06/10/2008 09:31 PM

インド当局筋によると8日、インド・ムーカジ外相と中国・楊外相の会談で、インドの国連安全保障理事会の常任理事国入りに向け、中国が積極的に働きかけることをインド側に伝えたことがわかった。

また、印米原子力取引におけるウラン供給に関して、中国が原子力供給国グループ(NSG)を説得することも提案された模様。

当局筋によれば、エネルギー保障、食料不足など、国際舞台における類似した問題を両国が抱えているため、中国がインド支持の重要性を認識したという。両国は、気候変動、エネルギー危機、食料不足および燃料価格上昇といった諸問題に関して協調して対応していく。

インドにおけるオリンピック聖火リレーでの抗議活動によって、中国政府は感情を害したとみられていたが、楊外相は、オリンピック聖火が安全に通行するためにインド政府が採った方法は評価に値すると認めた。

また、ダライ・ラマ氏の発言とインドにおけるデモについても協議を行い、楊外相は、インドの政治システムをかんがみ、発言の自由として理解を示している。

懸案のシッキムからアルナーチャルとラダックに至る実効支配線に関する紛争については、両国特使による協議を開催することを決定した。楊外相はインドのジャーナリストに対し、「われわれは両国の特使が早急に会談を行うことを強く望んでいる」と述べた。

この際、同外相は、インドのメディアからの質問に対し英語で回答した。中国の指導者がメディアに対して英語で話したのは初めて。

これまで、中国の指導者は 英語が話すことができても、他国のジャーナリストに対しては母国語で応じていた。BBC放送では、楊外相が国際社会に対して話しかけたとして、英語で話し かけたことの重要性を取り上げている。

06/08/2008 7:56:29PM(ニューデリー発)

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