h抜きリンク防止のお願い
文責 buzzfullboy / take1
『変更履歴』
■特記事項
h抜きサイトに対する直接の注意が多くの方の不快の原因となったことに対する釈明文です。
皆様のご不快について深くお詫びします。
■はじめに
ネットが「万人に開かれた場」であることに、疑いはないと思います。
そのおかげで、ネットの発足から今まで、年齢、性別、身分を問わず、
さまざまな人が参加し、アクセスする人も順調に増えてまいりました。
一方で、ネット上ではさまざま価値観が交錯し、
さまざまな意見が飛び交うようになりました。
その結果、ネット上ではさまざまなルールが提唱されるようになりました。
万人が認める素晴らしいものも存在する一方で、
到底受け入れがたい自己中心的なものも存在します。
ただし、どのようなルールを適用するにしても、
「万人に開かれた場」において、皆さんの立場は平等です。
例えば、相手に意見を付けた場合、リンクを張った場合、
それに対して、相手からの同意、反論、苦情、指摘はあって当然です。
「価値観が交錯する」ということは、自分の発言が、
他人にとって利益にも不利益にもなりえます。
記事を書かれた側の人間が、発言されたことをちゃんと知り、
その内容を確認できるよう、できるだけ配慮することが大切でしょう。
補足:
この文章は、SNSやメンバー制掲示板のような閉鎖的サービスを否定するものではありません。
ネット自体は単なるインフラにすぎず、その上にできるだけ多種多様なサービスを構築することで
初めて存在価値が生まれるからです。
■h抜きとは
近年、広まっているリンク方法のひとつに「h抜き」と呼ばれるものがあります。
これは、URLを記述する際に
http://geocities.yahoo.co.jp/
と書かず、最初のhを抜いて
ttp://geocities.yahoo.co.jp/
と、書く方法です。
補足:
亜種として、htpやtpとする行為、http自体を省く行為、アドレスの一部を全角にする行為
途中で改行したり、アドレスの英文を和訳するなどの措置も含みます。
■h抜きの効果
先頭のhを抜くことで何が違うでしょうか。
hを抜く最大の理由は、
「リンク先に対して、リンク元を教えない」ことにあります。
□ハイパーリンク自動生成について
現存する数多くのブログや掲示板では、http:と書くことで「ハイパーリンク」を自動的に生成します。
「ハイパーリンク」とは、
簡単に言えば、皆さんが記事に書かれたURLをクリックするだけで、
リンク先に飛べる仕組みのことです。
e-Word:ハイパーリンク
http://e-words.jp/w/E3838FE382A4E38391E383BCE383AAE383B3E382AF.html
Wikipedia:ハイパーリンク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
□リファラについて(HTTP_REFERER)
ハイパーリンクになったアドレスをクリックしてリンク先に飛ぶと、
リンク先に「リファラ」と呼ばれる情報が伝わります。
リンクされた側は、アクセス解析を行うことで、リファラを集計し、
自分のサイトがどこからリンクされたかを知ることができます。
e-Word:リファラ
http://e-words.jp/w/E383AAE38395E382A1E383A9.html
□リンク元は教えない!
先頭のhを抜いてURLを記述することで、
わざとハイパーリンクの自動生成を阻止できます。
つまり、リンク先に対してリファラが伝わるのを阻止できます。
リンク先サイトは、リファラを調べてもどこからリンクされているのかわかりません。
■h抜きの発生
□どうしてh抜きが生まれたの?
h抜きは、匿名掲示板「2ちゃんねる( http://www.2ch.net/ )」において、
リンク元を相手に教えたくないために多用されはじめたものです。
この事実に対する資料が存在しないことは確かですが、
2ちゃんねるの初期参加者には、馴染みが深いことと思います。
補足:
h抜きは2ちゃんねる発でなく、それ以前のアンダーグラウンドな掲示板で使用されていたという説もあります。
しかし、大規模に使われ始めたことと、現在のh抜きの発信元が2ちゃんねるであることに異論はないでしょう。
□どうしてリンク元を教えたくないの?
さまざまな理由があろうと思いますので、ここではあえて触れません。
大切なのは、リンク先にとって、リンク元を知る手段の一つが
一方的な判断で潰されてしまうことなのです。
■何が問題なの?
