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  子どものおやつには

  添加物がいっぱい!?

   ・添加物が影響を与える
    子どもの体と心    
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   ・ヘルシーなお菓子を
    検証する    
    [→読む]

   ・手作りおやつにこだわる!
    [→読む]

   ・子どもたちに人気の
    手作りおやつ BEST3
    [→読む]

   ・子どもたちと一緒に
    おやつ作りを楽しもう

    [→読む]

   ・市販のおやつの選び方
    少しでも安心なものを
    見つけるために 
    [→読む]

    ・菓子パン・ピザ
    ・チョコレート・クッキー
    ・ゼリー・プリン
    ・ファーストフード
    ・スナック菓子
    ・清涼飲料水
    ・アイスクリーム
    ・ケーキ・和菓子
    ・ウィンナーソーセージ
    ・果物
    ・カップめん


子どものおやつには添加物がいっぱい!?

取材・文/工藤和子、今津朋子、古谷純子

今も昔も、子どもたちはおやつが大好き。
でも今は、昔のようにおやつを我が家で手づくりすることは少なくなりました。
市販のお菓子類や、清涼飲料は手軽で便利なおやつですが、添加物が気になります。
バナナやオレンジの輸入果物はポストハーベストが心配です。
手どもたちのおやつには何をどう選んでやればいいのでしょう?

○昭和初期のおやつ

季節ごとにとれる食材を使って、家庭で手づくりすることが多かった。例えば秋にはさつまいも、栗、柿などを素朴に味わい、冬はもちをきなこ、のりとしょうゆにつけたり、揚げたり、お汁粉に。スルメやコブ、煮干しなどもおやつに食べていたので、自然に食物繊維やカルシウム、ミネラルなど、体に必要な栄養が取れていた。アメ玉やキャラメル、おせんべい、キャンディなどはあったか、いつもいつも食べられる子は少なく、ケーキやチョコレートやアイスクリームは知らない子のほうが多かった。

○今のおやつ

おやつの洋風化がすすみ、バター(油)、卵、牛乳、砂糖を使ったお菓子を日常的に食べるようになった。市販のおやつの種類と量は驚くほと多い。アイスクリーム、ケーキ、クッキー類、そしてスナック菓子を清涼飲料と一緒に取るアメリカンスタイルが定着したため、砂糖と添加物の取り過ぎで、虫歯や肥満、成人病になる子ともが増えた。インスタントラーメン、ハンバーガーにフライドポテト、ピザなど軽食とおやつの区別がつかないようになり、一年中同じものを食べる傾向に。また輸入果物が多くなり、ポストハーベスト農薬の不安がある。

 

★添加物が影響を与える子どもの体と心

すぐ骨を折るようになった子ともたち。
登校拒否、情緒不安定、そして無気力…。
戦後十数年経って、ガン死亡率がトップになり、成人病や、肥満、子ともたちのアレルギーが
こんな急増してきたのは、一体なぜでしょう?

戦後から急増した食品添加物

 現代の″奇病″といわれるアトピーは、戦後生まれの母親たちの子どもに現れてきた現象です。

 食品添加物は戦後から急に増えてきたもので、現在合成添加物349品目、天然添加物が1051品目もあります。これらは安く効率よく、見栄えよく食品を加工し、長く品質が変わらず売ることができるようにするためのもので、メーカー側に都合がよいものです。また私たち消費者もインスタント食品を歓迎し、色鮮やかな日持ちのする食品を喜んで買った責任の一端はあるとは思います。

 しかし、使われた食品添加物は国が安全だと認可したものです。まさかその害が10年20年後、親から子どもたちの遺伝子までおかしくするほど恐ろしいものとは、一体誰が予想したでしょう。

 子どもが喜ぶ魚肉ソーセージや豆腐などに漂白と殺菌の目的で使われていたAF2は、認可から9年後に発ガン性が分かって禁止されました。その他合成甘味料のチクロやパンをふっくらさせる臭素酸カリウム、酸化防止剤のBHAなど、発ガン性が判明したいくつかは禁止されていますが、レモンの防腐剤のOPPやTBZなど、変異原性、催奇形性、腎臓や肝臓障害を招くといわれる添加物がまだ使われています。

 AF2は体中に入れて10年後から、じわりじわりとその影響が出てくるといわれています。すでに私たちの体内にとり入れられたそれらの毒性は、親からその子どもたちの体に受け継がれており、さらに環境悪化とも相まって、さまざまな形で現れてきた現象の一つが、アトピーではないかといわれています。

食品添加物法は改正されたけれど

 91年、食品添加物法は大改正されました。それまで基準すらなかった天然添加物が一挙に1051品目認可され、添加物の用途と物質名を併記するように義務づけられました。着色料赤色〇号といった表示で、よく危険性の高いものを避けることができるようになった点は一歩前進ですが、問題はあります。

 例えば子どもの骨をもろくするリン酸塩。これは遺伝毒性などはないのですが、取り過ぎると体のカルシウムや鉄分を奪います。結着剤、鮮度保持、変色防止、品質保持などの目的で多くの加工食品や清涼飲料にも使われています。また原料に含まれる防腐剤などはキャリーオーバーとみなされて、パスします。アイスクリームや菓子類に多い乳化剤、ゲル化剤、増粘多糖類など多種類の添加物の同用途は一括表示で済みますし、バラ売りも、表示をまぬがれます。またこの改正の前には、ダイエット甘味料のアスパルテームが認可されています。

 アスパルテームは、フェニルアラニン化合物で脳に障害をもたらす疑いがあるとされ、また乳幼児の千人に一人位いるといわれる代謝異常のフェニルケトン尿症の子には大変危険なので、厚生省側でさえ、妊婦はアスパルテーム摂取を避けたほうがいいと指導しているのです。

天然添加物な安全なのか?

