韓国政府による米国産牛肉の輸入制限解禁への反発に端を発し連日ソウルで続く政府への抗議行動は、7日深夜から8日早朝にかけ、数千人のデモ隊が青瓦台(大統領官邸)への接近を試み、うち一部が阻止しようとした機動隊と市街中心部で衝突、双方に負傷者が出た。警察はデモ隊を路上から強制排除した。
機動隊は隊員を運ぶバスをバリケードとして並べ、屋根に武装した隊員を配置。デモ隊側はロープでバスを移動させようとし、ガラスを割ったり、はしごを掛け屋根に上がろうとした。
機動隊は消火剤をまき応戦。バスの屋根に上がった男性が取り押さえられたのに激高したデモ隊と機動隊員らが殴り合い、騒然とした。
抗議行動の主催者は5日夕から3日間連続で集会を続け、7日夕方には数万から10万人規模のろうそく集会が開かれた。暴力に反対する集会参加者も多く、家族連れなど大半は機動隊との衝突前に帰宅。バスを壊した男性らに抗議する人もいた。主催者は10日、参加者100万人を目標に大規模集会を計画している。(ソウル共同)
毎日新聞 2008年6月8日 11時10分