東京・秋葉原の無差別殺傷事件で犠牲になった方々の通夜が、11日夜、各地で営まれました
東京・上野。東京芸術大学に通っていた武藤舞さん。通夜の会場には大学の友人や恩師らが集まりました。
「とても明るくて良い子でした。私の人生をあげたかった」(小学校時代の恩師)
この武藤さんと見られる女性が現場で救急車の中に運ばれた際、救助活動にあたった医師が、当時の様子を語ってくれました。
「武藤さんと思われる女性が『なんとか君』と名前を言った。若い男性が救急車に入ってきたので、『この子の名前を呼んで』と言った。点滴、血圧測定、酸素投与。救急車で次の患者さんを 搬送しなきゃいけないし」(さいじょう産婦人科、西條良香 副院長)
そして西條医師は、他の人をみるため、救急車を出たといいます。その後、武藤さんが亡くなったことを聞きました。
「自分がその場でできるだけのことはやったつもりだが、それがベストだったか悩む」(さいじょう産婦人科、西條良香 副院長)
一方、友人ら4人で秋葉原に遊びに来て、犠牲になった19歳の大学生・川口隆裕さんの通夜もしめやかに営まれました。
「元気な姿で二度と帰って来ないとひしひしと感じてきて、胸が張り裂ける気持ちがした。息子が幼いころに遊んだりもしたが、もっともっとたくさん遊んで、かわいがってあげればよかった」(川口隆裕さんの父)
「昼休みの食事の時間、帰りの清掃の時間、清掃も隅々まできちっとやってくれる、そういう生徒でした。なんでこんな目にあわなきゃいけないのか」(高校3年時の担任)
また、ゲームが好きで、秋葉原をこよなく愛していたという会社員・宮本直樹さんの通夜も営まれました。
「いつか戻って来てくれると思いたい。そのうち『ただいま』と 顔出してくれるのかな、と。犯人に対して憎しみを増してきた」(宮本直樹さんの父)
(11日22:22)