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ページ更新時間:2008年06月11日(水) 20時07分

救命活動にあたった福岡の医師が証言

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 東京・秋葉原の無差別事件で、偶然発生現場に居合わせ、救命活動にあたった福岡の医師がJNNの取材に応じ、当時の状況を詳細に証言しました。
 事件発生直後の現場を捕らえた映像。路上に倒れた被害者の傍らで救助活動にあたっているのは、福岡の病院で救急救命を担当する小山敬医師です。

 「何事が起こったのかなと思って寄っていくと、ふと気が付くと目の前に人が倒れていて、血が流れているという状況だった。119番通報している間に呼吸が止まったので、すぐ心肺蘇生を開始した」(福岡・千鳥橋病院、小山敬 医師)

 小山医師は、都内で開かれていた学会の合間に秋葉原に立ち寄り、偶然、事件に遭遇したといいます。

 「正直申し上げると、その場で本当に足がすくんでしまう状況だった。医者のくせして逃げ出していたかもしれない。そこで逃げ出したら、もう医者として働けないだろうなと。今から思うとそれが一番怖かった」(福岡・千鳥橋病院、小山敬 医師)

 設備の整った病院とは全く異なる極限の状況。その中で小山医師は、懸命の救助活動を続けました。

 「たぶん非番の消防関係の方だと思うんですけれども、フェイスシェルドマスクという顔を覆って感染を防御するものをお持ちでしたので、それを借りて私が人工呼吸した。(病院では)事前に手袋もする、血液を遮断できるガウンもする、場合によってはゴーグルもするという形で行うわけなんですけれども。唐突にその場に居合わせたので、やむなく、私も手が血まみれになってしまって」(福岡・千鳥橋病院、小山敬 医師)

 しかし、被害者を救うことはできませんでした。無念の思いを小山医師はこう語ります。

 「脈絡なく突然(命を)奪われたわけですよね。そういうことを考えると非常にやりきれない。病院で待ち構えて一般の患者さんをみるのと違う。頭の中で動転している部分ももちろんあるし。非常にショックを受けて、私もその晩眠れませんでした。非常に残念ですね」(福岡・千鳥橋病院、小山敬 医師)
 (11日16:24)

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