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【秋葉原通り魔事件】「子供に先立たれるなんて」 遺族ら、やり場のない怒りにじませ… (1/2ページ)
「無念だ」「子供に先立たれるなんて」…。暴走トラックと凶刃で7人が次々に死亡した秋葉原通り魔事件。逮捕の男は「誰でもよかった」と供述しており、あまりに理不尽な犯行によって家族を奪われた遺族らは、やり場のない怒りと無念さをにじませた。
「家の手伝いをよくしてくれる優しい子でした。まだ19歳ですよ。子供に先立たれることがこんなにつらいなんて…」
東京都千代田区の三井記念病院で死亡が確認された埼玉県越谷市の東京電機大2年、藤野和倫(かずのり)さん(19)の父親は、突然の凶行で次男を奪われた悲しみに打ちひしがれた。
藤野さんはトラックにはねられ、同病院で蘇生(そせい)措置を受けたが、午後2時9分、死亡が確認された。両親の元には午後2時半過ぎに病院から連絡があったという。
午後3時48分、両親はタクシーで病院に到着。呆然(ぼうぜん)とした表情のまま通用口から院内に入ると、病院職員の「藤野さんのお父様、お母様ですね」という問いに黙ってうなずいた。母親は泣きはらし、目が赤かった。
病院によると、救急のベッドで変わり果てた息子と対面した母親は、枕元で泣いていたという。
父親によると、藤野さんはこの日、秋葉原に友人とパソコンの部品を買いに来ていた。大学ではコンピューターのシステムなどを学び、将来はプログラマーなど学問を生かせる仕事を目指していた。
ベッドに横たわる息子に、父親はこう声をかけたという。
「つらかったね…」
藤野さんの遺体は午後6時半過ぎ、病院から警視庁万世橋署に運ばれた。父親は犯人について、「何も考えたくない」と語った。
「主人はやりたいことがいっぱいあったはず。無念としかいいようがない」。亡くなった中村勝彦さん(74)の妻(74)は8日午後4時15分ごろ、東京都港区の慈恵医大病院前に集まった報道陣の取材に応じ、声を震わせた。
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