いじめを苦にして自殺した児童、生徒の遺族らでつくる「全国いじめ被害者の会」(大沢秀明代表)が6日、県教委に対し、いじめの根絶を願う申入書を提出した。16日までに回答を求めている。 大沢代表(63)=大分県佐伯市=と妻の園子さん(63)の2人は、3月15日から全国を行脚し、文部科学省をはじめ、これまで九州や四国など13県の教育委員会に申入書を提出。4月中には全国都道府県教委への提出を終える予定という。 6日、2人は和歌山市の県庁を訪れ、県教委小中学校課の東中啓吉副課長に申入書を提出。「学校であったいじめを保護者に知らせてほしい」「いじめをいじめととらえない状況の中にあるのはどういうことか説明してほしい」など4項目の要望や質問が盛り込まれている。 大沢代表は「いじめはどこの学校でも起きるが適切な対応をすれば断ち切ることができる」と語った。これに対し、東中副課長は「いじめがなくなるよう県教委も頑張っていきたい」と答えた。 大沢代表の四男は、中学3年生だった1996年にいじめを苦に自殺。昨年10月に福岡県筑前町で起きた中学2年生男子のいじめ自殺事件を機に同会を発足させた。現在会員は400人を超えている。