さんには経過観察、上極部分切除、全摘、自家腎移植の選択肢を提示し、患者さんが全摘を選択した。その際、摘出腎を移植に利用するICを取った」と、やはり臨床での判断を詳細に説明した。


 

学会の生存・生着率は不当なデータ


 
堤教授は、病理学者の立場から「担がん腎を移植に利用すると、がんが再発・転移するという主張の根拠になった『ペン論文』(1997)は、ドナー(臓器提供者)由来の持ち込みがんと、レシピエント(移植を受けた人)に新たに発生したがんとの区別がされていない

 小径がんを有する腎臓を利用したレストア腎移植例(世界中で計78例)では、現在のところ、再発・転移例は1例もない」とあらためて強調した。

 さらに光畑医師は、レストア腎移植原則禁止の大きな根拠とされた高原史郎氏(日本移植学会)が示した25症例のみの生存率・生着率の数字に触れ、「データ作成の時点で42症例すべてのデータがそろっているので、25例のみを使用するのは意図的。
 『世界で初めて10年目までの長期生存、生着率を調べた報告である』とするが、10年以上のものは25例中9例しかない。しかも、最も古い呉共済病院の症例は、作為的に除外されている」と不当なデータであると非難。
 
 「レストア腎移植を否定的に捉えることなく、行政、学会、医療機関、患者さんが一体となって移植の第3の道として進めるべき」と結んだ。

 これに対し、超党派の会の会長を務める杉浦議員は、「議員立法で臨床研究としてレストア腎移植を進め、1人でも多くの患者さんを救うべき」と応じた。


以上

第5回の会合に出席された超党派の議員は、杉浦正健、島村宜伸、衛藤晟一、深谷隆司、坂口力、佐藤信秋、古川俊治の各議員をはじめ38名(本人25名、代理出席13名)に及んだということであります。

これだけの国会議員の方々が、今回は各医師の証言を真剣に聴かれたということ、またこれまで日本移植学会や厚生労働省の見解も聴いたということですから、その矛盾点等について、少なからずご理解いただけたものと信じます。

杉浦会長は、議員立法で修復腎移植を進めて一人でも多くの患者を救うべきだとも発言されたとのこと。
行政が患者救済にストップをかけるのであれば、立法府が国民のために立ち上がっていただけることは正に道理であり、大変心強くありがたいことであります。

私らには党派は関係ありません。支持政党も関係ありません。

慢性腎不全患者・透析患者等の命を救っていただける国会議員の先生方に今後の勇気ある行動・決断を切に願っております。






近藤俊文市立宇和島病院名誉院長の
「カルテの余白」岩波書店

をお奨めします
ぜひ読んでみてください


2008.4.7 産経新聞・愛媛 
 http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/ehime/080407/ehm0804070208001-n1.htm

 「カルテの余白」出版記念パーティー開かれる

近藤俊文著
「紀伊国屋ブックウェブ」から
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4000224808.html
日本の医療はいま危機に瀕している。
特に地方では、医師不足が深刻化し、患者の病院たらい回しや医療機関の消滅といった深刻な医療サービスの低下が生じている。
長年、地方にあって先端医療の普及や医療水準の向上に努めてきた医師の目に、日本のこの五〇年間の変化はどのように映るのか。
本書は、治療の現場で出会った出来事や数多くの患者さんたちとの交流を通して日本の医療の姿を描きだす医療エッセイ。
疾病に苦しむ患者の苦悩や医療従事者のありよう、日本の医療が直面する困難を浮き彫りにし、今後進むべき方向を問う。


 
 岩波書店から「『カルテの余白』院長室から見た医療の風景」を出版した医師、近藤俊文さん(75)の出版記念パーティーが愛媛県宇和島市内で開かれ、近藤さんが「日本の医療うそ、ほんと」と題して講演した。


 近藤さんは京大医学部卒。市立宇和島病院で20年間院長を勤め、現在も市内で勤務医の傍ら、郷土史家として古文書の解読などに励んでいる。会場には市内外から関係者ら約150人が参加。


