東京・秋葉原の無差別殺傷事件です。逮捕された男が犯行の直前、現場周辺をトラックで走り回っていたことについて、「犯行をためらっていた」と供述していることが新たにわかりました。
殺人未遂の現行犯で逮捕された加藤智大容疑者。「ウソはつきません」と取り調べに素直に応じているといいます。
Q.加藤容疑者は夜眠れてますか?
「取り調べが遅くまで続いているようだ。夜12時くらいまで」(加藤容疑者の弁護士)
警視庁のその後の調べで、犯行の詳細が明らかになってきました。
被害者の多くは、加藤容疑者がトラックで突っ込んだ交差点に集中していました。加藤智大容疑者はトラックで、交差点にいた川口隆裕さんと藤野和倫さん、中村勝彦さんをはねた後、トラックを乗り捨てました。
そして近くにいた武藤舞さんと小岩和弘さんを刺したとみられています。また、松井満さんは交差点で腹を刺され倒れていて、およそ80メートル離れた路上では宮本直樹さんが胸を刺されました。
犯行に及ぶ直前、加藤容疑者は現場周辺の道路を30分に渡ってトラックで走り回っていました。その理由について「犯行をためらっていたからだ」と供述しているということです。
その供述を裏付けるような映像が次々と明らかになっています。
犯行時刻は午後0時半頃。この直前、現場から400メートルほど離れたマンションの防犯カメラには2回も、加藤容疑者の運転するトラックが走る様子が映っていました。1回目は、犯行時刻の15分前、午後0時15分。そして2回目は、犯行直前の午後0時26分でした。
さらにこの間、現場から500メートルほど離れたビルの防犯カメラにもトラックの姿は映っていました。時刻は午後0時24分。ためらって現場周辺の道路を走り回っていた加藤容疑者。しかし、この6分後、結局、犯行に及んでしまったのです。
一方、今回の事件を受け、東京都公安委員会は秋葉原の歩行者天国を15日(日)から当分の間、中止することを正式に決定しました。
「歩行者天国があるのとないのとは全然違います。(ないと)人が来ない」(秋葉原のラーメン店員)
「『ホコテン』は復活してほしい」(街の人)
35年間続いてきた秋葉原の歩行者天国。最近では過激な路上パフォーマンスなども問題視されていましたが、さらに今回の事件が歩行者天国を中止に追い込んだ形となりました。(13日15:39)