□立場が平等でなくなります。
「リンク元を相手に教えない」とはどういうことでしょうか。
最初に書いたとおり、ネットは「万人に開かれた場」です。
リンク元の記事は万人が参照できます。
一方で、リンクされた人間は、自分に対して記事がかかれたことに気がつきません。
これは、ちょっと不公平なことです。
皆さんは、会社や学校で、自分のうわさを広められたことがあるでしょうか?
いいうわさもあれば、悪いうわさもあります。
悪いうわさなら、うわさの元を調べて文句を言いたくなるでしょう。
いいうわさでも、その内容にウソや誤解があった場合は、
うわさの元を知りたくなるかもしれません。
リンク元を隠されてしまうと、うわさの元を知ることが難しくなってしまいます。
それどころか、うわさが自分の耳に入らない場合、
うわさが広まっている事さえ知ることができません。
□サイト運営で起こるトラブルへの対処が難しくなります。
・荒らしや困ったさんの到来への対処
リンク元から自分のサイトにやってくるのは、好ましい人ばかりではありません。
掲示板荒らしや「ネットでは何をやってもいい」と誤解した人が来た場合、
その人が行ういたずらや勝手な行動に対応することも重要ですが、
その人がどこからやってきたかも重要になります。
掲示板荒らしやネット初心者がよく利用するサイトや掲示板が、
この世には数多く存在するからです。
彼らがやってきたルートを調べることで、相手先の管理人さんにリンク解除を要請して、
協力してもらうことができます。
あるいは、リンク元から自分のサイトへのジャンプを拒否したり、
自分のサイトを削除したり、アドレスを変えたり(お引越ししたり)するなどの
防御手段をとることができるのです。
・不本意なリンクへの対処
サイトによっては、サイトのトップページ以外に対して、直接ジャンプされることを嫌います。
また、サイトの一部に対して無断でリンクされることを嫌う人もいます。
Wikipedia:ディープリンク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
e-Word:ディープリンク
http://e-words.jp/w/E38387E382A3E383BCE38397E383AAE383B3E382AF.html
e-Word:無断リンク
http://e-words.jp/w/E784A1E696ADE383AAE383B3E382AF.html
これらは、さまざまな価値観が交錯するネット上で、いまだに議論されています。
でも、絶対に忘れてはいけないのは、リンクされた側にも言い分があるということです。
「相手に教えない」ということは、相手に反論させないことです。
リンクされた側の人間は、相手に反論する権利があります。
また、不本意なリンクに対して、自分のサイトを削除したり移動させたりする権利もあります。
■よくある誤解
☆h抜きって、サーバー負荷の軽減のためじゃないの? (2006/11/26 加筆)
サーバー負荷の軽減がどの程度の効果なのか、知った上でやっていますか?
hを省くことで省略されるのは、
リンク元では、ハイパーリンク化の処理です。
リンク先では、リファラの集計です。
たったこれだけの省略が、負荷の軽減に何パーセント寄与するのでしょうか。
サーバー負荷が問題になるような状況なら、
サーバー増強やプログラムの改造で対応しないと解決にはなりません。
また、相手にとってリンク元が判らなくなるのは事実です。
サーバー負荷の軽減という主張が、リンク元を隠そうとした事への
都合の良い”いいわけ”でない保証はどこにもないのです。
サーバー負荷が問題になるのは、リンク先サーバーにある画像や動画を
あたかも自分のサイトの一部であるように見せた場合のみでしょう。
この場合、自分のサイトを表示するたびに、相手サーバーから
画像や動画がダウンロードされてしまいます。
☆本当に見たい人だけが見て欲しいからじゃないの?
「本当に見たい人」とはどんな人でしょう。ちゃんと説明できますか?
リンク先の内容について十分な説明がされている場合、
リンク先に飛んだ以上は「本当に見たい人」です。
それ以外の区分は無理でしょう。
荒らしがリンクを伝って飛ぶのを避けたいならば、ハイパーリンクを避けても無意味です。
荒らし目的でも「本当に見たい人」ですから。
☆ブラウザクラッシャーや悪意あるサイトへのアクセスを防止させたいからでは。
この場合、必須なのは警告文です。
「危険だからアクセスしてはいけません」と言うことが明確になっていなければ意味がありません。
警告文もないのにハイパーリンク化を回避しても無意味です。
「これこれこういう理由で危険なサイトだからアクセスしてはいけない」と警告文がある場合に限り、
h抜きが正当化されるでしょう。
Wikipedia:ブラウザクラッシャー
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%82%B6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC
☆グロ画像やアダルト画像の場合は、心の準備がいるんじゃないの?