 講演で近藤さんは、市立病院時代に優れた腎移植医師として育て、支援してきた万波誠医師=宇和島徳洲会病院勤務=らに触れ、「移植は最高の医療。病気になったときに厭というほどわかる」と臓器移植やリハビリ継続の必要性を説き、医局制度崩壊などを医師不足の原因と指摘した。(産経新聞)




万波誠医師が腎移植手術において私立宇和島病院で活躍されていた当時から、その一番の理解者でありまた上司でもあった近藤俊文名誉院長は、万波医師のお人柄を一番よく知っておられるお一人でもあります。

そんな近藤先生が、「移植への理解を求める会」公式ホームページにご寄稿された、「
万波先生のお人柄について」を紹介します。

私はこの話以外にも万波先生にまつわるエピソードを知っていますが、またの機会にでも紹介させていただくこととして、近藤先生の興味深いお話をどうぞご覧になってください。

近藤先生のご寄稿
http://www.kenkoude.com/ishoku/dr_kondou.htm



市立宇和島病院名誉院長 近藤俊文先生
メーリングリストへのご投稿

1 春木先生の本は『腎移植をめぐる母と子、父』と言うのがありました。生体臓器移植は、ドナー・レシピエント、その家族、に複雑な心理模様を生むのは当然ですが、それを精神科医で、自身も永年透析をなさってきた先生が精神医学的、社会医学的な問題として取り上げているようです。読んでみます。

2 先生の論文は「移植」誌に連載で「腎移植の精神医学的問題」としてありました。本になっているかどうか確かめます。

3 いづれにしても、初心に返って脳死腎をどう増やすか、が再検討されなければなりません。

4 また、死体腎と生体腎で移植成績に変わりがないという米国の論文が出ました。脳死じゃなくてもいいのです。死体腎についても再検討する必要が大いにあります。


万波先生のお人柄について


1まず、物欲がない。

 昔、移植の手伝いに来ていた下関市立病院のS医師が警察につれていかれた、と院長の私に報告が事務からありました。なんでも、日中刀をぶら下げて歩いていた、というのです。

 「万波先生、なんじゃねこれは?」

 「ああ、あれはなあ、Sが刀が欲しい言うけん、一丁持ってきてやったのよ」

 「どんな刀かね?」

 「もちろん古刀よ。わしゃの岡山の蔵にはあんなもんゴロゴロしてるわ。

 そんで一本持ってきてやったのよ」

 最近のどっかの週刊誌の記事に「十年以上前に買った家に独りで住み、十年以上前に買った中古車で通勤している」とある。制服は突っかけに、白衣である。夏はランニング一丁。もちろんズボンは穿いている。


2 金銭欲もない。

 「せんせー、なあ。ウチにある国産のバイポラー(焼灼メス)な、ほんまボロや。アメリカ産のヤツ買うてくださいや」

 「なんぼするのよ?」

 「なんぼか知らんが、安いもんよ。国産の3-4倍くらい出しゃあるわ」

 「うーん、そんでも2百万前後はかかるな。まあ、来年の予算よ」

 しばらくして、万波先生が自分で買って手術室に持ち込んでいるという噂。

 「なるほど、こりゃ、国産よりずっと良さそうだな」

 「ハッハッ、楽ちん楽ちん」

 万波先生ハッピーそうに手術していた。外科の先生たちもこれを使わせてもらって、その性能に感心。院長を強硬に突き上げに来た。


3 名誉欲はからきし無い。

 「万波先生、あなた、副院長になる順番よ。なるか?」

 「せんせー、こらえてよ。わしゃそんなモンになるのなら、病院辞める」

 「どうしてもか?」

 「わしゃ、手術さえさしてもろうたらえーんや」

 「じゃ、あんたより若い○が副院長になるぞ」

 「そんなことわしゃには関係ねー。今までどうりにしてください」

 「しかたないな」

 にやりとして、足取りも軽く院長室を出て行く万波先生ではあった。


4 出嫌い。

 彼がどっかに出て行くのは、移植の指導に行く時だけである。彼が観光やその他の理由、たとえば学会出張(一回だけは、学会に指名されてシンポジストとして行った)など、に行った記憶が拙老にはない。

