日系ブラジル人と日本人の意見交換会が8日、鈴鹿市算所の清和公民館で開かれた。計約30人が参加し、ブラジル人、日本人双方からさまざまな意見が出されていた。
外国人支援に取り組むNPO法人「愛伝舎」(鈴鹿市、坂本久海子代表)が主催した。ブラジル人は、県内外のNPOや教育関係者など約10人が参加。日本人は国会議員、県議、行政関係者などが参加した。
初めに交通問題について意見を交換。ブラジル人からは「運転免許試験をポルトガル語で受験したい」などの希望が出た。また任意の自動車保険に未加入のブラジル人が多いため「加入者が増えるよう啓発活動をしたい」という声も出た。
永住志向のブラジル人が増えていることも話題になった。ブラジル人からは、永住ビザや日本国籍取得の要件緩和を求める声が続出。「今より簡単な手続きなら日本国籍を取りたい」という人が半数ほどを占めた。
また日本人側が「ブラジル人協会のような組織を作り、意見をまとめてから行政などに要望を出したらどうか」と提言すると、ブラジル人側が「前向きに検討する」と応じる場面もあった。
愛伝舎職員の日系ブラジル人2世、米川アンジェリカ綾さん(44)は「議論した内容が少しでも実現すればうれしい」と話していた。【山口知】
〔三重版〕
毎日新聞 2008年6月10日 地方版