 赤色2・3号、緑色3号には発ガン性や染色体異常があり、黄色4・5号、赤色40号はアレルギーを誘発するタール系の合成着色料です。そのため最近は、天然着色料使用が多くなっていますが、これなら安全なのでしょうか?

 残念ながら、エンジ虫から抽出するいちご色のコチニールや、アナトー、ベリー色素、カラメル、ベニバナ黄色などは変異原性があります。また天然甘味料のステビアは、避妊用の薬草から抽出したもので、低純度のものには発ガン性と不妊の疑いがあるのです。自然界にも毒性を持つものはあります。バイオ技術などを駆使して人工的に作られたこれらの天然添加物の有毒性は、実はまだよく分かっていないことのほうが多いといわれています。

体だけでなく、心にも影響を及ぼす食品添加物の害!

 わけもなくイライラして、暴力的になる。かと思えば、逆に心身ともにだるく、無気力で、集中力がなく、うつ状態になってしまう。

 こんな青少年の急増に、アメリカのファインゴールド博士が臨床医の立場から″ハイパーアクティブ(HLD)症″と名前をつけ、添加物の多い加工食品やおやつを常食する子どもたちに警鐘を鳴らした本『なぜあなたの子は暴れん坊で勉強が嫌いか』(日本語版・人文書院)を出したのは、今から20年以上も前のことです。

 戦後またたく間に食生活をアメリカンスタイルにと急変させていった日本。風俗や社会的な問題なども、アメリカの10年後、20年後を追いかけるといわれ、それを裏づけるような現象が今起きているのです。

 最近スーパーには、体にいいことを強調して売るお菓子や清涼飲料が驚くほど登場しています。

「鉄骨キッズ」「鉄サンド」「カルシウムパーラー」「緑黄色野菜スナック」「キャロット」「乳
飲料・モロヘイヤ」「エステドリンク・海せんい山せんい」「知恵ちゃん学くんのDHA」等々。

 カルシウム、鉄分、ビタミンC、B、D、E、食物繊維、そして頭がよくなるという魚のDHAなどを強化したそのネーミングも派手です。

一見体のためによさそうな気がしますが、成分表示をよーく見ると、問題点も多いのです。

まず糖分が多いのが目立つ

 原材料名の表示は、分量の多いものから順に書いてあります。スポーツドリンクなどの清涼飲料でまず最初にあるのが糖類。体重25kgの子なら、1日の糖分は25gで十分なのに、小缶でそれ以上になるものが、少なくありません。砂糖の害については前号で述べていますが、ブドウ糖、果糖と書かれていても同じです(砂糖は分解するとブドウ糖と果糖になる)。ガムやビスケットには、虫歯になりにくいオリゴ糖入りが出ていますが、カロリーは同じようにあるので、肥満を招きます。

 カルシウムや鉄分強化のものでも、その分量はごく微量なものも多く、糖分や乳化剤、増粘剤などの食品添加物のマイナス要素と差し引きにすると、割に合わない気がします。またダイエット甘味料のアスパルテームやステビアの問題点は、前のページで触れたとおり。体にいいものばかりではないのです。

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★ヘルシーなお菓子を検証する

世はまさに健康ブーム。
スーパーの店頭には、「骨や歯を丈夫にする○△」とか、「食物繊維たっぷりの△○」などと書かれた、いかにも体によさそう″な商品があふれています。
子ともの体のことを考えると、ついつい手がのびてしまいますが、本当に体のためにいいものなのでしょうか?

それだけで安心するのが怖い

 例えば「鉄サンド」は、2枚でホウレン草1株ぶんの鉄分が取れると表示してあります。でも、それで安心してホウレン草は食べなくていい、と思うのは困りもの。

「ホウレン草には、鉄分以外に、鉄の吸収を高めるビタミンCに、B12、銅、葉酸などが含まれており、鉄分強化のお菓子では代用できません。

 最近こんにゃくの食物繊維が入った食品も目立ちますが、レタス4分の1個分、キャベツ2個分の食物繊維が取れるドリンクといっても、それぞれの食物繊維の性質は違うので比較にはなりません」と、医学博士・管理栄養士の本多京子先生はアドバイスします。

 野菜の香りや歯ごたえ。噛むことで出るだ液は、発ガン性成分も消す力を持つといいますし、香りもおいしく食欲をそそる要素です。

 緑黄色野菜が体にいいといわれ、それらのβカロチンやビタミンB群やEを添加したスナック菓子やにんじん入り野菜ジュースも多いのですが、食べやすく、飲みやすく、加工するうえで添加物は欠かせません。

 スナック菓子には、化学調味料入りのものが多いし、ジュース類には酸化防止のためにビタミンC(L−アスコルビン酸)を添加したものが。 ビタミンCは水に溶けると、発ガン性物質の過酸化水素が微量発生することが分かっています。生の果実のジュース100%ならこれを消す酵素が働きますが、清涼飲料では無理。