 しかし、365日、24時間、いつでも何かがあると病院にいた。ケータイ が出来てからは、患者に番号を教えているようだ。


5 きわどいウイットをとばす偽悪家である。だから、よく誤解されてしまう。

 だいたい偽悪家に悪人はいない。偽善者がうようよしている最近の日本には滅亡危惧種でレッドブックに載せる必要がある人種である。


6 凄い勉強家である。

 だから、手術が上手いのだ。病院で犬をたくさん飼って、 動物実験するものだから、やかましと患者さんから苦情が来て閉口した記憶もある。移植最先端の技術を一貫して磨いてきた。拙老はそれを身近に見てきた。彼に言わせれば、日本の学会はあまり役に立たず、インターネットで最新情報を入れ、直ちに論文をダウンロードすれば、最新の知識が手にいるという。その通りだ。不肖ながら拙老もそうしている。

 学問のグローバリゼーションであります。

 


 彼は一言で言って「欲」の無い男なのです。今時とても珍しい人格です。「赤ひげ」だという人もいますが、老生は「チョット品の乏しい良寛さまじゃ」と言ってきました。良寛さまも欲のない人だったそうですから。


「移植への理解を求める会」公式ホームページhttp://www.kenkoude.com/ishoku/から






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修復腎移植で2000人を救おう! ニュース記事に関連したブログ

2008/04/12 14:15

 


平成20年3月26日「移植への理解を求める会大阪支部」が大阪支部・湯口支部長のもと設立されました。

大阪支部では、現在、下記の内容のパンフレットを作成し、大阪市街を中心に配布活動を実施しています。

修復腎移植について、Q&Aでわかりやすく解説されていますので、ご覧の皆様もぜひ少しでも理解を深めていただきたいと思います。 



「修復腎移植で2000人を救おう!」(以前は「病気腎移植」と呼ばれていました)

 


【Q】修復腎移植ってなんですか?


【A】 病気のために摘出廃棄する腎臓の悪い部分を切除、修復したうえで腎不全患者に移植するものです。

 

【Q】移植患者にとって危険はないのですか?

【A】 修復して移植するので、移植の成績は悪くありません。広島大学の難波名誉教授、フロリダ大学の藤田助教授は、日本の万波医師らの行った修復腎移植42例を分析し、むしろ死体腎移植より好成績である、としています。



【Q】がん患者からの移植では、がんが移ることはありませんか?

【A】 医学的には、がん患者のがん細胞は患者にとっては「仲間の細胞」ですが、他人の体内では全くの異物として免疫で死滅すると説明されています。

実際に、小さな腎細胞がんを切除して腎移植を行ったケースでは、万波医師8例、ニコル教授(オーストラリア)49例、ブエル教授(米国14例の「全71例において、移植患者にがんの再発転移はない」と報告されています。



【Q】2000人が救えるとはどういうことですか?

【A】 広島県の医療データによると、全国で年間約1万個の腎臓が病気のために摘出廃棄されていると推計されています。また、藤田保健衛生大学の堤教授によると、そのうち、2000個位は修復して移植に使える可能性があると推定されています。



【Q】ドナー(提供者)の権利は守られているのですか?

【A】 現実に捨てられている2000個の腎臓を移植に使うのであって、難波名誉教授は「廃棄物のリサイクル」とたとえています。

また、ドナーの権利侵害のおそれがあるというなら、説明を十分にし、弁護士や倫理委員会によって監視すればすむことで、現実に欧米やオーストラリアでは、このような方法で行われ、あるいは行われようとしています。



【Q】修復腎移植よりも死体腎移植を増やすべきでは?

【A】 死体腎移植は年間200程度であり、この10年間増えていません。死体腎移植を待っている患者の移植までの平均待機期間は17年です。

このような現状では、年間2000件もの可能性のある修復腎移植を速やかに普及させることが患者にとって最良の選択といえます。


 

【Q】移植よりも、透析のほうが安全なのでは?

