東京都江東区潮見2丁目のマンションで4月、会社員女性(23)が行方不明になり、遺体の一部が見つかった事件で、二つ隣の部屋の派遣社員星島貴徳容疑者(33)が、切断した女性の遺体を2週間以上、自室の段ボールの中などに隠していたことがわかった。この間、警察官が星島容疑者宅を3〜4回調べていたが、発見できなかった。
東京地検は13日、星島容疑者を住居侵入罪で起訴。深川署捜査本部は同日、死体損壊、遺棄容疑で再逮捕した。
女性は会社員東城(とうじょう)瑠理香(るりか)さん(23)。調べでは、星島容疑者は4月18日夜から同月下旬に、自室の浴室で女性の遺体をのこぎりや包丁で切断。5月上旬にかけ、トイレに流したり、ビジネスバッグに入れて近くのマンションのごみ置き場に運んだりして遺棄した疑い。
星島容疑者は4月18日午後7時半ごろ、帰宅直後の東城さんを自室に連れ込み、縛って監禁したという。女性の姉の通報で捜査が始まり、星島容疑者は同10時ごろ、自室前の通路で警察官と言葉を交わした。「女性を自分の支配下に置きたかったが、大騒ぎになってしまったので解放できなくなり、殺した。女性の痕跡すらなくしてしまおうと思った」と話しているという。
星島容疑者は切断遺体をポリ袋に入れ、自分の衣服などが入った複数の段ボールや冷蔵庫の中などに隠していた。警察官は19日午後と20日午後に星島容疑者宅に入り、浴室や天井裏などを調べた。それ以降も立ち入ったが、任意捜査のため段ボールはふたを開けただけで内部までは調べず、異臭にも気づかなかったという。
星島容疑者は「大きな骨はバッグに入れて運び出した」とも供述したが、これらの遺体は見つかっていない。19日以降、マンション出入り口で警察官が警戒するなかで遺体を持ち出していたという。
星島容疑者は「暴行目的で自室に連れ込んだ。誰でも良かったが、自分の部屋のそばに住んでいた女性を手っ取り早く狙った。一人暮らしと思い込んでいた」と供述しているという。