[四川大地震]阪神から８張り　支援のテント

　【都江堰（中国四川省）成沢健一】９万人近い死者・行方不明者を出した中国・四川大地震は１２日、発生から丸１カ月を迎えた。テント不足が続く被災地では、阪神大震災（１９９５年）の経験を生かして工夫された日本製テントが高い評価を得ている。

　都江堰市中心部の市場近くの空き地には、兵庫県から無償提供された白いテント８張りが並んでいる。骨組みの強度を高めたテントは屋根の水はけが良く、地面からも雨水が浸入しにくい構造。日本の追加支援で今月３日に支給された。

　親族８人で暮らす青果商の向昌国さん（４５）は、テントに入居するまでトラックの荷台に日よけ傘を立てて寝泊まりしていた。日本のテントについて「昼間でも暑くないし、雨漏りの心配もない。日本の支援に感謝したい」と笑顔を見せた。