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逃げる被害者、路地まで追跡か 秋葉原殺傷・加藤容疑者

2008年6月12日15時8分

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 東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)=静岡県裾野市=が、交差点付近で少なくとも8人を刺した後、被害者や通行人が逃げまどう方向へ走っていたことが警視庁の調べでわかった。刺した人や通行人を追いかけた可能性があるとみて詳しく調べている。

 万世橋署捜査本部の調べでは、加藤容疑者は8日午後0時半ごろ、電気街の交差点に赤信号を無視してトラックで進入。通行人をはねたうえ、ナイフで次々刺し、17人を殺傷したとされる。

 その後の調べで、加藤容疑者はトラックを降りた直後、まず近くにいた小岩和弘さん(47)と武藤舞さん(21)を刺し、交差点で通行人を襲っていたことがわかった。死傷者17人のうち12人が刺されていたことが判明。救急隊員や負傷者らから状況を聞いたところ、12人のうち少なくとも8人が交差点付近で刺された可能性が高いという。

 加藤容疑者はこのうち、24歳の女性の背中を刺し、重傷を負わせた殺人未遂の容疑で現行犯逮捕、送検されている。捜査本部がこの女性と、当時一緒にいた知人の男性から話を聞いたところ、女性は交差点付近で背後から加藤容疑者に体当たりされていたことがわかった。混乱する交差点付近から女性は男性とともに中央通りの車道上を南に走って逃げ、路地を右に入った。路地を数メートル走ったところで、男性が女性の背中から血が出ているのに気づき、「刺されている」と告げ、女性は初めて刺されたと認識してその場に倒れ込んだという。

 また、路地入り口付近の中央通り東側の路上で倒れているのが見つかり、死亡した宮本直樹さん(31)も、交差点付近で刺され、逃げてきた可能性があるという。目撃した男性(50)は「犯人は中央通りの西側を走ってきて、路地に入った。亡くなった男性は通りの東側に倒れており、接触した様子はない」と話す。

 加藤容疑者は、刺されて逃げる被害者や逃げまどう人たちを追うような形で、交差点から中央通りを南に走った。路地に入ったところで警察官に取り押さえられたという。

 

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