【A】 透析を継続した患者と移植を受けた患者と平均余命を比較すると、「移植患者が二倍長生きできる」というデータがあります。

当然、移植後は日常生活の質も大きく改善され、健康な人とほとんど差のない生活ができます。

 

    このQアンドAについて、詳しい説明・データを知りたい方は、下記まで、ご連絡ください。

なお、求める会のホームページはつぎのとおりです。

(移植への理解を求める会HP) http://www.kenkoude.com/ishoku/

 

    修復腎移植の普及を願う方、移植を受けたいと希望する方、あなたが行動しなければ何もかわりません。できることから、「小さな一歩」から始めましょう。

移植への理解を求める会大阪支部
(湯口、津野、佐藤、中向井、林)

追記 
4月14日(日)大阪支部 佐藤さんからの報告です
「関西の方では、透析病院の回りでビラを撒いていますが、患者さんが、わざわざ車を止めて窓を開けて
ビラをくれというのが、昨日3回ありました。
中には、一度いきすぎたのを戻ってきて、嫁さんが腎不全なんだと言ってビラを取りにきました。
実は、女性が私のプラカードをジロジロ見て変な感じだなって思っていてビラを渡しまして、
修復腎推進運動をやってますと言ったら、そこの病院のドクターです。
頑張ってくださいって言ってました。
多分経営者じゃないから言っていたんだと思うんですけど、やはり現場のドクターは、透析の限界を知っているんですね。
小さな歩みですが、必ず成果はあがるようになるなと確信しました。」
佐藤さんそして関西支部の皆様誠にお疲れ様です。



「移植への理解を求める会」(松山市)では、宇和島市2病院の保険医療機関指定取消についての疑問に対して、下記の内容のパンフレットやチラシを作成し、宇和島市街を中心に配布活動を行っています。

数々の疑問に対し、わかりやすく回答していますので、ぜひ理解を深めていただきたい思います。


『命を救うために医療はある』

疑問 【病気腎移植は診療報酬の不正請求なのか?】

1992年に始まった万波先生らの医師グループの取り組んだ病気腎移植は、死体腎加算(亡くなられた方の身体から腎臓を取り出す施術費用)・生体腎加算(家族や親族の身体から腎臓を取り出す施術費用)もない腎移植術として、診療報酬の請求を行いました。そのことについてレセプト診療報酬の請求書)をチェックした社会保険事務局は、保険請求は可能と判断しました。愛媛県の当時移植コーディネーターを勤めた担当者も改めて確認を取っています。その際には、病気で摘出された臓器を他の医療機関に斡旋することが、人臓器斡旋業禁止の法規に反しないかという点も確認しています。また、腎移植統計上の取り扱いも、生体腎移植の実績数として扱うことも県並びに四国地方腎移植センターとの間で決定しております。



疑問 【病気腎移植って万波先生以外は日本で行われていないのか?】

インターネット上の論文検索だけでも、万波先生以外に76件の病気の腎臓を移植した治療が行われています。

 
疑問 【病気腎移植って世界ではどうなの?】

オーストラリアのニコル先生が、1996年から60歳以上の透析をしている患者さんにガンの腎臓を修復して移植しています。49例(2008年1月末現在)です。ガンの再発はありません。
アメリカでも、修復腎移植は始まっており、EUでもっとも移植医療のすすんだイタリアでは、母体数10万以上の(様々な)癌で亡くなられた方の臓器を利用して、その後の転移や再発がないかを追跡検証をしており、その結果からも再発転移の割合は、0.4%以下と報告しています。(転移の激しい肺ガンなども含めるため)

