笑顔の裏のメッセージーいじめ問題
お母さん「啓くん、バリアフリーって何だろうね」啓くん「人の心がバリアなんだよ」ー去年10月、同級生によるいじめが原因で自殺した筑前町の森啓和君(13)とお母さんのある日の会話と記されたパネルにどんな思いが語らせた言葉なのかと想像し、胸が熱くなりました。
いじめ問題に取り組んでいる川崎市の特定非営利活動法人「ジェントルハート」が、いじめ社会の中の子どもたちをテーマに、いじめで亡くなった子どもたちの遺影や残された言葉の展示を、アクロス福岡で行いました。
その中で、多くの子ども、親から相談を受けている世界子ども通信「プラッサ」編集員の武田さち子さんが今のいじめの現状について講演をされました。親に心配をかけまいと平静を装う子ども、数時間前に家族と笑っていたがそのとき死を覚悟していた子ども、死ぬことに吹っ切れてかえって明るくなったように見えた子ども、プライドがあるから自分の受けているいじめの軽い内容からまず打ち明けて、その大人が真剣に受け止めてくれるかを見ているこども、いじめによる他人の否定で自分がましにみえるといういじめる側の子、不登校、あるいは転校でいじめ問題が一見決着したようでも、悪いとは思っていないいじめをする子・・・
武田さんはなぜいじめたのかという理由を聞かないでほしいといいます。なぜなら、理由があればいじめはいいのか・・・となってしまう、いじめの解決はいじめている側がやめればいいだけと。
すべての子どもたちへ生まれてきてくれてありがとうという、ごく当たり前の優しい心を大事にする社会へ戻さないといけないと思う貴重な時間となりました。
NPO法人ジェントルハート プロジェクト http://www.gentle-h.net