2008年6月13日 12時36分更新
国の研修医制度によって岩手県内の病院で2年間の研修を受けた医師のうち毎年80%以上が引き続き県内の病院に勤務していることがわかり、岩手県は深刻な医師不足の解消に向けた足がかりになると期待を寄せています。
免許を取ったばかりの医師に医療現場で2年間の研修を義務づける制度は平成16年にスタートし、岩手県内でも毎年、県立病院などで研修医の受け入れを行っています。
ことしは74人の医師が2年間の研修を終え、83点8%にあたる62人の医師が引き続き県内の病院や大学に勤務しています。
新しい制度が始まってからの研修医の県内への定着率はおととし81点5%、去年86点2%となっており3年連続で80%を超える高い定着率となりました。
岩手県は、若い研修医の受け入れが医師不足解消に向けた第一歩だとして、指導者の講習会を開くなどして研修内容の充実を図ると共に東京や関西などへのPRにも力を入れてきました。
岩手県の担当者は「高い定着率は関係者の熱意の表れだと思う。しかし医師不足の問題は依然として深刻で、今後ひとりでも多くの研修医に来てもらえるように努力していきたい」と話しています。