 
疑問 【そもそも病気腎移植とは何?】

腎臓は2つあるので片方が元気なら1つでも大丈夫。だから、多くの患者さんは、「病気(癌の)部分を切除しただけで大丈夫ですよ」と説明されても、全摘(片側を全部取り出して)して下さいと言う方が多いといいます。そうして摘出された腎臓の癌の部分などを切除して修復した上で、透析がなかなかうまくいかない方等、生活の上の不自由にとどまらず命の危機に直面する方へ移植したと言うことです。多くの方が、何度目かの移植で、もうご家族からの提供は受けられない、あるいは生着(移植後の臓器が機能するかどうか)に不安があるなどの問題を抱えた方が対象でした。

 
疑問 【市立病院が1億5000万円の診療報酬を返還しなればならないと報道されていますが、これは万波先生らのやった病気腎移植のせいなの?】

先生の病気腎移植での返還は3件分で、いくら高く見積もっても3000万円以内です。
腹腔鏡を使っての手術を開腹手術として診療報酬を請求したという件には万波医師はまったく関わっていません。
 

疑問 【宇和島市は1億5000万円の診療報酬を戻すだけで、おわりですか?】

報道では、保険診療資格の取消が取りざたされております、もし藤枝市立病院と同様に市立宇和島病院も1か月保険診療が出来ないということになったら、その間の病院の維持経費は月に4億円とも5億円とも言われています。これも宇和島市が負担しなければなりません。療養費払い制度で、従来の医療サービスを続けられるという噂が流れていますが、もしそうだとすれば処分の実効は限りなく0に近づきます、そんなことは絶対に許さないのが官僚です。藤枝市立病院では、1日に複数件の救急搬送も断り、外来も3割まで削減、入院患者も200人が転院させたと言います。


 
疑問 【宇和島徳洲会病院はなぜ処分について争うのか?】

病気腎移植に関して、初めから「適正」としてレセプトが受付けられました。それが、臓器売買に端を発した今回の経緯の中で、手のひらを返したように保険適用できない「不正請求」であると指摘をしているのです。そして、そのことでもって、病院や関係する医師を保険診療の資格取消の処分をするといっているのです。ですから、そもそも処分を受ける筋合いはないものとして、「主張するべきは主張する」とのことです。そうすることが医師や病院の存在意義たる、「患者のために」を実現することにつながる理念の闘いと位置づけているようです。

 
疑問 【病気の腎臓は移植のために摘出されたのではないか(部分切除で良い腎臓を取り出したのでは)?】

全国の医療機関の自家腎移植(取り出した腎臓を修復して元の身体に戻す)の割合は20%以下(80%以上が全摘)であり、万波先生の行う自家腎移植の割合よりも10%低いという統計があります。そのことからも、この批判は、誤った情報で万波先生を陥れようとしたものではないかとさえ思えます。
 

疑問 【自家腎移植 移植に仕える腎臓ならどうしてもとに戻さないのか?】

先に触れたように患者さん自身が全摘を希望することと供に、自家腎移植は手術時間が長時間(7~8時間の長い手術)となり、その分様々なリスクが高くなります。特に、高齢の方や高血圧・糖尿病などの持病がある方にとっては、命さえも失いかねません。ちなみに、自家腎移植で、元の場所に腎臓を戻すのは極めて困難で全例が膀胱の上(別の場所)への移植となります。
 

疑問 【病気腎移植の成績は悪いのか?】

癌で摘出された腎臓やネフローゼで摘出された腎臓の移植を受けた患者さんが実際にばりばりと仕事を続けられています。マラソンまで走られる方もいらっしゃいます。厚労省の発表したデータは、数年前から遡るある時期の成績の悪いデータだけを利用したもので、死体腎を移植した場合よりも成績が悪いという情報をリークしました。その上、比較されたデータのもとになっている患者さんが腎移植を受けたときの平均年齢は、生体腎が38歳、死体腎が46歳、病腎は50歳であるとのことで、通常なら行うべき、個別例の統計的解析を行わずして、作為的に悪く加工したデータを示したと思われます。

