東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された派遣社員加藤智大容疑者（２５）＝静岡県裾野市＝が作ったとみられる携帯サイトの掲示板に４月、「繁華街の歩行者天国にトラックで突っ込みたい」という書き込みがあったことが１０日、分かった。

　「いっそ全員殺せばいい」といった記述もある一方で、インターネットを「私の唯一の居場所」などと孤独感や疎外感も頻繁に訴えている。警視庁万世橋署捜査本部は動機の解明につながるとみて、サイトの書き込み内容を詳しく調べる。

　２月から６月までの記述には「根拠がないのに自信がある人がいるが、正直、殺意がわきます」「誰でもいいから殺したい気分です」などと無差別的な殺害の衝動がたびたび書き込まれている。

　４月２０日には「欲望に素直になっていいのでしたら、繁華街の歩行者天国にトラックで突っ込みたいです　そんなことしませんけどね」とも記載されていた。

　その一方で「このまま死んでしまえば幸せなのに、そう思うことが多々あります」「誹謗（ひぼう）中傷されるのは存在が認められている　無視されている不細工な私はその存在すら認められていない」などと悲観的な記述も目立った。

　「ネットから卒業すれば幸せになれるという人が居ます　私の唯一の居場所を捨てれば幸せになれるのでしょうか」とネットへの執着をうかがわせるものもあった。

　恋愛や自分の容姿については「恋愛を楽しめるのは２５歳までだと聞いたけど、もうとっくに過ぎてしまいました　もっとも不細工には恋愛する権利がそんざいしませんけど」とし「自分を制御できない私には彼女などできるはずが無いのです　幸せなど夢のまた夢」とも書き込まれていた。

[ 2008年06月10日 08:27 ]