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ベールに覆われた軍施設を見た! 四川大地震 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:北朝鮮核問題
中国は故毛沢東主席が米ソとの戦争に備え、軍関連施設を内陸部に移す政策を実施した歴史があり、今も中国では四川省など内陸部に重要な施設がある。
軍事専門家によると、四川省には、核、宇宙、兵器関連の基地・貯蔵・研究施設及び関連企業が、北川県や安県を含む綿陽市、江油市、楽山市などに点在する。これら施設はプルトニウム生産、核分裂や核弾頭及びロケットなどを研究する施設で、綿陽市内には物理研究施設が見られた。江油市には、中性子爆弾を製造しているという「857工場」がある。
広元市には大陸間弾道ミサイルの核弾頭のプルトニウムを製造する「821工場」がある。同工場は「地震発生後、修復工事を行い環境汚染の防止に大きく貢献した」とされ、地震後に「大量のコンクリートが運び込まれた」との情報もある。事実ならば放射能漏れ防止工事の可能性も否定できない。
唐家山のせき止め湖の排水作業が遅れた背景に、「関連施設に被害が及ぶ」「核廃棄物や軍事化学工業原料が混じった水で下流域が汚染されるために対処を講じている」などの推測も流れたが、事実関係は不明だ。中国メディアには、核施設関連の報道禁止通知が出ているとみられ、こうしたことも推測に拍車をかけたようだ。
いずれにせよ、中国は新型の核ミサイルの開発、実戦配備段階にあり、いずれかの施設が被災したとすれば今後の核配備計画にどう影響するのか注視される。
温家宝首相が地震発生直後、四川省に入った際、複数の核の専門家も同行したとみられている。これは中央指導部が地震の規模だけでなく、核関連の被害の有無にかなり緊張したことをうかがわせる。