 
疑問 【病気腎移植って医学的に妥当性がないのか?】

透析患者の生存率10年で40%です。病気腎移植の生存率62% 透析は治療でなく延命のための処置ですが、生存率さえも透析を上回っています。

 
疑問 【病気腎移植が出来ると年間どれくらいの方が移植出来るの】

厚生労働省の報告によると悪性腫瘍の場合、約82%が全摘されているとのことでした。また、広島大学名誉教授難波先生と藤田保健衛生大学の堤先生の(供に病理が専門)の試算によると、全国で年間12000件の腎臓が摘出・廃棄されており、そのうち2000個ほどが移植に利用出来るのものではないかと公式に発表しています。

 
疑問 【移植を待っている患者数はどのくらいか?】

日本全国で26万人(年に3万人増えて2万人亡くなるので、1万人程ずつ増えている)の方が、透析をしています。(移植の順番が回ってこない割に、毎年の登録が有料であるが故に登録者があまり増えないという)臓器移植ネットワークに登録している移植希望患者が11778人 愛媛県では122人といいます。同ネットを通じて行われる腎移植は200例にも満たず、平均待機年数は、16年だと言います。移植までに8割の方はお亡くなりになると言うのです。


疑問 【透析の費用と移植後の費用を比較すると?】

透析は、年間5~600万円です。移植をすると、それが3分の1以下となります。つまり移植は、患者さんの生活を劇的に変えて寿命を延ばすだけではなく、医療保険財源を節約する医療なのです。

 
疑問 【病腎移植は秘密裏に行われていたのか?】

記事のコピーによると、1992年の初の病腎移植成功は、全国紙の紙面に大きく取り上げられ、賞賛を受けました。また、ネフローゼ腎の移植は、高知で行われた中国四国臓器移植臨床研究会でも発表されています。また、2004年にアメリカの全米泌尿器科学会でも発表されており、日本からもたくさんの医師・研究者が出席しています。

以上


最後に私から
(参考記事)

広島県呉市の呉共済病院で、八十二歳の父親から腎不全に苦しむ長男(41)に腎臓を提供する移植手術が実施されたことが、1990. 07. 06付け 読売新聞(東京夕刊)に掲載されています。
掲載当時、専門家の間ではドナーの腎摘出後の健康維持や移植された腎の機能が十分働くかなどについて疑問視する声も取り上げられていますが、手術は無事成功し、父、長男とも健康を取り戻されたと伺っています。

記事には執刀医師の名前はでていませんが、日本最高齢となる移植手術を成功させたのは、万波誠医師、光畑直喜医師たちであります。この記録は日本ではまだ破られていないとも聞きます。

自分はリスクを避けたいため、何もしようとしない(できない)医者や学者は、評論家となって後からあれこれと非難がましいことを言うだけの方がいる中、目の前の患者を助けるために何をすべきかを常に考えチャレンジする医師もいるのです。

万波、光畑医師らの高い移植医療技術があればこその快挙です。
患者はこのような医師を信頼・尊敬するのだと思います。



82歳・父親が腎臓提供 国内最高齢
1990. 07. 06付け 読売新聞(東京夕刊)

 広島県呉市の呉共済病院で、八十二歳の父親(同県倉橋町在住)から腎(じん)不全に苦しむ長男(41)に腎臓を提供する移植手術が、六日午前始まった。腎移植のドナー(臓器提供者)としては国内最高齢で、世界的にもほとんど例がないが、病院側が父親の健康状態や腎機能などを検討し「移植に十分耐えられる」と判断、移植手術に踏み切った。

 最高齢記録となった背景にはドナー不足があるが、専門家の間ではドナーの腎摘出後の健康維持や移植された腎の機能が十分働くかなどについて問題点を指摘する声も出ている。
 医師団が、家族や血縁者を中心にドナーの適応者を調べた結果、父親が最適と判明した。血液型が長男と同じA型で、これまで循環器系の病気をしたことがなく、高年齢者特有の動脈硬化が見られなかった。「高齢で手術後の回復が遅れても八、九割の機能は戻る」との見通しを得た。
 
 日本移植学会理事長の橋本勇・京都第一赤十字病院長(臓器移植)は「一般論からいえば、高齢者は動脈硬化などの血管内の変化と、臓器にも加齢による機能の低下などがあり、好ましくない。高齢の家族から移植を求められても断っている。ドナー不足が生んだやむ得ない手術というべきだろう」と指摘している。


