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「裁判員制度は迷惑だ!」日比谷に1452人

制度導入の延期または廃止を求め、行動呼びかける

軸丸 靖子(2008-06-13 22:00)
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 2009年5月21日に始まる裁判員制度に反対する集会「6・13 裁判員制度はいらない 全国集会」(「裁判員制度はいらない!大運動」主催)が13日、東京・日比谷公会堂で開かれた。

 昨春以来、各地で開かれてきた反対集会のまとめという位置付けで、各地から1452人(主催者発表)が参加。「裁判員制度は徴兵制と同じ。押し付けられるのは迷惑だ」と語り、制度の廃止、あるいは延期を呼びかける勉強会や反対運動の拡大を呼びかけた。

 呼びかけ人や賛同者のなかから、東北大学名誉教授の小田中聰樹氏、家族問題評論家の池内ひろ美氏、弁護士の高山俊吉氏ら計5人が登壇。

 「裁く側と裁かれる側を分ける裁判員制度は、弱者と強者を分断して争わせる新自由主義的な考え方の1つ。『国民参加』という美しい言葉に騙されてはいけない。司法への参加自体は賛成だが、問題は仕組みだ。こんな参加を強制するような仕組みは偽装でしかない」(小田中氏)

 「夫婦間の秘密はトラブルの元になるが、裁判員制度は国が夫婦の間に秘密を持てというもの。裁判員は多大なストレスを抱えることが分かっているのに、なぜ家族を送り出さなければならないのか?」(池内氏)

 「裁判員制度は、統治するものがその力を失った、国民がときの権力を信頼しないようになった時代の産物だという。だからといって市民に裁かせようというのは押し付けだ。裁判員として呼び出されれば辞退はできないし、行かなければ処罰というのは、市民の司法参加ではなく動員だ」(高山氏)

裁判員制度の問題点を茶化した林家時蔵さんの噺に会場は爆笑=13日午後8時、東京・日比谷公会堂(撮影:軸丸靖子)
などと制度に反対する理由を話した。

 集会の合間には、落語家・林家時蔵さんが「裁判員制度はハナシにならない」と題し一席。

 まんじゅうを詰まらせて死んだ妻を殺した疑いをかけられた夫の裁きに裁判員が参加している設定で、「寝言でもしゃべっちゃいけない。うっかりしゃべったら罰金だっていう。噺家だからしゃべりたくって仕方がない」などと笑いを取った。

 最後には、各地で反対運動をする団体関係者らのスピーチも。

 地方の弁護士会のほか、教員団体、地方自治体職員団体、平和憲法堅持を訴える団体などが、のぼりや横断幕を手に、それぞれの立場から主張を展開した。


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