 DHAも清涼飲料で取らずに、魚を食べたほうがたんばく質その他も取れて、ずっと体にいいのです。

おやつの与え方を工夫する

 前出の本多京子先生は、「ヘルシーおやつに頼る前に、おやつの与え方を工夫することが大切」と次のようにアドバイスしています。

@時間を決める
糖分の摂取量はまだアメリカより少ない日本なのに虫歯が多いのは、だらだら食いが原
因。遊びながらアメ玉をなめさせたりせず、時間を決めて与えたい。

A量を決める
スナック菓子は食べはじめるとあとをひく。
袋ごと与えず小皿に取り分け、その分だけ食べる習慣をつける。

B甘いものと、甘くないものを組み合わせて与える
甘い清涼飲料とクッキーなどの甘 いお菓子の組み合わせはやめ、クッキーなら飲みものは牛乳や麦茶など。甘い飲み物なら、甘くない小魚スナック、クラッカーなどを。

C噛みごたえのあるものを与える
歯を丈夫にすると、グミが人気ですが、それより干し芋、干し柿、スルメ(調味料つきでない本物のイカを焼いて)、小魚アーモンド、固焼きせんべい、コンブ、炒り豆類、そしてたくあんなどの漬物もおやつに採り入れてみたいもの。

 最近は子どものクッキングブームもあります。おやつを作る時間があれば、ぜひ子ども と一箱に作りたい。そして添加物を使わなくてもちゃんとできるのに、なぜ市販のお菓子は不必要なモノが多いのか、子どもたちにも表示を見せて教えてください。

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★手作りおやつにこだわる!


毎日作るママの愛情おやつは安全で簡単で、おいしい!手作りおやつの会(兵庫県・神戸市)

子どもに安心して食べさせられるのは、お母さんの手づくりおやつ。材料を吟味して
安心で体にいいものを選び、おやつ作りをしてみませんか?
ユニークなおやつ作りを実践している母親のグループと保育園を紹介しましょう。

無添加・無農薬の材料で油・砂糖を極力使わない、そして簡単にできる事が条件

 ″手作りおやつの会″の発起人、岡田雅子さんが食べ物や環境について関心を持ったのは次男の晃典君(6歳)にアトピー症状が出たため。除去食の研究や住環境について考えるうちに小児科の掲示板などで知り合ったアトピーの子どもを持つお母さんたちと「アトピっ子倶楽部」を結成、情報交換したり、小児科医を招いて講演会を開催したり多彩な活動を続けてきました。

 そんななかでおやつにも目を向けた岡田さん。市販のお菓子が食べられない晃典君に毎日手作りのおやつを作っているうち、「子どもには同じおやつを食べられる仲間が必要」と、近所に住む古橋さん、梶田さんにも声をかけ、いつの間にかできたのがこの「手作りおやつの会」なのです。

 この会のおやつ作りのポリシーは3つ。

 1つめは材料を厳選すること。無農薬のものを農家から直接仕入れたり、無添加のものを自然食品店で購入、安全なものを使うようにしているのです。

 2つめは砂糖と油を極力使わないこと。そして雑穀類はなるべく取り入れるようにしているのだとか。

「長生きしてる人を見るとみんな白米を食べてないんですよね」

 そして3つめは、簡単にできるおやつ作りを目指すこと。

「いくら体に良くても子どものために半日も台所にこもるというのはダメ。親にも遊ぶ時間がなくちやね」と岡田さん。

 電子レンジを多用してあっという間にできあがるおやつのレパートリーは無数だそう。次々出来上がってくるおやつは、ほんのり自然の甘さが生きたまさに手作りの味、です。

市販のおやつをたっぷり食べている子ってかわいそうだと思います

 1日1リットルの炭酸飲料を飲む中学生、朝食がクリームパン1個という子、そして保存料・着色料・油分たっぷりのお菓子を食べる現代の子どもたち。

 ――最近こんな調査結果を見る機会のあった岡田さんは、ますます「子どもの食生活に問題があると感じるようになった」と言います。その調査によると、健康な子に比べアトピーの子は、除去食をしている子も栄養のバランスがとれて、3食きちんと食べていたとか。

 幼稚園のお友達の家へ遊びに行くとテーブルの上にスナック菓子が山盛り。で「おやつ食べられなくてかわいそうね」なんて言われることもしばしばですが、「調査結果を見た後では、市販のお菓子たっぷり食べさせられてるほうがかわいそう、って思うんですよ」

「アトピーつて進み過ぎた文明が生み出したもの。子どもたちは体で危険を訴えているんだと思います。おやつのことから現代の問題点がみえてくる感じですね」と古橋さんが言えば、梶田さんも、「便利だったり安かったりに価値を置き過ぎて、おやつの材料でも、昔ながらのものが手に入らなくなっているでしょう?良いものは残していってほしいですね」と話します。

 おやつをめぐるさまざまなことから現代の持つ問題がほのみえてくるのです。

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★子どもたちに人気の手作りおやつ BEST3

ヒエのしがらき  ”生活の中に雑穀を取り入れたいから”

・材料(4人分)

 白ヒエ 1カップ
 水 420cc(米の倍量=炊飯器の2カップのラインまでの量)
 黒蜜

・作り方

 1.ヒ工をよく洗い炊飯器に入れ、水を入れて炊く。
 2.炊き立てのヒ工をすりこぎで粘りがでるまでする。
 3.巻さすの上にラップを敷き、2を巻く。
 4.冷蔵庫でよく冷やし、切って黒蜜
  (好みで青のり.黒砂糖等)をかけて食べる。

