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　きたキタ来た、ついにきた！　友よ、ついに301号がやってきた！　本の雑誌７月号は、301号記念特別ブ厚いぞ号。どうして300号は通常号なのに301号は特大号なの？　というスルドイ疑問もあるかもしれないが、301は300よりエライからなのだ！そうなのだ！　というわけで、特集は「本の雑誌が三百号で紹介した三百冊」。創刊号から300号までに本誌が紹介したありとあらゆる本の中から、１号１冊のシバリで厳選した300冊がどかーんと登場だ！　1976年から2008年までの33年間に出た面白本がひと目でわかる41ページの大特集。いやはや、すごいぞ、まったくうまい、と唸ってくれぃ！
　新刊めったくたガイドは、三橋曉が巨匠フォーサイスの描く中東の今日に、鋭い作家の目はまだまだ健在！とイチオシすれば、牧眞司は『巨匠とマルガリータ』はあらゆる世界文学全集に収録されるべき傑作！と太鼓判。大森望が上中下巻の娯楽ＳＦ超大作にわくわくすれば、宇田川拓也は傑作本格『山魔の如き嗤う者』に背筋ゾクゾク。永江朗が母娘の愛憎いりまじる『シズコさん』にホッとしたかと思うと、東えりかは『コンゴ・ジャーニー』で図鑑好きの子ども時代にタイムスリップ！　おっと、北上次郎は時代小説界の風雲児の第二作に平がなで、ぞくぞくだ。さあ、あなたはゾクゾクかぞくぞくか、どーんと読んでみよう！
　301記念特大号企画のトップは本の雑誌メモリアル・ツアー。「本のちらし」編集部が本の雑誌社の歴代事務所と思いでの地を訪ねるタイムトラベル（？）レポートだ。なんと信濃町時代の社員・助っ人の食生活を支えた、あの珍萬は健在で、椎名も随喜の涙の４ページ。さらに前代未聞の「本屋プロレス」を開催した伊野尾書店の店主・伊野尾宏之が、その全貌を緊急報告。17坪の書店内をところ狭しとプロレスラーが暴れまくるのだ。そして本誌読者15人がこれまでに読んできた本の中からベスト３を選ぶ「オールタイムベスト３」に「い」から「ん」まで一家で遊べる特別付録「大矢博子のミステリーだじゃれかるた」と、301号ならではのめでたい企画がてんこ盛り！　ボリューム満点の160ページで、ちょびっと高いが、買わなきゃ損だよ、の保存版なのだあ！