番組Q&A(回答)

 
Q 10/7放送の「住宅地に来襲!スズメバチ」で紹介された『ハチとり器』の作り方を教えてください。
A ハチとり器の作り方、使い方
用意するもの
ペットボトル(1.5Lの炭酸系飲料が凹凸がなくハチがすべりやすくてベスト)
ぶらさげる紐
カッター
酒1升(1.8L)、酢600cc、砂糖750g <およそ8〜10本分の分量です>
  一本分なら上記の数字をそれぞれ8〜10で割った分量で試して下さい。
面倒くさいという方は、「乳酸菌飲料」だけを使っても効果があります。
  酒は日本酒以外にワインや焼酎でも効果あり。大切なのは「発酵する匂い」。
専門家の小野先生によれば、「傷んだブドウやその皮」を一つ入れると、微生物が増え、酒と酢の発酵を促進し、効果倍増になるそうです!
作り方
(1) ペットボトル上部の丸みのある辺りに1.6cm四方の穴を3カ所開ける
(2) 砂糖、酢、酒を混ぜあわせ、ペットボトルの中に7cmくらいの高さまで入れる
(3) 口付近の出っ張りにひもを取り付け、ぶら下げる
  大切なのは「微生物が発酵する」ことですので、液体は加熱などせず、単純に混ぜ合わせて下さい!
ペットボトル
穴は三ケ所
曲がったところにあけるとネズミ返しのようになる

ペットボトルは凸凹のないもの
(炭酸系飲料の1.5Lなどがベスト)

液体は
・酒1升(1.8L)
・酢600cc
・砂糖750g
(およそ8〜10本分の分量です)

酒は清酒、またはワインなど

使い方
・取り付け場所
(1) 人が作業する場所(物干し場など)から3メートル程度離す
(2) 子どもが触れない高さに設置
(3) 日陰に設置(強い日に当たると発酵を促す微生物が死滅していまいます)
  取替え時期は「液面がスズメバチや他の昆虫であふれ見えなくなった」り、「液が蒸発して数センチに満たなくなった」ときが目安です。
  中身は、できれば液以外は「生ゴミ」として出すのがよいと思われます。
地域によってゴミの収集方が異なると思われますので、詳しくは地元の清掃局へお問い合わせ下さい。
  「スズメバチが中でたくさん息絶えていては仲間が近寄らないのでは?」という方、スズメバチは液の匂いだけを気にして近づいてきますのでご安心を。
“ハチとり器”に関する注意
実際にハチとり器を設置された方から「一度ハチとり器に入ったハチが外に出てしまった」というご意見が寄せられました。玉川大学の小野教授のアドバイスを元に、その対処法をお知らせします。
対処法【1】穴の大きさを小さくし、必ずネズミ返しをつける
穴の大きさを「16ミリ」から「12ミリ」の間で試してみてください
富良野市の妙案では、ハチとり器にあける穴の大きさは「16ミリ」でした。同市で発生するのは主に「オオスズメバチ」という最大級スズメバチで、穴の大きさも大きめに設計されています。
一方、都市部で発生するのは二回りほど小さな「キイロスズメバチ」であることが多く、その場合は16ミリより小さな穴で対応すれば、より確実につかまえることができると思われます。さらに、図解している「ねずみ返し」をつければより効果的です。
対処法【2】液をこまめにつぎ足す
液面を常に7センチくらいの高さに保つようにしてください
寄せられたご意見には「最初のころはちゃんとかかったのに、時間が経つに従い逃げ出すようになった」という声が多く見られました。
スズメバチにはおなかいっぱいになるまで液体を吸う習性があります。そして、その結果体が重くなり飛び上がれず、おぼれてしまう、というのがこのハチとり器にハチがかかる仕組みでもあります。ハチが満腹になるよう、液はこまめに継ぎ足してください。
※ 液の補給は、「夜〜明け方」のハチが行動しない時間帯に行うと安全です。
対処法【3】安全な場所にぶらさげる
人が作業する場所から3m以上離し、できるだけ高い場所に設置してください
ハチとり器を設置することでハチが以前より集まってきた」という声も見られました。
しかし、ハチとり器にハチが集まるということは、近くにハチの巣があるということです。スズメバチは神出鬼没です。たとえ設置をやめても、温かい場所を好む性質上、干した洗濯物や布団の間に紛れ込んでいたり、家の戸袋などに潜む可能性があります。
ハチは3m以上離れた場所では危害を加えません。そこで、ハチとり器を安全圏に設置し、そこに引きつけることで、予期せぬ事故を防ぐ効果が期待できます。
対処法【4】保健所などに連絡する
ハチの巣を発見し危険を感じるようでしたら、保健所などへ連絡してください
「ハチとり器に入るハチの数が多すぎ困っている」という方は、自宅の近くにハチの巣があると考えられます。
秋は次の年に子孫を残すため、最もハチの数が増え、なおかつ敵から身を守ろうと、ハチの攻撃性も高くなっています。多ければ、一つの巣に千匹以上のハチが生息している場合もあり、巣から3m以内に接近すれば、激しい攻撃を受ける危険性があります。
スズメバチは「害虫を食べる益虫」ですので、できれば上記の【1】から【3】の対処法で攻撃性の強い働きバチの数を減らし共存すことが望ましいのですが、万一近くに巨大なハチの巣を見つけ、危険を感じるようでしたら、速やかに保健所などに連絡を入れて、巣の除去を相談してみてください。

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