わらびもち  ”とっても簡単、みんなで作ろう”

・材料(4人分)

 わらびもち粉 1袋
 水 わらびもち粉の3〜4倍

  A きな粉 30g
    砂糖 30g
    塩 少々


・作り方

 1.鍋にわらびもち粉と水を加えてよく混ぜる。
 2.これを火にかけ木杓子で混ぜながら透明になるまで火を通す。
 3.2を絞り袋に入れ絞り出しながら箸でちぎって氷水の中に落として冷やす。
 4.Aを合わせる
 5.わらびもちの水分を切って器に盛りAをかける。好みで青のり等でもよい。

芋まんじゅう  ”甘さほんのり、応用自在”

・材料(4人分)

 <芋あん>
  さつま芋 300g(皮をむいて)
  砂糖 0〜200g
  栗の甘露煮 適宜

 <皮>
  白玉粉 150g
  水あめ 大さじ1
  水 220〜230cc
  砂糖 60g(なくてもよい)
  片栗粉 適宜

・作り方

  1.さつま芋をゆでてつぶし、砂糖を加えて練り込み、栗の甘露煮を刻んで加え、
    一口大に丸める。
  2.白玉粉、水あめ、水、砂糖をまぜ合わせ、電子レンジに3分かける。
  3.片栗粉をまぶしながらlの上に2をかぶせて丸める
  ※芋あんだけをパンにはさんで食べたり、応用自在のメニューです。

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★子どもたちと一緒におやつ作りを楽しもう

星野 勤 園長

15年前の開園当初から、障害児と交流したり、安全な食材を使い、自然と楽しむユニークな保育を行う。著書に「保育園とフェミニズム」(ユック舎・杉の子保育園編)がある。

鳥山・杉の子保育園
東京都世田谷区南烏山2−2−3
03−3326−5877

季節を楽しむ手づくりおやつ

 季節の素材を使って子どもたちが自分たちのおやつを作る。――杉の子保育園では、そんなユニークな保育を実践しています。

 実りの秋は子どもたちも大忙し。さつま芋掘りや、栗ひろいをやってきて、それを使ってふかし芋、大学芋、ゆで栗、栗ごはんなどにします。お彼岸にはおはぎ、お月見の日は夕方に団子を食べて月を見る会を開き、ぶどうジャムや、新そば粉で手打ちそばまで作るというから驚きです。

「おやつは、子どもたちにもできるだけ手伝ってもらって作ります。子どもは自分が取って来て、一生懸命作ったものは、本当に喜んでおいしそうに食べますね」とニコニコ語る星野園長。おやつを手づくりすることで、季節を感じること、食べ物を作ることの楽しさを子どもたちは学びます。

 取材に伺ったのは6月下旬の火曜日。この″火″の日は、子どもたちが食べ物を手づくりする日です。クッキーはこの前作ったし、先日梅もざに行って、梅ジュース(梅の蜂蜜
漬け)も梅ジャム作りも済んだので、この日はなんとギョーザとか。

子どもは、こねるのが大好き!

 ギョーザはおやつとは言えない気もしたのですが、園長先生は、
「季節の味を楽しむのは、いろんな食べ方があっていいと思います。春は桜もちやよもぎ団子、5月は柏もちですが、旬のグリンピースや竹の子ごはんも味わいます。ギョーザは、冬にはアツアツの水ギョーザにして食べる季節の変化が楽しいし、具をかえてチーズを包んで油で揚げてもちょっとしたスナック菓子になる。ともかく子どもはこねこねして作るものが大好きです。楽しんで作れるものはどんどんとり入れます。」

 教室の片隅に作られたキッチンコーナーは、テーブルの高さや流し台をちょうど子どもが調理しやすいサイズに合わせ、包丁も特製の小型をそろえるなど、道具や設備にもしっかり気を配っています。

 異年令のタテ割り保育で、今日のクラスは2歳から5歳までの子どもたち14名に、その日は障害のある3名のお友達も。園長先生と保母さん4名のリードのもとで皆が見事なチームワーク。

 大きい子たちが包丁でニラやキャベツを刻む。小さな子たちはむこうのテーブルに粉をふるい、園長先生が作ってくれた生地をちぎって、お団子のように小さく丸めます。

 そして一人ずつが大小さまざまなめん棒をコロコロやって、生地を薄くのばし、四角い皮、三角に近い皮、厚い皮、薄い皮など一生懸命作った自分のギョーザの皮に具を思い思いの形に包んでゆく、子どもたちのその真剣な顔つきに、思わずほほえんでしまいます。

 ねんど遊びを想わせる超創造的なギョーザの数々が生まれました!

