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沖縄県議選、自公過半数割れ 高齢者医療への反発響く

2008年06月09日00時34分

 沖縄県議選(定数48)が8日投開票され、県政与党の自民、公明は公認、推薦を合わせても過半数に届かなかった。後期高齢者医療制度などをめぐる有権者の反発が激しく、支持を広げられなかった。就任から1年半を迎える仲井真弘多知事は厳しい県政運営を強いられることになり、米軍普天間飛行場の名護市移設など基地問題にも影響が出るのは必至だ。

 自民、公明両党の公認、推薦候補は各選挙区で苦戦。改選前は27議席を占めた与党系は、定数の半数(24議席)に達しなかった。一方、改選前20議席だった野党系は順調に票を伸ばし、初めて公認候補を擁立した民主も議席を獲得した。

 政党別の獲得議席は自民16、民主4、公明3、共産5、社民5、地域政党の沖縄社会大衆2、そうぞう1、諸派3で、無所属が9。無所属のうち与党の推薦は3人、野党の推薦が6人。

 投票率は57.82%で、前回の58.72%を下回り、過去最低だった。

 今回の県議選で野党各党は告示前から党首クラスの幹部が繰り返し沖縄入り。後期高齢者医療制度を争点に据えた選挙戦を展開した。国会に同制度の廃止法案を提出し、県議会での与野党逆転が制度の廃止につながると訴えてきた。

 仲井真知事は、県議選の争点を「県政に対する評価」と位置づけ、自ら街頭に立って与党系候補を応援したが、後期高齢者医療制度などをめぐる政府・与党への逆風をかわしきれなかった。

 少数与党になる仲井真知事は今後、予算編成などで、野党側に一定の譲歩を迫られることになる。知事が推進の立場をとっている普天間飛行場の移設をめぐっては当面、県議会の同意や了承が必要となる局面は予定されていないものの、野党各党はそろって県内移設に反対しており、仲井真知事は難しいかじ取りを強いられそうだ。

 また、11月に任期満了を迎える那覇市長選にも影響を与えそうだ。

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