岡山放送局

2008年6月9日 20時20分更新

岡大教授病院に 毒物検出


岡山大学で先月、コーヒーを飲んだ教授が意識がもうろうとなって病院に運ばれ、胃の中からはアジ化化合物と呼ばれる毒物が検出され、警察で、捜査しています。

これは、岡山大学が9日、記者会見して明らかになったものです。

それによりますと、先月20日の午前7時すぎ、薬学部の建物の研究室で医歯薬学総合研究科の50代の男性教授が意識がもうろうとなってしゃがみこんでいるのを大学院生が発見しました。

この教授は、病院に運ばれ、断続的に微熱が出ましたが、6日後に退院し、今月初めから大学に出勤しています。
警察が調べたところ、教授は直前に部屋でコーヒーを飲んだと話していて、胃の中からアジ化化合物と呼ばれる毒物が検出されたほか、部屋に残っていた飲み物からアジ化ナトリウムが検出されました。アジ化ナトリウムは医療機関で、防腐剤などに使われ、体内に入ると血圧が急激に下がったり、意識障害を起こしたりする毒性があります。

大学によりますと、薬学部にはアジ化ナトリウムの保管庫が14あり、それぞれ責任者が鍵をかけて管理しているということです。

警察では傷害事件の疑いもあるとみて捜査しています。

岡山大学は「大変、遺憾だ。毒物などの点検を行い、改めて管理を徹底させたい」と話しています。