 「あ、それボクの」「これは○○ちゃんのでしょ」と、食べるときも遊び心の延長でワイワイ楽しそう。

 子どもたちと一緒に楽しく作って食べる、これもおやつのもう一つの文化だったことに気づきます。

 杉の子保育園では、おやつや食事の素材はすべて産地から直接取り寄せるか、生協で購
入した安全なもの。父母への通信でも手作りおやつを紹介したり、園で取り寄せた食材を分けるなど、家庭での子どもたちの食生活をサポートする活動もしています。

 甘いおやつだけでなく、こんな軽食にもなるおやつ作りを家庭でも時々とり入れたいものです。

@市販のギョーザの皮でなく、皮から手づくりするところがミソ。子どもたちは一生懸命皮をのばしていく。めん棒も、子どもの手に合わせて選べるよう園長先生の手づくり。

Aのばした皮に、具を入れて自分の好きな形に包んでいく。具はニラ、キャベツ、豚肉ミンチ、ゴマ油を少々混ぜたもの。その真剣な様子に、子どもの創造のエネルギーを感じる。

Bいろいろな楽しいギョーザができました!粘土細工の作品が並んでいるような、大人にはできないカタチ。

Cホットプレートで焼くときは、保母さんが見守り、ちょっとお手伝い。園ではこのほか、子どもたちの調理用に電磁調理器もそろえています。

D「ワーィ、いただきま〜す!」自分で作ったのが、一番おいしい。強力粉で作った皮は、市販のものよりコシと風味があって、厚い皮でも一風変わったギョーザの味が楽しめます。この日はお昼のおかずの一品に。


杉の子保育園の手作り〔おやつ行事食〕カレンダー

1 月 もちつき(雑煮、納豆、あん) 七草がゆ、鏡開き(お汁粉)
2 月 節分(大豆)きなこ団子、黒大 豆、青大豆、黄大豆、うずら等
3 月 ひな祭り(ちらし、甘酒、菜の花、潮汁)、山菜の天ぷら
4 月 よもぎ団子、茶めし、桜もち、いちご、つくし、ふき
5 月 柏もち、グリンピースごはん、竹の子煮、甘夏とマーマレード
6 月 ゆでそら豆、さくらんぼ、梅ジャム、ギョーザ、びわ 
7 月 七夕そうめん流し、枝豆、すいか、とうもろこし、トマトピザ
8 月 どじょう柳川、冷やし中華、夏野菜のカレー、桃のシャーベット
9 月 月見団子、おはぎ、大学芋、栗、ぶどう、新そばの手打ち
10月 ふかし芋、栗、里芋、きのこ料理、りんご、菊おひたし
11月 そば粉料理、どんぐりコーヒー、ぎんなん、おでん、干し柿
12月 水ギョーザ・千枚漬・白菜漬、冬至かぼちゃ、ゆず釜うどん

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★市販のおやつの選び方 少しでも安心なものを見つけるために

材料を吟味した手作りおやつがl番とは分かっていても、
家事や育児などで忙しく、おやつ作りに
手がまわらないこともしばしばです。
そこで巷にあふれる市販のおやつのなか
でどんなものを選べば安心なのか、
子ともの体と心にとって少しでも安心できる
市販のおやつの選び方をアドバイスしましょう。

※添加物表示の見方の基本
まず原材料を表示し、次に添加物を表示している。原材料、添加物ともに使用量の多いものから順に表示。添加物は、記号(ビタミンCをV.C.)で表してもよいことになっている

★選び方の五ヶ条★

一、まず表示を見て、やたら不可解な添加物の数が多いものは避ける。

二、まず表示を見て、保存料のソルビン酸などの発ガン性物質は避ける。

三、まず表示を見て、最初に糖分が書いてあるものは、避ける。

四、まず表示を見て、合成着色料や香料が入っているものは避ける。

五、表示のないもので、輸入果物は避ける。バラ売り菓子も要注意。

 少しでも安心なおやつを選ぶ鍵は、「表示」です。表示を読み、理解することでその食品の″安全度″が大まかにではありますが判断できるのです。基本的な判断のポイントを上に示しました。以下の各項目について解説しますので、おやつを選ぶときの参考にしてください。

一、表示を見て、やたら不可解な添加物の数が多いものは避ける。

食品添加物の名前は、なかなか覚えられないもの。とりあえず、原材料表示の中で原料(小麦粉、卵、油脂など)と思われるもの以外は添加物です。その数が少ないもののほうが加工度が少ないと考えていいでしょう(乳化剤、増粘多糖類、ゲル化剤などは多種類が一括表示になっているので本当はもつと数が多い。PH調整剤とあるのは、骨をもろくする重合リン酸塩などが使われている場合が多い)。

二、まず表示を見て、保存料のソルビン酸などの発ガン性物質は避ける。

お菓子類に使われる添加物の中で特に発ガン性があるのは、合成着色料の多くと、かまぼこ類の保存料ソルビン酸(K)、ハムやソーセージの発色剤(亜硝酸塩)など。ソルビットorソルビトールというのは、保湿性のある甘味料で不安なものではありません。

三、まず表示を見て、最初に糖分が書いてあるものは、避ける。

糖類が一番最初に書いてあるものは、糖分が一番多いということ。砂糖以外のブドウ糖、果糖でも同じと思ってください。糖分の取り過ぎは、食欲を失わせ、ちゃんと栄養を取るべき食事が食べられなくなり、虫歯や肥満、心身がだるくなる低血糖症を招きます。

四、まず表示を見て、合成着色料や香料が入っているものは避ける。

着色料と香料は、ちょうど″化粧″のように、もとの素材を美しく見せおいしそうに思わせる添加物です。その意味では、食品の加工のなかで一番不要なゴマカス役目だけ。どぎつい鮮やかな色はたいていタール系の合成着色料で、発ガン性、変異原性、アレルギーを誘発するものが多いのです。天然着色料も変異原性を持つものがありますが、合成より比較的マシと考えていいでしょう。香料はどんな香りも調合することが可能で、素材の粗悪さをカバーしてしまいます。

