秋葉原の殺傷事件でゲームアイテム凶器に
秋葉原の無差別殺傷事件で凶器となった「ダガーナイフ」。両刃で殺傷能力が高く、有名なテレビゲームでは武器である“アイテム”としても頻繁に取り上げられている。販売規制も緩く、ゲーム好きの面を見せる加藤智大容疑者(25)の関心をひきつけた可能性もある。
ダガーナイフは、ホラー要素の強い大ヒットゲームソフト「バイオハザード」ではショットガンなどと並び、亡霊を倒す武器として登場。キャラクターの成長を楽しむ「ロールプレーイングゲーム」の草分け「ドラゴンクエスト」では、ゲーム内のショップで自由に購入することができる。
中学校時代の卒業文集にゲームの美少女キャラクターを模した自筆イラストを掲載するなど、ゲームに傾倒していた様子をうかがわせる加藤容疑者。精神科医の香山リカさんは「非常に屈折した思いなのだろうが、ゲーム・アニメ文化の“聖地”で、あたかもゲームの主人公のように振る舞ったようにも見える」と分析する。
一方、ほかの刃物と同様、ダガーナイフも「販売規制はないに等しい」(刃物販売業者)のが実情。あるナイフショップ店員は「18歳未満にはナイフは売らないが、成人には観賞用に使うと信じて売っている」と打ち明ける。インターネットの通販でも購入可能だ。
「堺刃物商工業協同組合連合会」(大阪)の味岡知行専務理事は「最後は購入者のモラルに頼らざるを得ない」と強調。専門誌「ナイフマガジン」の稲葉博昭編集長は「青少年に刃物の恐ろしさをもっと教え、きちんとした認識を備えさせる必要がある」と語った。
[2008年6月9日23時19分]
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