【ローマ=梅原季哉】米ブッシュ政権がキューバ・グアンタナモの米軍基地内に設けた対テロ戦収容所に「敵性戦闘員」として拘束された人々の処遇が争われた行政訴訟で、米連邦最高裁は12日、政権側にとって痛手となる違憲判決を出した。
同最高裁は5対4の多数意見として、国家権力による拘束の可否について、合衆国憲法で万人に認められた「人身保護令状」を請求して司法の場で争う権利は、グアンタナモ収容者にも与えられると認定。収容の可否を決めるのに軍の内部審査は代替策としては不十分で、憲法に違反した権利の停止にあたるとした。