五、表示のないもので、輸入果物は避ける。バラ売り菓子も要注意。

輸入果物のなかで、皮にポストハーベスト農薬がかかっているのは、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、りんご、バナナなど。バナナでは台湾バナナが比較的安全。これらは皮をむいて食べるからマシですが、季節はずれにある輸入いちご、チェリーなどは、皮はむけません。輸入オレンジ、りんご100%ジュースも、同様に要注意。少し高くても国産原料のものにしたいもの。バラ売りできるアメや小さな菓子は表示をまぬがれるので、事実上添加物は野放しです。

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菓子パン・ピザ

クリームパン、ジャムパン、胚芽入り全粒粉パンは避ける

 クリームパン、ジャムパン、あんパンのなかで選ぶなら、あんパンが一番安心です。クリームには乳化剤、増粘多糖類、保存料に発ガン性のあるソルビン酸Kが入っており、ジャムには着色料がありますが、あんにはソルビン酸は見当たりません。

 パンをふっくらさせるイーストのエサのイーストフードの中には発ガン性のある臭素酸カリウムが残留してはならないことになっていますが、製造過程ではまだけっこう使われていて、小麦粉その他の持つ栄養成分を壊すといいます。その代用にビタミンC(X・C)を使ったもののほうが安心です。

 ドーナツなど油の酸化防止に最近はビタミンEを使うところが増えたのはいいことです。

健康によいといわれる胚芽入り全粒粉パンを買うのは、考えもの。市販のパンは輸入小麦を使い、ポストハーベスト農薬は胚芽や表皮に多く残留しています。国産小麦のパンならまだ安心です。

ピザは冷凍もののほうがよい

 ピザ類は、具のサラミやチーズなどの添加物もあり、添加物の数が多い食品です。市販品で選ぶなら、冷凍もののほうがベターでしょう。冷凍なら、保存料や酸化防止剤を使わずに済むからです。

 パン類は大手メーカーのものより、小さなパン屋で、その日作ったものをその日に売り切るところのほうが添加物は少ないようです。できれば、国産小麦の天然酵母パンをどうぞ。

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チョコレート・クッキー

外国のチョコには合成着色料が

 子どもたちが大好きなチョコレートは、砂糖が原料の中で一番多く入っています。その分量は、苦味のあるカカオマス(カカオ豆を焙ってペーストにしたもの)が多く入っているブラックのほうが、味のバランスをとるうえで多めのようです。いちごチョコレートや、ビスケットなどにはさんだりしたチョコレート菓子のほうは、ココアバターより植物性油脂が多くなり、添加物も増えます。安いヤシ油やパーム油は植物油でも飽和脂肪ですから、コレステロール値をあげる不安がありますし、大豆油なら大豆アレルギーの子は避けなければなりません。

 国産のマーブルチョコなどに使われている着色料は、最近天然添加物になっていますが、外国産のものには合成着色料黄色4号・5号、そして赤色40号使用もあって、これはアレルギーを誘発する添加物です。

 カカオには興奮物質があるので、小さい子に多食は禁物です。選んであげるなら、カカオのバター分だけ使って作るホワイトチョコレートにしたいもの。

 クッキーも、使われているのはバターでなく植物油脂。安いクッキー類はやはり飽和脂肪の油や大豆油で添加物が多くなります。

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ゼリー・プリン

添加物がなるべく少ないものを選ぶ

 ゼリーやプリンは自宅でも比較的簡単にできるおやつです。ゼリーはゼラチンの粉、お湯、果汁、砂糖でできるし、プリンは、卵、牛乳、砂糖があれば十分。それなのに、市販のものにはやたら添加物が多いものがあります。特にプリンは多いものと少ないものの差があります。一番ひどいものは、もう本来の味と質感とはまるで別物になっています。そのプリンは、卵でなく、卵粉を使い、カロチン色素で黄色に。牛乳は少しで、乳製品と呼ぶ代用品に植物性油脂、香料、乳化剤を使用。ゲル化剤として増粘多糖類が。その他に酸味料やビタミンC。これはおそらく保存料がわりと思います。一括表示されている増粘多糖類には8種類の添加物が認められており、そのどれが何種類使われているか、表示では分かりません。これほどたくさんの添加物が使われるのは、本物の卵や牛乳より安くできるからでしょう。栄養は、当然アテにはできません。なお蔗糖とは砂糖と同じこと。それをこがして作るカラメルには、変異原性の不安があります。

 ゼリーには、ゲル化剤としてカラギーナン使用がありました。これは海草から抽出する天然物ですが、やはり発ガンの不安があるものです。

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ファーストフード

コレステロールのもとになる油と、フライドポテトの残留農薬が不安

小学校の学芸会で「桃太郎」の劇のなかのキビ団子が、なんとハンバーガーに代えられたりするこの頃。

 ハンバーガーショップのなかでアメリカ系のM社の取材では、1、ハンバーグは牛肉100%でつなぎはナシ。2、パンは毎日直営工場でその日の分だけ作るので保存料など不必要な添加物は使用してない。3、そして時間が経ったものはすぐ捨てる。など安全性と品質管理の徹底ぶりを誇らしく語ってくれました。

