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通り魔加藤容疑者は自動車工場の派遣社員

　静岡県裾野市の国道２４６号沿いの住宅街にある加藤智大容疑者の自宅のワンルームマンションには８日午後４時すぎ、捜査員２人が到着した。登録していた製造業派遣大手の日研総業（東京）が借り上げた３階の部屋の玄関を写真撮影するなどした。

　自宅ドア上の表札は無記名、１階の郵便受けも名前はなく郵便物があふれかえっていた。ベランダには何も干されておらず、レースのカーテンは閉め切られたままでひっそりしていた。

　加藤容疑者は青森市出身で、同市の高校を卒業。昨年１１月に東京で面接を受け登録。自ら応募した静岡県内の自動車部品工場に同月から派遣され、組み立てや塗装をしていた。以前にも別の派遣会社に登録し、同種の仕事に就いていた。５日まで通常勤務していたが、６日は初めて無断欠勤したことも分かった。日研総業のエリア担当者は「おとなしく無口だが、まじめに働いていた。事件を聞き信じられない」と驚いていた。

　加藤容疑者の真下の２階に住む男性は「特にうるさかったことはなかった。携帯サイトで犯人の顔を見たけどピンとこなかった」と話した。別の住人によると、約１カ月前まで駐車場に加藤容疑者のものとみられる青森ナンバーの白い軽ワゴン車がとまっていたが、最近は見かけなくなったという。

　加藤容疑者はこの日、犯行に使った静岡ナンバーの２トントラックをＪＲ沼津駅南口のレンタカー会社の営業所で借り、上京したものと思われる。

　［2008年6月9日9時52分　紙面から］