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動物の麻酔はケタミンだけではありません

2008-01-24 19:36:39 Theme: 麻酔
まずはここのHP。ケタミンという麻酔薬について書かれてあります。

「眠りと目醒めの間ー麻酔科医ノート:第4回 麻酔の誘惑」

http://www.medicalfront.biz/webserial/001-04.html

人のお医者さんですから犬や猫の麻酔法なぞ知らなくて当然と言えば当然なのですが、ムムムっという部分を見つけましたゾ


下から4行目からの部分。

「ケタミンの麻薬指定は,動物の味わう苦痛への配慮を軽視している。それだけでなく,ケタミンが使用できないがために安全度の低い麻酔薬を使用しなければならない。ケタミンを奪われた動物は,麻酔死の危険度が増す。」


動物の麻酔はケタミンだけで行っているわけではないのですが・・・ううっ... ううっ


ケタミンは恐らくほとんどの獣医さんが麻酔時に使用している薬の一つです。
その優れた鎮痛効果と安全性が筋肉注射によってもほぼ確実に得られる性質は、言葉の通じない動物に対する麻酔薬としては非常に使い勝手のよい麻酔薬であることは間違いありません。

特に筋肉注射が出来るという利点は、シャーシャー言いながらパンチを繰り出してくるネコの場合には非常に便利です。(ただしこういう場合はネットに入れてから)

確かに麻薬指定されたために管理が面倒くさくなったのは事実ですが、多くの先生方は免許を取って使用されています。
(中にはケタミン使うの止めちゃった先生もいるようですが。。。)

むしろ免許を取ってしまったらフェンタニールやモルヒネなど各種麻薬製剤が使えるので、ケタミンを必ずしも使わなくても済むし、周術期の鎮痛ということをマジメに考えればケタミンはあくまで選択肢の一つであると考えられます。

また一般的には動物の全身麻酔は人と同じように吸入麻酔薬を使って行われることが多く、これにNSAIDsや非麻薬性鎮痛薬を上手く使えばおおよそ安全に麻酔をかけることが可能なので、ケタミンを使わないと麻酔死の危険度が増える、というのは正確な表現とはもはや言えないでしょうね。


ちなみに一部の施設では、人の麻酔さながらにTIVA(全静脈麻酔)を行っているところもあります。スゴ~イ





では将来的には獣医さんにとってケタミンは過去の薬になる・・・・


ってことはゼッタイ(いや。。タブン)ないです!



デハマタ



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Comments

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■ケタミンよく使ってました、実験で。

ラットの実験でよく使ってたんですけど
唾液がものすごく出るのが難点でしたね。
下手したらそれで気道が閉塞しますもんね。

■確かに唾液は増えますね

確かにケタミンは唾液分泌を亢進させるので、
アトロピンなどの副交感神経遮断薬が使われる
場合がありますね。


■え~っ

こんにちは^^
麻酔科医のお医者様のご意見とは
おもえましぇん。先生。
動物への麻酔薬調べてから言って欲しかったですね^^
まさか、エーテル使っているとか
思われてるんですかね^^

■これが普通なのかも

獣医麻酔界の発展はヒトの麻酔法をお手本にしてきたという歴史がありますから、案外ヒトの麻酔法のことも知っていることがありますけど、逆は普通ないですからね。
まあ、この先生のHPを見る獣医さんもタブンい
ないし(しまった、ここにいた)。

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