 しかし、です。フライドポテトなどの揚げ物に使う油は動物性油脂!それがおいしさの秘密らしいのですが、ヘッドやラードの飽和脂肪はコレステロールのもとになります。

 また牛肉100%といっても、油の多い部分の肉。フライドポテトにしても頻繁に食べれば子どもでも高血圧になる可能性大です。

特に皮つきのポテトは避けたい

 M社に限らずファーストフードの店で使われているフライドポテトは、輸入ものがほとんど。

 アメリカ産のポテトには、発芽防止のためのポストハーベスト農薬のIPCが、かつての日本の規準の1000倍も許容されています(日本も自由化の波で2年前に新残留農薬規準を発表し、それと同数値を認可した)。フライドポテトは、国産原料のものを選んであげてください。アメリカ産の冷凍フライドポテトでは、特に皮つきのものが危険です。

よく分からない食材の添加物

 ドーナツの油は動物性油脂ではないと思いますが、砂糖やクリームやチョコレートがいっぱいかかったドーナツに、さらに甘い飲み物を飲めば、あのプレスリーだって、あんなに醜く肥満し、早死にしてしまいました。プレスリーの大好物は、ドーナツだったのです。

 油脂と糖分の多い食生活は、肥満から高血圧のほか、心臓病や糖尿病を招きます。ファーストフードの店やファミリーレストラン、弁当屋などの外食産業で使っている食材料は表示がないので良く分かりませんが、コピー食品など安い業務用の食材を使うところがほとんど。それらには、添加物が不可欠なことは言うまでもありません。できるだけこれらを利用する機会は少なくしましょう。

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スナック菓子

大豆アレルギーの子は、避けたい

 ポテトチップスも、フライドポテトと同様にアメリカ産のものは残留農薬の不安があるので、国産じゃがいもが原料のものを選んでください。

 スナック菓子は全般に、化学調味料(アミノ酸と表示)と植物油の内容、塩分の多さが気になります。

 ポテトやコーンや小麦粉などが原料のスナック菓子でも、大豆アレルギーの子どもには食べさせないようにしましょう。油に大豆油が使われている場合が多いからです。

 化学調味料は表示の順番が後のほうにあるため、添加量が少ないように思いますが、ごく少量で効くのが特徴です。化学調味料のおいしさはクセになります。やめられない、止まらないスナック菓子の原因の一つは、ここにあるのではないでしょうか。その他の加工食品や冷凍食品にも微量ずつ添加されているため、知らず知らずにけっこう多く取っています。過食するとイライラしたりホルモン系統のバランスを乱すので、できるだけ避けたい添加物といえるのです。 

 塩分が多いスナック菓子は、のどが渇いて、清涼飲料などと一緒に取るケースが多くなります。

 与えるときは、小皿に分けて量を決めて与えるようにしてください。

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清涼飲料水

せめてペットボトルはやめて

 清涼飲料水とは、炭酸飲料、果実飲料(ネクターなど)、100%果汁ジュース以外のジュース類、お茶類、スポーツドリンクなど大変幅広い飲み物を指します。

 糖分が一缶に30g前後入っているものが多く、これだけで体重25kgの子どもなら、一日の糖分摂取の適量をオーバーしてしまいます。

 コーラ類はカフェインが入っていて、子どもには禁物です。最近のコーラや炭酸飲料やスポーツドリンクには、砂糖(ブドウ等、果糖も同じ)の代わりに、ダイエット甘味料のアスパルテームや天然物のステビアを使っているものが多くなっています。
これらの甘味料の不安点は、6〜7ページで触れているので参照してください。

 またビタミンCの添加は酸化防止のためで、Cは水に溶けると、発ガン物質の過酸化水素を微量発生させます。骨をもろくするリン酸塩(加工過程で使われたものは、表示されない場合もある)の入った清涼飲料は多く、化学調味料入りのスポーツドリンクもありました。

 選ぶなら、お茶か100%果汁ジュース(国産)にしましょう。どうしても飲むなら、せめて飲みすぎになりやすいペットボトル入りのものを買うのはやめましょう

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アイスクリーム

安いラクトアイスは避けたい 

 アイスクリームと呼べるのは、無脂乳固形分が15%以上(うち乳脂肪8%以上)と決められています。本物のアイスクリームは乳脂肪たっぷりの牛乳に、卵黄、砂糖だけで作る栄養価の高いものですが、市販品の多くは、無脂乳固形物も乳脂肪もそれよりだいぶ少ないのに、アイスクリームとして売られています。これらには増量のため乳化剤や安定剤 (増粘多糖類)などが欠かせません。

 乳脂肪の代わりに安い植物油脂を使ったものは、もうアイスクリームとは呼べないもので、品目の種類にはラクトアイスと書かれていますので、表示を確かめてください。

 これには脱脂粉乳の代わりにカゼインや大豆たんばくなどを使ったものもあり、安定剤にパルプから作る合成糊料CMCが入っていることもあります。

 またこれらには原料のまずさをカバーしておいしそうにするために添加物が多く、いちご色やクリーム色の天然着色料やさまざまな香料がずっと多く使われています。

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ケーキ・和菓子

いちごのケーキは、要注意

 冬から春のいちごの季節を過ぎても、一年中いちごのショートケーキがあるのは、輸入いちごを使っているからです。これはまだ青いうちに摘み、カどないように殺菌剤のキャプタンなどのポストハーベスト農薬がかけられています。

