パーティー目的に日本人女性拉致―北朝鮮消息筋
金総書記の拉致認定に対南工作機関反対
【ソウル30日上田勇実】韓国の北朝鮮消息筋が30日、本紙に対し明らかにしたところによると、北朝鮮は1980年代中ごろ、当時、金正日総書記が側近たちと好んで開いていた“大人のパーティー”に参加させることを目的に日本人女性を拉致し、拉致された女性は実際にパーティーに参加させられたという。
70年代の女性被害者は、日本に対する工作員として教育したり、北朝鮮工作員を日本人化させる教育を担当した教官やその配偶者にさせるのが主な目的だったとされるが、その後、拉致の目的が変わっていった可能性もある。
同筋は最近、過去にフランス人女性が北朝鮮に拉致されていたと仏紙が報じたことと関連し、「同じ目的で拉致された可能性もある」と語った。
また同筋は、2002年の日朝首脳会談を前に、小泉純一郎首相(当時)から拉致を認める代価として巨額の支援を提案された金総書記が、緊急に関係部署と協議した際、外交部は拉致を認めることに賛成したものの、対南工作機関である統一戦線部は「韓国人拉致も認めなければならなくなり、そうなれば拉致問題で日韓連帯の動きにつながる」として反対したと明らかにした。
結局、金総書記は拉致を認めたが、「その結果、日本中が大騒ぎになり、韓国人拉致問題にも影響を与えたため、金総書記は拉致問題で2度と日本とは直接に“取引”しないことにした」(同筋)という。
2008/4/30 17:58