 

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関連ニュース:

万波医師の移植手術は当然

2008/04/08 21:15

 


最近地元愛媛新聞に掲載された記事を紹介します。

昨年来、万波医師や修復腎移植に対しては批判的な論調の新聞社ではありますが、報道という意味では全国紙に掲載されない記事もよく取り上げています。
事実は事実として広く皆さんに知っていただきたいと思います。



保険指定取り消し問題
宇和島の影響聞き取り調査
社民・阿部政審会長


2008年03月22日(土)付 愛媛新聞
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/zokibaibai/ren101200803224374.html


 病気腎移植に絡む診療報酬不正請求などにより市立宇和島病院と宇和島徳洲会病院の保険医療機関指定取り消しが濃厚となっている問題で、社民党政審会長の阿部知子衆院議員(59)が二十一日、宇和島市を訪れ、両病院関係者や患者団体から指定取り消しによる地域医療への影響を聞き取り調査した。
 
 阿部氏は「不正・不当な請求について是正する姿勢を示している市立病院に対する指定取り消しは飛躍し過ぎだ」と指摘。月内にも開かれる衆院厚生労働委員会で、取り消し反対の立場から舛添要一厚労相に質問する考えを示した。 

 小児科医でもある阿部氏は地域の医療拠点が一時期でも失われることを問題視。「処分が下る前に地域の実情を把握しておきたい」と来県した。 

 市立宇和島病院では市川幹郎院長らから、不正・不当とされた内容や第三次救急医療を担っている状況などを聴取。患者団体「移植への理解を求める会」の向田陽二代表らとも面談し、代替病院の少ない宇和島圏域の実情や、移植患者にとっての病院と医師の重要性を訴える声を聞いた。 

 聞き取り後、同市役所で会見した阿部氏は「短期間の処分であっても患者はお金や時間だけでなく体にも負担がかかる。移植患者は術後管理も必要。国は患者の命を保障しなければならない」と強調した。





2008年04月07日(月)付 愛媛新聞

「読者の広場」
 

「万波医師の移植手術は当然」

松山市 菅原辰二(80)様
 

◇私は三月初めに心臓動脈三本の移植手術を松山市の病院で受け、現在退院して自宅で療養をしている。

手術前は胸に鈍痛があり、ニトロでごまかしていたが、八十歳になり脳梗塞の治療中、担当医師がCTを見て専門医を紹介してくれた。


◇余命いくばくもなく、放っておいてもよかったのであるが、医師は患者の年齢に関係なく今生きる命、今苦しんでいる人を助けようとし、いろいろと説明して私の承諾のもと手術をしてくれた。


腎臓移植における万波医師の場合も同じだと思う。腎臓疾患で苦しんでいる人が透析の苦痛を訴えるのに、医師として放置できたであろうか。


◇金持ちなら外国へ行って手術をしてくれる人がいる状態で、なぜ日本でしてはいけないのかと悩んだろう。万波医師は技術があるのだから、条件が整えば手術してあげたいと思うのが当然だ。

これのどこに非難されることがあろうか。保険医取り消しと報じられているが、こんなことをしたら世界の恥だ。

市民団体などが上京して反対の陳情をしたと聞く。私たちも役人に訴えよう。こういったことが医師不足の原因の一つでもあるのだから。(弁護士)



読者の欄にこんな意見が掲載されるのは、久しぶりです。
本当はもっともっと多くの万波医師擁護の意見も社に来ているのでしょうが、なかなか掲載されることはありません。

新聞社として方針と世論の動向もありましょう。
このバランスを何処でとるのか・・・報道側の難しい問題なのでしょうが、私はせめて地元の報道機関は、患者の目線にたった報道をしていただきたいと願っています。
また、万波医師等に対する非難より、移植医療に多大の貢献をした地元愛媛のすばらしい医師としての見方はしていただけないのか、その方がすばらしいのにといつも思っています。











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