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「お前さん、死んだことになってるぞ」 60代自転車ドロ、34年ぶり感動再会 (2/2ページ)

2008.6.9 22:58

 「本当に兄ですか?」。生存を伝えられた大阪府内の50代の弟は、電話口で驚きを隠さなかった。あきらめた家族は失踪宣告を裁判所に申し立て、葬式を終えて戒名までつけていたからだ。「今すぐ会いたい」。警部補は3月4日、男の自宅近くの交番で再会できるよう段取りをつけた。

 再会の日。男が交番のイスに座って入り口を眺めていると、弟が到着。立ち上がって抱き合った。互いに泣きじゃくる兄弟。弟は「兄に間違いない。すぐに裁判所に行き失踪宣告を取り消したい。警察に何とお礼したら」と喜んだ。

 警部補は盗犯刑事として20年のキャリアを持つベテラン。「取り調べをした警部補さんは本当にいい人だった」。人付き合いが苦手で口下手な男は、警部補に直接言えず、別の板橋署員を通じて感謝の気持ちを伝えたという。(高久清史)

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 失踪宣告 生死不明の者を、法律上死亡したものとみなす効果を生じさせる制度。民法で規定されている。単に7年間生死不明だったり、戦争や震災などに遭った後、1年間生死不明だった場合、家庭裁判所は申し立てにより、失踪宣告をすることができる。申し立てができるのは、不明者の配偶者や遺産相続人などの利害関係人に限られる。不明者が生きていることが分かった場合、家裁は本人または利害関係人の請求により、宣告を取り消さなければならない。

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