唐家山ダム湖排水へ 綿陽市15万8千人避難
四川大地震で同省綿陽市北川県の川の上流にできた唐家山土砂ダムは、水位は依然として1日2メートルずつ増水し、27日現在、警戒線(土砂堤頂の高さは海抜752メートル)まで26メートルの高さまで上昇しており、決壊の恐れが高まっている。胡錦濤主席と温家宝首相は26日深夜、陣地指揮の回良玉副首相に電話で、「被災者の避難とダム湖からの排水作業を同時に進めて行く」と指示した。
新華社通信などによると、26日未明、武装警察部隊を主体とする作業隊員約1800人のうち、第1陣200人が唐家山土砂ダムの堤防部に到着、土砂ダム爆破による排水作戦を実施しようとしたが、現場の専門家が「両側の山の状態が非常に不安定で、しかもひび割れが見つかったため、爆破すると再び山崩れする恐れがある」と指摘。このため作戦を見合わせ、緊急排水路掘削をメーンとする排水方針に変更したという。
緊急排水路掘削作業では毎秒1000-2000立方メートルの水が流れるようにする計画で、掘削する土砂の量は最大で10万立方メートルになる。作業が順調に進めば、6月5日まで終了するという。
26日午後から武装警察部隊700人以上が堤防部に詰めかけ、掘削機やブルドーザーなどの重機26台を使って24時間3交替で作業を続け、27日午後4時まで1万8000立方メートル土砂を除去した。排水後にがけ崩れが起きないよう、土砂ダムの一部に金属製の網を敷く作業も実施。震災対策本部はさらに天候をみながら掘削機やブルドーザーを80台まで追加し、作業を加速させる計画だ。
一方、綿陽市政府は27日、土砂ダムの3分の1が決壊した場合を想定し、下流域33地区の住民15万8000人に避難命令を出した。27日午後3時(日本時間同午後4時)までに約7万人、同日夜までに残り全員を高台など安全な場所に避難をさせるという。
(16日に空中写真撮影で撮った唐家山土砂ダムの画像=中国国土資源省)
北京=川島尚子
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