京都府と京都市の新たな総合観光案内所が設置される京都駅南北自由通路西側(京都市下京区) |
京都府と京都市は5日、京都駅ビル(下京区)でそれぞれが運営する3カ所の観光案内所を一元化し、2010年春に新たな総合観光案内所を開設する計画を発表した。府と市の二重行政を解消し、観光客の利便性を高める。
駅ビルには2階に市の観光案内所、9階に府観光連盟運営の観光情報センターと外国人向けの京都ツーリストインフォメーションがある。3カ所の案内所は年間計約70万人の利用があるが、ビル内に同じ機能の施設が分散し、「運営が非効率で、観光客に不便」との指摘があった。
新たに開設する案内所は2階の南北自由通路西側、ジェイアール京都伊勢丹と商業施設スバコの間に新設する。JR京都駅0番線ホーム上の空間を使い、広さは約280平方メートルのスペースを確保。ビルを管理する京都駅ビル開発が建設し、府と市が賃借して新組織で運営する。既存の3カ所は廃止される。
総合観光案内所の新設は、03年に府知事と京都市長の懇談会で合意し、具体化を進めていた。
同日、山田啓二知事と門川大作市長が、同市長の当選後初めて行った懇談会で明らかにした。門川市長は「府市協調の大きな成果」と話し、山田知事も「案内所の一本化にとどまらず力を合わせたい」と京都観光の活性化に向け府市連携を強めていく姿勢を示した。
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