「認知症の人と家族の会県支部」(屋敷芳子代表)は7日、奈良市法蓮町の市ボランティアセンターで、「若年期認知症の人と家族の集い」を開いた。65歳未満で発症した若年期認知症の患者やその家族ら計約30人が参加し、病気に関する不安や悩みを話し合った。
参加者らが抱える悩みに対して、精神科医の西沼啓次・松籟荘(しょうらいそう)病院名誉院長が一つずつアドバイスした。05年に夫(57)がアルツハイマー病と診断された女性(57)は「夫は3カ所の施設のショートステイを利用している。毎日異なる施設に行くため、落ち着きがなくなった」と相談。西沼さんは「本人が安心できる場所を作ってあげた方がいい。ケアマネジャーに相談して施設を絞ってください」と話した。
ほかにも、認知症の治療薬の開発状況や医師との付き合い方などについて質問があった。【石田奈津子】
毎日新聞 2008年6月8日 地方版