8月6日(月) オット、びっくり、パトリオット!
「愛国」という言葉ほどウサンクサイものはない。真の意味は「売国」であることがほとんどだ。そして、最悪の「愛国者」が千葉県にやってくる!
沖縄の米軍嘉手納基地に配備されて大問題になった迎撃ミサイルのパトリオット。英語で「愛国者」の意味だ。これが、米軍ではなく、日本の自衛隊に配備されるという。すでに埼玉県の入間基地には、今年3月に配備。そして、次がわが千葉県の習志野基地なのだ!
ここで、弾道ミサイル防衛(Missile Defenseの略でMD)を紹介。
一番左側にいるのがイージス艦。どっかから飛んできたミサイルをイージス君が打ち落とすのに失敗! すると、お次が問題のパトリオット君の出番となる。一番右の黒いのがパトリオット君。
ついでにパトリオット君の写真もどうぞ。
こんなすごい迎撃ミサイルシステムが習志野基地に配備されるとなると、いろいろ問題だ。しかも市民には全く情報が来ない。知らない間にこんなものがすぐ近くに出現するとは一大事。
ということで、今日、吉川さんやちはるさんら「イラク戦争に反対する会」のメンバーが中心になって総勢9人で、習志野基地に話を聴きに行った。基地に入ってまずびっくりしたのが、この人形。↓
おやおや、例の高市早苗さん。やっぱりね。テレビでは気持ち悪いくらい汗をかきかき、ワケの分からないことをしゃべっているけど、これもさっぱり分からん。「高い志、広い眼、深い心」・・・ これって自衛隊の皆さんのことなのか。私なら、非暴力を貫いたガンジーに対して捧げたい言葉だが・・・
さて、「パトリオットの情報を知りたい」と事前に吉川さんが何度も説明し、議会事務局を通して正式に今日の視察が実現したのに、自衛隊側がこれを拒否。一般見学者向けのあほくさいパワーポイントを写してお茶をにごそうとしたので、みんなで猛抗議。
一番私たちが気になったのは、パトリオットが打ち落とした敵側のミサイルの破片が、そのまま広い範囲で住民の上に降り注ぐということだ。特に、生物兵器が搭載されていると大変。危険な細菌やウィルスが降ってくることになる。核弾頭だったらもっと大変。核爆発が起こり、被爆の被害は甚大だ。ところが自衛官は全く答えようとしない。
「一切我々には知らされておりません。上級部隊に聞いてください」
この一点をテープレコーダーのように繰り返すのみ。そんなアホな。打ち落としたら、上から破片が落ちてくることくらい、サルでも分かる。こんなことを想定しない防衛って、一体何なんだ。
すると、うしろで我々の押し問答を聞いていたヒゲズラのコワモテ自衛官が、「あなたがたは、打ち落としたときのことばかり言うが、じゃあ、打ち落とさなかった場合は考えないのか!」と怒鳴った。
つまり、打ち落とせなかった場合は、被害が更に大きくなるという意味だ。そんなこともサルでも分かってる。問題にしているのは、ミサイルが命中したらすごい被害が出るから、その前に打ち落として、少々の住民の被害が起きてもそれはシャーない、とするその考え方なのだ。大勢の命を救うために多少の犠牲はいとわない。これこそが、戦争を正当化するまやかしの論理だ。
パトリオットは1発2~4億円もする。システム全体ではなんと1兆円! しかも、命中率はあんまり良くないという。マッハの速度で落ちてくるミサイルに当てるのは至難のワザ。こんな当たるも八卦、当たらぬも八卦みたいなものに大金を投じるのにはウラがある。
日米の軍事同盟を支える三菱重工などの軍需産業が大いにうるおう、というわけだ。ここでも「死の商人」がほくそえむ。
「当たっても死者、当たらなくても死者」などという事態を招かないことが一番大切なのに、まるで、そのような事態を心待ちにしているかのようなパトリオットの防衛システム。これがあることで、かえって、どっかのイカレポンチがミサイル発射のボタンを押したくなりそうな・・・
基地内で写真を撮るのは全てご法度。でもしっかりと私たちの写真は撮られていた。ずるいぞ、自衛隊。仕方なく、視察が終わってから門の外で撮影。
そして、未練がましくヘイの外から中をパチリ。基地の中にはこんな装甲車があちこちにうじゃうじゃ止まっていた。
コメント
終戦記念日が近づきいろいろ調べていて偶然立ち寄ったものです。
私は自衛官の考えは自衛官と同じで、確かに迎撃した際に破片は降ってくるでしょう。
あなたがたがおっしゃる通りサルでもわかります。
ですが、迎撃しなければそれ以上に被害は拡大します。
パトリックオットを使かわなければ救える命も救えません。もし迎撃しなければ、飛来したミサイルで被害にあった方々からなぜ迎撃しなかったのかと声が上がるでしょう。
誰もしゃーないなんて思ってはいないはずです。
今はそれしか方法はないんです。
それに、そのような事態を招かないようにすると言いますが、あなたがたは具体的にどうするおつもりなのですか?