グロ画像やアダルト画像でも著作物です。
「無断リンク」「ディープリンク」の問題が出てくることは忘れないで下さい。
また、アップローダにあがったものでも、当人自身の著作である保証はありません。
それに、警告文があることが大事な点ではブラウザクラッシャーと同じです。
警告文があり、なおかつ投稿者自身の著作であることが明確な場合に限り、
h抜きが正当化されるでしょう。
☆h抜きと無断リンクは同じじゃないの?
違います。
無断リンクは、リンクする前に相手に教えない事です。
h抜きはリンクした後も相手に教えないことです。
☆ハイパーリンクすると、検索で上位に出やすくなるんじゃないの?
これが本当かどうかはわかりません。
しかし、仮に本当だとしても、記事を隠そうとしたことには変わりがありません。
相手に有利な記事なら隠す意味がありません。
相手に不利な記事なら発言責任上隠してはいけません。
☆管理が十分だから問題ないのでは?
リンク先の人間が誹謗中傷であると思う記事を完璧に排除でき、
なおかつ、誤解のある記事や嘘の入った記事も完璧に排除でき、
なおかつ、リンク先の人間が苦言を呈する可能性のあるリンクを完璧に排除できる、
と約束してくださるならば、認めます。
☆んじゃ直リンクしてもいいんだね!? (2006/11/25追記)
ネットで使用されている「直リンク」という言葉には3つ意味があります。
定義1:他のサイトの作品を、自分のサイトの一部のように見せかけること(Wikipediaの定義)
定義2:他のサイトのトップページ以外の箇所に直接飛べるアドレスを掲載すること(ディープリンク)
定義3:他のサイトにハイパーリンクすること(ハイパーリンク)
余談ですが、おそらく「直リンク」を最も正確に定義しているのはWikipediaでしょう。
Wikipedia:直リンク
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%B4%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF
このサイトでお願いしているのは、定義3の意味の「直リンク」です。
つまり、「できるだけちゃんとハイパーリンクしてほしい。」という意味なのです。
ディープリンク(定義2)や他人のコンテンツを自分のコンテンツに見せかける行為(定義1)
については議論の真っ最中ですので、ここでは一切触れません。
各人の自己責任においてお願いします。
ただし、問題の種になる可能性があるからといって、
相手に知られないようにハイパーリンクを切るのは論外でしょう。
■グレーゾーンについて
そうは言ってもグレーゾーンがあるじゃん、という指摘はあると思います。
・ハイパーリンクを生成しない掲示板やブログはどうなるの?
・メーリングリスト(ML)やソーシャルネットワーク(SNS)はリンク元を知っても確認できないよ!
はい。確かにグレーです。
でも、見る人は「グレーだからOK」なんて思いません。
その辺の掲示板やブログでやっても問題ないよね、と考えて真似をするでしょう。
自分がやらなくても他人がやれば結果は同じです。
それに、グレーゾーンがあるからといって、真っ黒な場合を放置していいことにはなりません。
■自分自身を検索できるから問題ないのでは
自分のハンドル名やサイトアドレスを検索エンジンで検索することができます。
これは、いわゆる「エゴサーチ」という行為です。
h抜きリンクが張られてもエゴサーチでリンク元がわかるから問題ないという意見があります。
これについては、以下のような見解です。
『エゴサーチとアクセス解析は相互補完するものであり代用にはならない』
以下に、エゴサーチとアクセス解析の性質の違いを簡単に述べます。
☆確実性の違い
検索は精度が向上した結果ヒットする可能性があがっても完全ではない上ノイズも多い。検索避けされている場合もある。
アクセス解析は確実にわかる
☆即時性の違い
検索は情報収集から検索結果の反映までに時間が掛かる
アクセス解析は即時わかる
☆得られる情報の違い
検索は独自のアルゴリズムに基き適切度の高いと思える順に掲載する
アクセス解析はリンク先からの到来数が判る
なお、エゴサーチについては掲示板にて話題にあがりました。以下の過去ログを参照ください。
エゴサーチに関する過去ログ
■2ちゃんねるファンの皆さんへ
2ちゃんねるでh抜きが出てきた当初は、「エグいことするなぁ」と思って眺めていたものです。
2ちゃんねるの人気が出るのは、当然といえば当然です。
正しいかどうかは別にして、何の責任も負わず、後腐れもなく好きなように発言できるのは、
誰にとっても魅力だからです。
2ちゃんねる独特の表現は、好きな人にとってはたまらなく好きでしょう。
「相手が納得する限り」好きなように取り決めてやればいいと思っています。
しかし、h抜きは別格です。
「相手が納得していない」のに無理やり巻き込むからです。
