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幸田シャーミンさん:「国連上司がパワハラ」と申し立て

幸田シャーミンさん=2008年6月7日撮影
幸田シャーミンさん=2008年6月7日撮影

 元ニュースキャスターで、東京の国連広報センター所長だった幸田シャーミンさん(52)が在職中「本部の広報局(ニューヨーク)の上司からパワーハラスメント(権力や地位を利用した嫌がらせ)を受けた」と、国連の人事管理室に申し立てを行ったことが7日分かった。幸田さん自身が明らかにした。幸田さんは任期満了に伴い2日に辞職している。

 申し立てなどによると、幸田さんは06年4月に所長に就任。同年9月にセンター内の不適切な経理に気付き上司に報告、監査を要求した。内部監査は07年8月に入ったが、上司は幸田さんが監査を求めた翌月に「監査が必要とは思われない」と上層部に報告していたという。

 一方、同年1月には幸田さんの管理能力を問う告発状がスタッフらから本部広報局に届き、8月にこれを受けた審査委員会が幸田さんを調査。その際、調査内容や目的が告げられず、また審査委の結果が不正経理の監査報告書案に引用され、幸田さんの配置転換を求める内容が含まれていたという。

 経理問題は監査の結果、約313万円の不適切な会計処理があったと確認された。幸田さんは「追及がきっかけで、私を辞めさせようとする圧力が高まった。臭い物にふたをする姿勢は許し難い」と訴えている。

 国連広報局の赤阪清隆局長は「申し立ての内容は承知しておらず、調査して検討したい」と述べたうえで「この上司は信頼が厚くパワーハラスメントはあり得ず、むしろ我々は幸田さんを支えようとしていただけに残念だ」と話している。【足立旬子】

毎日新聞 2008年6月8日 2時30分(最終更新 6月8日 2時30分)

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