いつ打ってくるかもわからない、打とうと思えばすぐに打てる代物をどうやって?
今回のあなたがたの主張は頭に血がのばっていて冷静さに欠けている内容だと私には思えました。
極端な面だけを見ずにいろんな観点から考察しもっと政府の防衛政策や自衛隊の保有する武器を勉強していただきたいと思います。
投稿 通りすがり | 2007年8月 8日 (水) 02時44分
「通りすがり」さま、再びコメントをありがとうございます。
ご指摘の点について「冷静に」反論させていただきます。
①【いつ打ってくるかもわからない、打とうと思えばすぐに打てる代物をどうやって?】
例えば、北朝鮮が弾道ミサイルを発射してから日本までの到着時間は11分。一方、パトリオットのシステムを立ち上げるのに要する時間は2時間です。もし、あなたの言うように「誰か」がいつ打ってくるかも分からないとすれば、今のパトリオットでは対処できません。「そういう事態を招かないようにする」という平和的努力のほうが、よほど費用対効果も実効性もあると思いませんか? それとも、どこから打ってきても、たちどころに打ち落とせるシステムを、何兆円もかけて開発しますか? 日本中に何百箇所も配備しなければ間に合いませんね。
②【極端な面だけを見ずにいろんな観点から考察しもっと政府の防衛政策や自衛隊の保有する武器を勉強していただきたいと思います】
パトリオットは迎撃ミサイルとされていますが、その前提には「先制攻撃」があることをご存知でしょうか?仮想敵国を先制攻撃したのちに、反撃してくる敵ミサイルを封殺する「盾」がミサイル防衛なのです。もっとも、先制攻撃すればこそ、立ち上げに時間のかかるパトリオットを事前に発射準備しておく、という理屈も考えられますね。今度は「先制攻撃」を正当化するプランを練っておられるのでしょうか?
また、迎撃ミサイル配備でテロの標的になる危険も極めて大きくなります。6カ国協議で緊張緩和に向かっている東アジアの不安定要因となる可能性も高くなります。現に、アメリカがポーランドにMD配備の計画を明らかにしたことで、アメリカとロシアの関係は、現在冷戦後最悪になってしまいました。
「今すぐにでも、どこかの国が攻撃してくるに違いない」という不安は、実体のない「体感不安」です。これこそが、頭に血がのぼり冷静さと判断力を欠いた状態です。政府が言うから、アメリカが命ずるから、自衛隊がそうするから、と何も考えず検証せず、ウノミにしていては、再び戦前に逆戻りです。
投稿 大野ひろみ | 2007年8月11日 (土) 22時53分
何だか書き込みが出来ないエントリーがあるのでこちらに書き込みますね。
【ボケ】
一番私たちが気になったのは、パトリオットが打ち落とした敵側のミサイルの破片が、そのまま広い範囲で住民の上に降り注ぐということだ。特に、生物兵器が搭載されていると大変。危険な細菌やウィルスが降ってくることになる。核弾頭だったらもっと大変。核爆発が起こり、被爆の被害は甚大だ。(大野ひろみ 県県 GO!! GO!!)
【ツッコミ】
そんな簡単に核爆発はしません、北朝鮮は何のために核実験をやったと思っているんですか?ミサルの破片?地上近くで炸裂されるより遥かにマシです。
【ボケ】
例えば、北朝鮮が弾道ミサイルを発射してから日本までの到着時間は11分。一方、パトリオットのシステムを立ち上げるのに要する時間は2時間です。(大野ひろみ 県県 GO!! GO!!)
【ツッコミ】
通常、偵察衛星等によって発射の予兆は探知されます。実際テポドン発射の兆候は数日前からキャッチされていたのでシステム立ち上げ時間に問題はありません。
【ボケ】
パトリオットは迎撃ミサイルとされていますが、その前提には「先制攻撃」があることをご存知でしょうか?(大野ひろみ 県県 GO!! GO!!)
【ツッコミ】
どんなシュチュエーションを想定しての「先制攻撃」を指しているかは知りませんが、日本には敵基地攻撃能力がありません。また、あると仮定した場合でもミサイルの発射兆候があれば爆撃に出撃する事に何か問題があるんでしょうかね?