h抜きは別格である事を認識した上で、
2ちゃんねる外部で行うのはやめて下さいますよう、お願いします。
■例外ケース
上記にも一部記載していますが、h抜き等のアドレス変形が許容されるであろう例外ケースをここにまとめておきます。
ただし、あくまでも許容であって、絶対必要なわけではありません。
また、h抜き拡散防止ため、積極的に推奨しているわけではない点もご理解願います。
(1) 双方が合意している場合
正確には、相手が明示的にハイパーリンクされることを拒否しており、
かつ、その事実をリンク元が補足文として掲載している場合です。
第三者が確認できないと単なるリンク隠しととられてもしかたないでしょう。
双方が合意していることが明確ならば、どんなリンクの張り方だろうが問題ありません。
ただし、リンク自体を拒否しているのかハイパーリンクを拒否しているのかを混同しないように願います。
(2) リンク先に絶対に飛んで欲しくない場合
相手がスパム業者のサイトである場合、ウィルスがある場合に、アドレスのみを告知したいケースがあります。
この場合、ハイパーリンク化を阻止する意味はあります。
ただし、注意文章や警告文章は絶対に必要です。
警告文章が無いと閲覧者が判断できないため意味がありません。
(3)
自分自身の著作
メールアドレスの一部を変形させてスパム対策とする場合があります。
これと同様、自分のアドレスをどんな風に書こうが、どこに掲載しようが自由です。
■最後に
「別にいいじゃん。他人事だし」と思われる方へ。
自分がリンク元を相手に教えないと、相手だって自分にリンク元を教えてくれません。
自分に気兼ねなくうわさを広められてしまいます。
荒らしが大挙してやってきても原因を根本から絶つのが難しくなります。
無断リンクもディープリンクも、やりたい放題になります。
これまで何年もかけて行われてきたリンクに関する議論が全て無駄になります。
お互いが相手に対してh抜きリンクしているのに、
「相手に知られていない」と思い込んでいる様は、ハタから見て滑稽です。
h抜きを全世界の人々が見守る眼前でやっている自覚はあるでしょうか?
これは、「私は自分のことしか考えない人です」と、世界中に向かってアピールしているのと同じ事です。
そんな人には、他人だって自分のことを考えてはくれないでしょう。
情けは人のためならず、です。これはh抜きに限りません。
他人に対する最低限の配慮は、結局自分自身を助けます。
安易にh抜きリンクする前に、よく考えてくださいますようお願いします。
■他のH抜きに関する資料
もちろん、このサイトの意見が全てではありません。興味のある方は以下もご参考に願います。
(1) Wikipedia「H抜き」
http://ja.wikipedia.org/wiki/H%E6%8A%9C%E3%81%8D
※ この文章を書いた時点(2007/05/06時点)では書きかけです。
意見や異論のあるかたは参加をなさることを勧めます。
(2) 教えてGoo
ttpと書く理由
2004/09/02
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa985904.html
2005/03/22
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1283696.html
2005/10/27
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa1738717.html
※
時間が経過しても回答内容には変化がありません。
しかし良回答の対象が変わっていく点に留意願います。
(3) 2ちゃんねる初心者が安心して見れるスレッドガイダンス
ttp:
http://ansitu.xrea.jp/guidance/index.php?FAQ2
※
内容については各位でご判断願います。
(4) 読売新聞社サイトコラム
「直リンク」
http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20050521nt08.htm
※
この文章に対する見解は以下のとおりです。(掲示板で提示)
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画像を直接表示するのがNGと上で書いているのに、
下ではAタグにしないのがマナーと書いています。
Aタグにしないことと、画像を直接表示しないことは無関係です。
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画像が変わるのが怖いなら、お持ち帰りでないと回避できません。
その意味からも、最後の「マナーらしい」の文言は誤りです。
ご意見ご要望はこちらまで
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