毎年秋に大阪・御堂筋で開催される「御堂筋パレード」を歩行者天国にするよう提案している大阪府の橋下徹知事は、11日の記者会見で「イベント自体をやめて、みんなが楽しむ機会をゼロにしてしまうのはどうかと思う」と語り、改めて歩行者天国の実現に意欲を示した。
東京・秋葉原で起きた殺傷事件を機に、歩行者天国に対する慎重論が浮上しているのを踏まえたもので、橋下知事は「特殊犯罪によってイベントを中止してしまうと何もできなくなる」と述べ、今後も大阪市などと協議する意向を明らかにした。「特殊犯罪を絶対に防ぐ方策は思いつかない」としたうえで、「そういうこともあり得る、との前提でイベントに参加する気持ちも必要」とも語った。
一方、10日に「歩行者天国には現段階で賛成できない」と慎重姿勢を示していた大阪市の平松邦夫市長は11日、報道陣に対し、「反対という意味ではない。事件の検証や警備の再チェックなどハードルは高くなったが、にぎわいをなくしたくない」と話した。