 ポストハーベストの調査で有名な日本子孫基金によれば、赤いいちごを冷蔵庫に入れて3週間以上も腐りが出なかったとか。ゾッとする話です。高級洋菓子店のケーキと、そうでないケーキを比べると、一概に高いほうが安心とは言えないけれど、やはり安いケーキのほぅが添加物が多くなるようです。生クリームに植物性油脂を加え、乳化剤や安定剤を使うからです。

 乳化剤はこれまでにも度々出てきたように、ケーキやクッキー、アイスクリームなど市販の洋菓子全般につきものです。これにはグリセリン脂肪酸(肝臓や腎臓に障害をもたら
す)や蔗糖脂肪酸エステル(染色体異常の疑い)などが使われています。

 スーパーやコンビニに売られているケーキ類には表示があって、やはり乳化剤、増粘多糖類、リン酸塩、香料、そして着色料はカラメルのほか合成の赤色102号、赤色40号などが見られます。自然な色のシンプルなケーキのほうがまだ安心です。

きれいな和菓子は合成着色料が

 脂肪分たっぷりの洋果子に比べると、和菓子のほうが太らないと、最近は和菓子の人気もなかなか。

 しかし残念なことに、きれいな色をした和菓子には、老舗でも合成着色料を使っているものが多いのです。色鮮やかな京都の五色豆や、茶会用のおいしい干菓子も要注意。スーパーで売られていたあんみつのぎゅうひや和菓子も、カラメルのほか赤色3号、黄色4号、青色1号、赤色102号、そして赤色40号もありました。赤色40号はアレルギー誘発性が
強く世界でもアメリカだけが認可していたものを、日本も認めることになったものです。

 お団子のどろりとしたタレには、糊料としてカラギーナン(海草抽出物だが発ガン性の疑いがある)が使われ、化学調味料やPH調整剤が入っていました。

 和菓子を求めるなら、もちやあんを素朴に使ったもののほうが、より安心できます。

 昔の人は、よもぎ団子やちまきでも、草の色をそのままに団子が冷えても固くならないよう芋類(さつまいも、じゃがいも)のゆでたものを少し混ぜたり、殺菌効果のある笹で巻いておき、再び蒸すなどの知恵を持っていました。そんな郷土色豊かな和菓子を求めたいものです。

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ウインナソーセージ

キャラクターソーセージーのほうが安全!

 子どもたちがおやつ代わりに食べるアニメのキャラクターがついた魚肉ソーセージは、結着剤にでん粉とゼラチン、保存料に醸造酢が使われていて、意外に子ども向けにメーカーが気を使っていることが分かりました。とは言っても植物油脂や表示されないリン酸塩が原料の魚肉の中にキャリーオーバーとして少しは使われているはずです。

 大人向けの魚肉ソーセージや、カルシウム強化のものには、保存料に発ガン性のあるソルビン酸、発色剤の亜硝酸塩、リン酸塩があります。

果物

バナナは台湾のものが、安心

 バナナは収穫中の農薬もさることながら、青いうちに収穫したのを皮ごとザブンと殺菌剤入りのプールに漬け、さらに殺虫剤をスプレーしています。使われているベノミルやチォファネートメチルは発ガン性のある農薬で、皮に残留してなるべく腐りにくくするだけでなく、へタなどから果肉にも少し浸透しています。

 皮をむいた手はよく洗い、ヘタから3cmぐらいは切ったほうが安心です。ただ輸入バナナのなかでも、台湾産はポストハーベスト農薬の代わりにみょうばんを使っているので、比較的安全とされています。

 レモンやオレンジ、グレープフルーツなどの皮には防カビ剤のOPP(発ガン性)、TBZ(催奇形性)、ジフェニール(肝臓や腎臓の障害を招く)が塗布されているのは、もう皆
さん御存知と思います。最近はさらにへタ落下防止にダイオキシンを含む2−4−Dや殺菌剤のイマザリルが検出されています。

 これらの柑橘類はまだ皮をむけば少しは安心ですが、100%オレンジジュースやリンゴジュースは皮ごと搾るので、残留農薬が心配です。また皮ごと食べるチェリーや乾しぶどう、いちごなどの輸入果物はできるだけやめて、国産ものにしましょう

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カップめん

化学調味料、リン酸塩がつきもの

 おやつ代わりの軽食として、お湯を注ぐだけでできるカップめんは子どもに人気があります。小さなサイズがあるのは、そのせいでしょう。

 スナックめんで気になるのは、やはりリン酸塩。多食するとカルシウムや鉄分の吸収を妨げます。

 酸化防止剤にはビタミンEが添加され、具などの着色料も紅麹やカロチンなどの安全な天然着色料を使うなど、このところメーカーの努力もうかがえます。

 しかし、めんのかんすい (多食すると胃をあらす)や、化学調味料がたっぷり入っているのは、ラーメンの宿命なのでしょうか…。

 最近は和風のうどんなどもカップ入りが出ています。以前はめんのコシを出すプロピレングリコールなどが使われていましたが、今ではあまり見当たらなくなっています。

 最近は、常温で日持ちのするカップ入りの生タイプめんも登場していますが、これは意外にも保存料が使われていません。食品加工の世界も変化し、ハイテク産業並の無菌室で
真空包装して加熱殺菌、そして雑菌防止に酢酸やビタミンCの添加で、半年近くもつようになっているのです。

 ただしスープや具には、化学調味料その他の添加物が含まれています。

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