ゲストさんログイン

ウェブ検索

最新ニュース! クリックするほどよく分かる

livedoor ニュース

今週のお役立ち情報

秋葉原17人殺傷 犯人の狂気を増幅させた派遣生活

〈私の仕事も仕事と認められていませんからね〉――秋葉原で17人を殺傷した加藤智大(25)は携帯サイトに仕事への不満をつづっていた。凶行に駆り立てた背景にはさまざまな事情が絡み合っているのだろうが、派遣先の「関東自動車工業」にも注目が集まっている。

●1秒に追われ、リストラにおびえる過酷作業

 工場での加藤の担当は、塗装工程の最終検査だった。ロボットが仕上げた車両部品の塗装漏れを確認する流れ作業である。集中力を要する仕事で、追い立てるように作業場には部品が届く。

 日勤は午前6時半〜午後3時5分、夜勤は午後3時20分〜午後11時55分の2交代制。1週間おきにシフトが変わり、1日8時間以上ブッ通しで作業にあたった。「コンビニ弁当を買って酒を飲むだけ」(加藤の書き込み)という生活だった。

 若者の車離れやガソリン高騰、米国の景気低迷が重なり、どの自動車工場でも減産調整が加速している。加藤も最近、時給が1300円から1050円に下がり、「残業枠」目いっぱい働いても月収にして20万円程度。事件直前には200人の派遣社員を50人まで減らすリストラ計画も持ち上がっていた。

「どの自動車工場もムダの排除を徹底するあまり、1秒に追われる過密作業の連続なのです。人間に機械を合わせるのではなく、機械に人間が合わせるシステム。作業は細分化され、労働者はいつでも交換可能な歯車に過ぎない。過労死や自殺、精神障害に追い込まれる人は後を絶ちません」(自動車労組関係者)

 今から16年前にも、愛知・豊田市で自動車工場の模範的養成工による陰惨な事件が起きていた。92年8月、25歳の工員が、妻(当時22)と長男(同5)、長女(同3)を次々と絞殺したのである。

「動機は、女性関係のことで妻になじられ、“妻子がいなくなったら丸く収まる”という身勝手なもの。同情の余地はありません。事件の公判では、中京大経営学部で労務管理論を研究する猿田正機助教授(現・教授)が証言台に立ち、人間性を切り捨てた自動車工場の生産システムを批判して話題になりました。加藤が造っていたのも同じメーカーの自動車です」(事件を取材したジャーナリスト)

 だからといって、加藤の犯罪が許されるわけもないが、事件の一断面ではある。

【2008年6月11日掲載】


コメントするにはログインが必要です
ログインしてください
投稿

前後の記事

経済アクセスランキング

注目の情報
自宅で実機パチンコ&パチスロ!
自宅でパチンコ&パチスロ!猛獣王やパチスロ北斗の拳など、
なつかしの機種から現役稼動中の新台まで71機種以上が打ち放題!
暇つぶしにも研究にもピッタリの777タウン.net!


いますぐGO!GO!暇つぶし!