DATE : 2008.06.10 (Tue) 22:48
TITLE : 労働集約型産業・知識集約型産業(と、資本集約型産業)についてのメモ。
資本集約型産業<しほんしゅうやくがたさんぎょう>capital-intensive industry
事業活動を営む上で、労働力より資本設備への依存度が高い産業のこと。一般に固定資本の占める割合が高い。これに対し、労働力への依存度が高い産業を労働集約型産業という。鉄鋼、石油、化学など、大きな設備投資を要する重化学工業や装置型産業が資本集約型の典型的な例。
労働集約型産業<ろうどうしゅうやくがたさんぎょう>labor-intensive industry
事業活動を営む上で、労働力に対する依存度が高い産業のこと。接客応対を中心とするサービス業に多く見られる。
一般に従業員を数多く抱えるため、賃金コストの割合が高い。一方、資本への依存度が高い産業を、資本集約型産業という。
かつては組立加工や土木建設、金融業なども労働集約的であったが、コンピュータシステムの導入などにより人手に頼る部分が減少し、資本集約型産業へと変貌を遂げた。
サービス業においても、頭脳労働や判断業務がシステムに置き変わり、資本集約型に移行しつつあるケースが多い。
知識集約型産業<ちしきしゅうやくがたさんぎょう>knowledge-intensive industry
事業活動を営む上で、知識労働への依存度が高い産業のことで、労働集約型産業の一種。一般に、研究者や技術者を数多く抱えており、コストに占める研究開発投資の割合が高い。ソフト開発等の情報処理産業、バイオ等の研究開発型産業、ファッションやデザイン関連産業などが典型とされる。
労働集約型産業の反対は資本集約型産業。
知識集約型産業は、労働集約型産業の一種。
したがって、知識集約したとしても、
その産業が労働集約しなくなることはない。
また、知識集約型産業と労働集約型産業との一般的な違いは
「研究者や技術者の多少」「コストに占める研究開発投資の割合の高低」だ。
以上がセオリー。
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で、以下は推論。
労働集約型産業と知識集約型産業の違いは、
労働者の付加価値が低い人が多いか、高い人が多いかの違いだ。
そして、付加価値は、ある仕事に従事する労働者が市場で
容易に調達できるか否かで決まるのでははないかと思う。
・マクドナルドの店員は、市場で容易に調達できるので、付加価値が低いし、コストも低い。
→マクドナルドは、労働集約型産業。
・JAVAのコーダーは、市場で容易に調達できるので、付加価値が低いし、コストも低い。
・JAVAのプログラマも、市場で容易に調達できるので、付加価値が低い、がコストはやや高い。
(需要があるため)
→下請けを含めプログラマを多く擁するPJは労働集約的。
・FLEXに精通した人は、市場で容易に調達できないので、付加価値が高いが、コストは微妙。
(マイナーあるいは先鋭な技術の実装担当は、付加価値は高いが、
需要が微妙なので給与や市場での評価は微妙かもしれない。
あと、裾野が広がってるので来年も付加価値が高いとは限らない)
→FLEXに精通した人を集めると、知識集約するかも。でも、会社は儲からないかも。
・製品ディベロッパーは、市場で容易に調達できないので、付加価値が高いしコストも高い
→AppleやMS、Oracleは知識集約型産業。
・(本当の)コンサルタントは、市場では容易に調達できないので、付加価値が高いしコストも高い
・(本当の)マネージャは、市場では容易に調達できないので、付加価値が高いしコストも高い
→戦略系コンサルティングファームは知識集約型産業。
要は、その人の代わりがいるかどうか、じゃないかと思う。
スーパー手が早いプログラマがいなくなっても、凡人のプログラマを二人雇えば、解決。
それってスーパープログラマ個人には倍のコストをかける(倍以上の給料を払う)価値があったかもしれないけど、代替が利く以上、会社としては労働集約だろう。
んで、IT産業みたいなピラミッド型労働集約産業が、知識集約型産業に変化するとしたら、付加価値の高い人間を多く雇い入れ、付加価値の低い人間を切ればいいと思う。
んで、付加価値の低い代替可能な労働者が多いのは、もちろん、三角形の底辺の近くだ。
小さい三角は、高付加価値の人が多くて、産業は知識集約!
