東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された加藤智大容疑者(25)は、進学校の青森高校を01年3月に卒業。同級生の大半が大学に進む中、好きな自動車整備の短大に入学。その後は、転々とする不安定な生活を続けていた。
小中学校の同級生(25)は、中学時代は成績でトップ10に入っていた加藤容疑者が、高校の最初のテストでふるわず、かなり落ち込んでいた様子を覚えている。
「競走用のレーサーや整備などの道に進みたいと思っていたようだ」。卒業時の担任(54)が話すように、岐阜県の中日本自動車短大に入った。
だが、同短大によると、加藤容疑者は講習に出席しなくなり、担任が個人面談すると「整備士ではなく、中学校の先生になりたい。出身地の弘前大学に進みたい」と話した。しかし、推薦による編入時期が過ぎており、結局、整備士資格も取れず、大学にも進めなかった。
その後は仙台市を拠点に1年ほど過ごし、友人と一時同居。茨城県で定職に就いたが、そこも辞めて青森市に戻った。「やはり自動車が好きだ」と昨年1月から運送会社でトラック運転手として働いたが、9月に退社したという。
「もう死ぬ」「今までどうもありがとう」
06年夏には友人3人の携帯電話に車を使った自殺をほのめかす一斉メールが送られてきた。2、3カ月後、友人たちに再度、一斉メールが届いた。「生きてます」「死に損ねた。ごめんなさい」。自殺に失敗したのは思いのほか車が丈夫だったから――そんな内容だった。
今回の事件発生の数カ月前から急にメールが途絶えた。「死んだのではないか」と仲間で話していた矢先、テレビニュースに加藤容疑者が映し出された。