窒素肥料は「空気」から作る
肥料になった鉱物の物語―グアノ、チリ硝石、カリ鉱石、リン鉱石の光と影 (のぎへんのほん) 価格:¥ 1,365(税込) 発売日:2004-03 |
マスコミというのは何事も大袈裟に騒ぐわけだ。資源の争奪戦になったら、そら、カネを持ってるヤツが強いに決まっている。化学肥料が買えなくて日本人が飢えて死ぬような時代が来たら、どう考えたって世界が滅亡する時だ。で、化学肥料の原料であるリン鉱石の世界最大規模の輸出国である中国が実質的な禁輸措置に踏み切ったのだ。
今年4月、中国は化学肥料の輸出関税を100%と大幅に引き上げ、翌5月にはリン鉱石の関税も100%に引き上げた。
13億人という世界最大の人口を養うべく自国の農業向けにリン鉱石を活用するように方針を変更したためで、実質的には禁輸措置に近い。
中国からリンを輸入していたのは、たまたま近くて安く買えるからで、リンは中国でしか生産されないわけじゃない。つうか、もともとリンの多くは南洋のグアノ鉱床から掘り出していたわけだ。Wikipediaによれば、中国に限らず、中国に並ぶ世界最大のリン鉱石の生産国である米国はすでに輸出を禁止している。ロシアなどでも産出されるが、国際的に品薄状態が続いており、すでにリン鉱石、窒素、カリウムは、ここ数年で2~5倍も価格が上昇している。
今後、さらに入手困難になれば、中国や米国以外の国も自国の農業のために禁輸措置に動く可能性もある。そうなれば、日本の農業は窮地に立たされる。
リン鉱石(リンこうせき、phosphate ore)は、工業原料として利用可能なリンを採取できる、リン酸塩鉱物を主成分とした鉱石である。どこにも中国なんて名前は出て来ないんだが、まぁ、それはいいとして。リンというのはどこにでもあるわけだ。やはりWikipediaなんだが、
リン鉱石資源として重要な鉱床は、成因により3種類に分類される。
化石質鉱床
古代の動植物や微生物が起源となった比較的大規模なリン鉱石鉱床で、アメリカ、モロッコ、ヨルダンなどに存在する。現在のリン鉱石の大半はこの鉱床から供給されている。
グアノ(鳥糞石、糞化石質リン鉱石とも)鉱床
別項を参照。ナウルなどに存在していた。
火成鉱床
地殻変動によって生じた金属鉱床などと同じ無機質のリン鉱石鉱床で、ロシアのコラ半島に大規模なものが存在する。
生体内では、遺伝情報の要であるDNAやRNAのポリリン酸エステル鎖として存在するほか、エネルギー代謝に欠かせないATPなど、重要な働きを担う化合物中に存在している。また、高等生物ではリン酸カルシウムが骨格の主要構成要素としての役割も持つ。このため、あらゆる生物にとっての必須元素であり、農業においてはリン酸が、カリウム・窒素などとともに肥料の主要成分である。よく「窒素・リン酸・カリ」と呼んで、肥料の三大要素になっている。このうち窒素は
空気から作るので、あとは電気さえあれば作れる。空中の窒素を固定化すればいいわけだ。で、リン酸なんだが、これは
主に開花結実に関係する。花肥(はなごえ)または実肥(みごえ)と言われる。可溶性リン酸と、く溶性リン酸が植物に吸収される。なお、可溶性リン酸とは、アルカリ性クエン酸アンモニウム溶液に溶けるリン酸で、この中には水溶性リン酸も含まれる。綺麗な薔薇の花を咲かせようと思ったら、せっせとリン酸の入った肥料を撒かなければならない。もちろん、天然自然にもリン酸というのは存在しているので、肥えた土地ならさして必要ない。有機肥料だと、鶏糞にはリン酸が多いね。もともとリン鉱床である「グアノ」というのも、大昔の鳥の糞が積もったモノであって、ただ、ほとんど掘り尽くしてしまったために今では採算に合わなくなっている。
昔は、化学肥料なんかないので、せっせと有機肥料を撒いたわけだ。たとえばイワシなんぞは大量に採れるので、食うよりむしろ肥料として使われた。リンは生物の身体には必ず含まれているモノなので、有機肥料には必ず含まれている。化学肥料が買えなければ、有機肥料を使えば良いのだ。たとえば、現在、人間の排泄物はほとんど100パーセントが焼却されたり捨てられたりしているんだが、極端な話、ウンコ撒けば肥料になる。中国産のリン鉱石というのは、代替えのきかないシロモノというわけではない。で、残るのはカリなんだが、
工業原料としてのカリウム資源はほぼすべて塩化カリウムの形で採取される。年間生産量は2650万トン(2002年)である。主な産地はカナダ(31%)、ロシア連邦、ベラルーシ。推定埋蔵量は100億トン。カリウムは植物の成長に必須であるため、塩化カリウムの95%はそのまま、もしくは硫酸カリウムの形で肥料(カリ肥料)として用いられる。残りの5%が水酸化カリウムを経由して、炭酸カリウムとなる。塩化カリウムって、海水に含まれているわけだ。なので、どうしても手に入らなければ、日本近海で大量にとれる「海草」から作ればいい。海草というのも、古くから肥料に使われていて、朝鮮海女というのがいるんだが、真冬に海に潜って海草をとり、それを肥料にして農業を営んでいるわけだ。済州島だけの風俗なんだが、そんな朝鮮海女が、房総とか伊豆には明治時代からたくさん流入している。まぁ、常識的に考えて、化学肥料が作られる何千年も前から農業というのは存在している。いずれにせよ、
化学肥料がなくなっても農業は滅びません。
有機肥料、賛成!
排泄物を焼いたりして処分するのは、
それはそれで金かかるし、
うまくコスト面も考えて、
人の排泄物を有効利用する方向って大事だと思う。
まず臭いから嫌われるんね。
誰かコメントしてくれたけど、
介護用にウンチ無臭化する薬?あるし、
なんとかいいやり方ないものか。
臭くなければみんなそれほど嫌がらないと思う。
むしろ「某女優さんの排泄物を肥料にして作った野菜です」、
なんてのがあれば、それはそれでブランド野菜になるかも。
有機肥料事業で成功して金持ちになれば、
きっと「ウンコ王」とか呼ばれるようになりますよ。
そうして建てた豪邸は「ウンコ御殿」。
街に多額の寄付して作った学校は「ウンコ小学校」。
誰か頑張ってやってみませんか(w
投稿 ゆ | 2008/06/12 06:15
藪で蛇を突っつくようですよ。
野次馬さんがまず新しい利用方法を考えてください。
材料は一杯あるのだから。
ただ、昔の肥溜めや回虫、ギョウチュウ。サナダ虫はいらんです。
投稿 ヨコネノチンタ | 2008/06/12 07:12