たとえば、仕様をパターン化してJAVAコードジェネレーターを「研究開発」して、仕様を書いた人がちゃちゃっと設定するだけでコードが生成されるようにすればいい。そうすると開発のためのJAVAのコーダーとプログラマは不要(何かあったときにソースの海にディープダイブして問題開発に当たれるスペシャリストが少数いればいい。)
そして、不要になったプログラマを排除すれば、理論どおりの知識集約型産業ができあがる。
ピラミッドの下層部でJAVA書いてた人は仕事がなくなってしまうけど、それはまた別の問題かな、うん。
以上、ちょっとだけ乱暴で、ちょっとだけミクロ視点の話。
謝謝。
知識集約と労働集約を決定付ける要素
「手順通りで100%可能」
手順どおりにやるだけでソフトウェアを製造できるようになるのか?
(備考)
・医者は、市場では調達できないので付加価値が高い
・公認会計士は、市場では調達できないので付加価値が高い
・弁護士は、市場では調達できないので付加価値が高い
(センセイ職は、国家試験のバイアスがかかってる上、市場が無いに等しい
…けど、最近は需給バランス上競争がある。新制度で弁護士が増えちゃうと大変だ、とか)
労働者の付加価値が低い人が多いか、高い人が多いかの違いだ。
そして、付加価値は、ある仕事に従事する労働者が市場で
容易に調達できるか否かで決まるのでははないかと思う。
・マクドナルドの店員は、市場で容易に調達できるので、付加価値が低いし、コストも低い。
→マクドナルドは、労働集約型産業。
・JAVAのコーダーは、市場で容易に調達できるので、付加価値が低いし、コストも低い。
・JAVAのプログラマも、市場で容易に調達できるので、付加価値が低い、がコストはやや高い。
(需要があるため)
→下請けを含めプログラマを多く擁するPJは労働集約的。
・FLEXに精通した人は、市場で容易に調達できないので、付加価値が高いが、コストは微妙。
(マイナーあるいは先鋭な技術の実装担当は、付加価値は高いが、
需要が微妙なので給与や市場での評価は微妙かもしれない。
あと、裾野が広がってるので来年も付加価値が高いとは限らない)
→FLEXに精通した人を集めると、知識集約するかも。でも、会社は儲からないかも。
・製品ディベロッパーは、市場で容易に調達できないので、付加価値が高いしコストも高い
→AppleやMS、Oracleは知識集約型産業。
・(本当の)コンサルタントは、市場では容易に調達できないので、付加価値が高いしコストも高い
・(本当の)マネージャは、市場では容易に調達できないので、付加価値が高いしコストも高い
→戦略系コンサルティングファームは知識集約型産業。
要は、その人の代わりがいるかどうか、じゃないかと思う。
スーパー手が早いプログラマがいなくなっても、凡人のプログラマを二人雇えば、解決。
それってスーパープログラマ個人には倍のコストをかける(倍以上の給料を払う)価値があったかもしれないけど、代替が利く以上、会社としては労働集約だろう。
んで、IT産業みたいなピラミッド型労働集約産業が、知識集約型産業に変化するとしたら、付加価値の高い人間を多く雇い入れ、付加価値の低い人間を切ればいいと思う。
んで、付加価値の低い代替可能な労働者が多いのは、もちろん、三角形の底辺の近くだ。
小さい三角は、高付加価値の人が多くて、産業は知識集約!
たとえば、仕様をパターン化してJAVAコードジェネレーターを「研究開発」して、仕様を書いた人がちゃちゃっと設定するだけでコードが生成されるようにすればいい。そうすると開発のためのJAVAのコーダーとプログラマは不要(何かあったときにソースの海にディープダイブして問題開発に当たれるスペシャリストが少数いればいい。)
そして、不要になったプログラマを排除すれば、理論どおりの知識集約型産業ができあがる。
ピラミッドの下層部でJAVA書いてた人は仕事がなくなってしまうけど、それはまた別の問題かな、うん。
以上、ちょっとだけ乱暴で、ちょっとだけミクロ視点の話。
謝謝。
知識集約と労働集約を決定付ける要素
「手順通りで100%可能」
手順どおりにやるだけでソフトウェアを製造できるようになるのか?
(備考)
・医者は、市場では調達できないので付加価値が高い
・公認会計士は、市場では調達できないので付加価値が高い
・弁護士は、市場では調達できないので付加価値が高い
(センセイ職は、国家試験のバイアスがかかってる上、市場が無いに等しい
…けど、最近は需給バランス上競争がある。新制度で弁護士が増えちゃうと大変だ、とか)
posted by elastica
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