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値上げラッシュの次は長期金利上昇で“住宅ローン地獄”

 もはや怒りを通り越しむなしくなってくる。カップラーメンからパスタ、ガソリンなど次から次の値上げラッシュで生活は苦しくなる一方だというのに、長期金利(10年国債)が急上昇中だ。

 長期金利が上がると何が起きるか。考えたくもないが、住宅ローン金利が上昇する。

 長期固定ローン「フラット35」の金利も6月は3.05〜4.0%(返済期間21年以上35年以下、前月は2.95〜3.55%)に上がった。で、どうなるかといえば、毎月の支払額がアップすることに……。

「3年、5年、10年と固定金利でローンを組んでいる人は、今すぐに影響を受けるわけではありません。ただ、これから住宅ローンを組む人は当然負担増です」(銀行関係者)

 3月の金利は1.2%台だった。それが、あれよあれよと上昇し、5月下旬には1.8%を突破した(現在は1.7%台)。メガバンクの現在の住宅ローン(変動金利)は2.875%。仮に3500万円のローン(30年返済)を組んだとしてざっと計算すると、3月に契約していれば年間の返済額は約161万円で済んだのに、今だと約174万円の負担になる。実に13万円もの差だ。

 住宅ローンの金利見直し時期が迫っているサラリーマン世帯にとっても他人事じゃない。物価上昇に加え、ローン地獄にまっしぐらだ。

「サブプライムがある程度落ち着いた米国の金利上昇、それとインフレ懸念で長期金利は上昇しています。しかし、現在の金利は実体経済以上の上昇だと思います」(三菱総合研究所の後藤康雄チーフエコノミスト)

 生活苦に拍車がかかることになる。

「これ以上の金利上昇があるかどうかは微妙ですが、サラリーマンの賃金が上がらない中、物価や金利だけが上昇していく可能性は否定できません」(第一生命経済研究所の桂畑誠治主任エコノミスト)

 何でもかんでも値上がりし、給与は増えない。これでは死ぬ思いで手に入れたマイホームを手放すしかなくなるサラリーマンも続出か。給与アップしてくれないと、もうお手上げだ。

【2008年6月4日掲載】


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