韓国気象庁、梅雨明けの予報発表を中止へ
気象庁は今夏、梅雨明けがいつごろになるかという予報を発表しないことを決めた。
昨年までは、梅雨明けの時期についての情報を、梅雨明けが予想される時期の1カ月ほど前からメディアを通じて公表してきた。だが、気象庁のユン・ウォンテ気候予測課長は3日、「最近は梅雨明けした後、8月に入って雨がさらに多くなる現象が見られ、梅雨がいつ明けるかという予報を発表する意味がなくなった」と述べた。
ソウルをはじめとする韓国の7大都市で、8月の降水量は最近大幅に増えている。気象庁によると、これらの都市の8月の平均降水量は、1941年から70年までは220ミリだったが、71年から2007年の平均は307ミリとなり、約40%も増えた。
一方、気象庁はこの夏、韓半島(朝鮮半島)周辺の大気の状態が不安定になり、夏には一日のうちに雨が降ったり止んだりを繰り返す、変わりやすい天気が続くという見通しを示した。キム・スンベ予報官は「韓半島の南西方向から流れ込む暖かく湿った空気と、北西方向から流れ込む冷たい空気がぶつかることにより、雷を伴った激しい雨が急に降り出す現象がしばらく続くだろう。また、通常は真夏に見られるこうした現象が、すでに6月初めから始まっている」と述べた。地球温暖化に伴う気候の変動がより深刻になってきているというわけだ。
実際、今月2日夜7時20分ごろ、ソウル市の冠岳山一帯では100ウォン(約10円)硬貨ほどの大きさの雹(ひょう)が2分ほど降り注いだ。また、これと同時にソウル市内では1時間に30ミリ前後の雷を伴った強い雨が2‐3時間降り続いた。通常は7月から8月にかけて発生するこうした局地的な雷雨が、6月に入ってすぐに発生したというわけだ。気象庁は4日にも、激しい雷雨が発生すると予想している。
釜山大地球環境システム学部の河京子(ハ・ギョンジャ)教授は「地球温暖化によって、大気中に含まれる水蒸気の量が増え、梅雨時と真夏では明確な違いが見られたこれまでの降水パターンが次第に変わりつつある。韓国も亜熱帯と同じように、夏の間雨が降り続く“雨期”になってきている」と指摘している。
パク・ウノ記者
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