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4. 自働運動 〜無意識的運動〜

[その2.実践編]

※検索で最初にこのページに辿り着いた方は、一つ前の「その1…解説編」からお読みください。


では、実践編です。

「自働運動」は、まず三つの準備運動を行っておくとより質の高い動きが出来ます。
慣れてきたら省いても構いませんが、慣れた方でも準備運動をしてからの方がよく動きが出ます。

(1)“みぞおち”をゆるめる呼吸法

頭を働かせず、より無意識的な、体の奥の欲求に基づいた動きをする・・・そのために、頭(顕在意識)の働きを出来るだけ静かにする方法です。みぞおち


お腹の上部、鳩尾(みぞおち)と呼ばれる部分をゆるめると、頭の働きは静かに、穏やかになります

ろっ骨の突き当たり、真ん中の「剣状突起」の先端から指三本分下の位置が鳩尾です。

みぞおち(頭の緊張を抜く呼吸法)そこに指を当てて、一旦息を吸います。
強く口から吐きながら、上半身を前屈させていきつつ、鳩尾に指を差し込んでいきます(気持ち悪くならない程度に)。

そして息を吐ききった瞬間に指をポッと急に離し、吸いながら上半身を起こしていきます。

みぞおち(頭の緊張を抜く呼吸法) みぞおち(頭の緊張を抜く呼吸法)

何回か繰り返しましょう。
繰り返しているうちに鳩尾がゆるみ、指がより深く入っていくようになります。
そしてアクビが出そうになることもあります。頭がゆるんだ証拠です。大きく口をあけてアクビを出しましょう。

本来はアクビが出るまで行うと良いのですが、出なくてもゆるんだ感じがするまで繰り返しましょう。

みぞおちをゆるめる呼吸法は単独で普段から実践して頂くと、頭の緊張・肩の力などを抜き、深い息ができるようになります。イライラしたとき、心配事、考え事が頭に渦巻いている時などに何度でもどうぞ。



(2)背骨を刺激する

腰の体操(捻り)自働運動の特徴の一つに、背骨の動き・機能を活性化する、という点があります。その背骨を事前に刺激しておくことで、より活発な動きを導くための方法です。

自分の背中をのぞき込むようにして腰を捻ります。
お臍の裏の背骨(腰椎三番)を支点にして、腰を絞るように捻ってください。(写真 上)
腰の体操(捻り)捻り切ったら、一気に脱力して真ん中まで戻ります。(写真 下)
そしてそのまま続けて反対側へ。

捻る時には息を吐きながらです。捻りきったところで吐ききって、脱力して戻ります。

ですから、脱力した瞬間に吸いの息が入ってきます。
真ん中に戻る所までで吸って、そして吐きながら反対側へ捻っていく、という手順です。

左右交互に七回程行います。そして捻りにくかった側を一・二回足します。


(3)後頭部を刺激する

続いては、背骨のさらに上であり、あらゆる運動、呼吸などの生命維持活動に重要な役割を担う、後頭部(延髄)の刺激です。

後頭部(延髄)の刺激による自働運動誘導親指を中に入れて拳を握ります。
肘を曲げて、肩の高さより上に上げてください。
息を吐きながら、肩胛骨を寄せる感じで腕を後ろ側へ引いていきます(写真上)。

同時に奥歯を噛みしめます。顔が下に向かないように。
すると後頭部に力が集まります

後頭部(延髄)の刺激による自働運動誘導今度は完全に吐ききる直前に力を抜きます。すると一瞬間を置いて吸いの息が入ってきます。(難しければ、吐ききると同時に力を抜きます。)
この時、腕は下ろさないでください。力は抜くのですが、腕は下まで下ろさないで下さい(写真下)。

これは三回だけ行います。


自働運動開始

三つの準備を行いましたら、全身の力を抜いて、掌を上向きにして膝の上に乗せておきます。目を閉じて、首の力も完全に抜いてください。

自働運動の動きだんだん体が揺れ始めてくるかもしれません。体の内側の動きたい欲求に完全に身をまかせてください。

動きたい感じがわからなければ、わざと少し体を揺らしてみて構いません。


時間の許す限り、動きに抵抗することなく続けてください。

どのような動きが出てくるかは個人個人で様々ですし、その日によっても異なってきます。どんな動きが正しいか、間違いかというような事でもありません。

 


自働運動を終える時にも、手順があります。
次のページで説明しましょう。

 

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