岡山放送局

2008年6月10日 18時28分更新

免職の前課長が県に賠償請求


岡山県でロケが行われた映画「釣りバカ日誌」のPRなどのために設立された団体の会計処理をめぐって懲戒免職の処分を受けた県の前の課長が県に名誉を傷つけられたとして、10日、県を相手取って損害賠償を求める訴えを岡山地方裁判所に起こしました。

訴えを起こしたのは、県観光物産課の前の課長、猪熊真氏(52)です。

猪熊氏は、岡山県でロケが行われた映画「釣りバカ日誌18」のPRなどを行う団体の事務局を務め、164万円の使途不明金を生じさせたなどとして、ことし2月に懲戒免職の処分を受けました。
猪熊氏の訴えによりますと、使途不明金とされる支出は映画関係者などとの会食に用いたもので、横領は全くなく、県の観光キャンペーンへの多額の支出に最後まで反対したことや、未払いとなっていた映画の前売券の代金を支払うため、自ら1450万円を支払ったことを説明しました。

その上で猪熊氏は、県が猪熊氏の処分について開いた記者会見の中で猪熊氏が団体のお金を横領したかのような事実無根の内容があり、名誉を傷つけられたとして、10日、県に総額1100万円の損害賠償を求める訴えを岡山地裁に起こしました。

今回の提訴について石井知事は「訴状を見ていないのでコメントできないが、懲戒処分は適切なものである」とのコメントを出しました。