県内ニュース経営課題などを協議 庄内、最上の自治体病院懇初会合
2008年06月10日 09:16
庄内地域自治体病院懇談会の初会合が9日、三川町の県消防学校で開かれ、各病院の現状や経営改善に向けた課題について意見交換した。5自治体病院長と山形大医学部、地元医師会長ら9人で構成。村山や最上、置賜に比べて、北庄内は日本海総合病院、南庄内は鶴岡市立荘内病院を中心に他公立病院との機能分担は進んでおり、各院長からは「急性期、災害医療においては庄内全域の基礎的データを共有すべき」「地域内での医療分担は民間病院を加えて考えるべき」といった指摘があった。改築移転に向けてスリム化を図っている県立鶴岡病院は「急性期と慢性期に病棟を再編した結果、治療効果が上がり入院患者が減った」と報告した。 自治体病院の経営悪化を受け、国のガイドラインは病院を持つ自治体に改革プランの作成を義務付けており、懇談会は年内に各首長に意見書を提出する。 最上地域自治体病院懇談会の初会合が9日、新庄市の県最上総合支庁で開かれ、病院関係者らが最上地方の医療や病院経営の課題などについて協議した。 5つの自治体病院長・診療所長、山形大医学部教授、新庄市最上郡医師会長、最上保健所長の計8人で構成する。出席者からは「内科医が1人なので、24時間365日拘束され、当直も月8回と重労働が続いている」「民間の産科医が減り、同地方の年間670人の分娩(ぶんべん)のうち、新庄病院で500人以上を受け持っている」などと医師不足の現状を報告。その上で「財政問題も重要だが、医師を確保しないと運営できなくなる」「医師を増やしたいのは当然だが、現状の人数を維持しないと医療崩壊が始まってしまう」などと切実な声が相次いだ。 今後は、医師確保と病院間の連携、経営問題などについて話し合いを進めていく。懇談会は12月末までに意見を取りまとめ、各自治体に提出する。
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