投稿 オヴニル① | 2007年12月 6日 (木) 22時39分
「パトリオット・ミサイルはいらない! 習志野基地行動実行委員会」
のビラが投函されたのをきっかけに、この一週間ネット上を漁っていろいろ調べてみました。
私同様、同委員会に関心を持たれた方も居られると思いますので、そうした方々の検討の一助になればと思い、以下に私見を述べます。
>仮想敵国を先制攻撃したのちに、反撃してくる敵ミサイルを封殺する「盾」がミサイル防衛なのです。
現時点で、日本が「他国を先制攻撃する能力」を獲得する見込みはありません。
また「先制的自衛」の容認は、国際法学上では少数説だそうで、国際的協調を旨とする日本政府が、敢えてこれに異論を唱える可能性は低いと言えます。
「先制攻撃能力獲得の見込み」が実体として見えないにも関わらず、日本は「アメリカから先制攻撃される可能性がある国」から、「武力行使を仄めかす恫喝」と受け止められる意思表示を、しばしば受けています。
「北朝鮮軍異例の警告「日本は攻撃圏内」」
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20080530058.html
「そうした国」が、弾道ミサイルの存在を背景とする、武力外交の姿勢を止めなければ、日本は平和的外交をよく進められません。
「そうした国」の弾道ミサイル攻撃防御を検討、実施することは、「平和的外交を容易にする」点から妥当で、第三者から非難される謂れはありません。
「日本のパトリオット配備で、アメリカから先制攻撃される可能性が高まるではないか!」
と、言うだけは言えますが、日本に暴力的な姿勢を示せば、「日本に存在する自国資産、自国民を守る」との観点から、アメリカが「先制攻撃(先制的自衛)」を検討することは、過去例から見て十分考え得ます。
日本のパトリオット配備が「そうした国」への「アメリカの先制攻撃」の実現可能性を「高める」としても、大元の可能性を「生じさせた」のは「そうした国」自身ですから、「アメリカの先制攻撃」回避、または防御は、「そうした国」が自らの責任で取り組むべき事柄です。
それに先立って、日本が「そうした国」に配慮する必要も、正当性もありません。
>また、迎撃ミサイル配備でテロの標的になる危険も極めて大きくなります。
元から軍事施設は、有事またはその危険性が高まる状況で「軍事攻撃」の対象となり得ます。
パトリオットの有無が、攻撃を受ける可能性を大きく上下させるとは思えません。
さて「テロ攻撃」とは通常、民間人を殺傷、または民間施設を破壊することで、テロ集団への反感を萎縮させ、政府への不信感(「我々をテロから守れなかった!」)の醸成を図るものです。
防御力の高い軍事施設が、テロの標的になるはずが無い-とは断言できません(※)が、
「パトリオットが配備されたらテロ攻撃があるかもしれないぞ!(近所も危ないぞ!)」
等の「今さら何を」的主張はテロ集団の願望とぴったり一致しますので、懸命な発言と思えません。
※:習志野の第一空挺団は、テロ、ゲリラ攻撃等の対処に取り組む「中央即応集団」配下にある。
テロ攻撃が「成功」する可能性は「警察庁が外部からの盗難被害に遭う」程度にあると思われる。
>6カ国協議で緊張緩和に向かっている東アジアの不安定要因となる可能性も高くなります。
しごく平和的な 六 者 協議が進められる中、たかだかビラを撒いた程度で、
「お前らなんかいつでもボコボコにできるんだぞ」
とか言い出す北朝鮮の態度の方がよっぽど不安定要因、と言うか不安定そのものに見えます。
>「今すぐにでも、どこかの国が攻撃してくるに違いない」という不安は、実体のない「体感不安」です。
イラクの泥沼化で厭戦気分が高まるアメリカも、先制攻撃を「今すぐにでも」起こすとは思えません。
つまり、「アメリカの先制攻撃」を憂慮するのも「実体の無い体感不安」となります。
そうした憂慮を抱える国にも、「怖がらなくてもいい」とか諭しては如何でしょうか。
むしろ、その方がよほど親切に思えます。
>政府が言うから、アメリカが命ずるから、自衛隊がそうするから、と何も考えず検証せず、ウノミにしていては、再び戦前に逆戻りです。
北朝鮮が言うから、所属団体が命ずるから、仲間がそうするから、と何も考えず検証せず、鵜呑みにしていては、北朝鮮をより攻撃的、自閉的にさせるだけです。
投稿 stfan | 2008年6月 9日 (月) 00時53分