「クッキーが残っとるけど、食べんか?」「やめてください。僕は真剣なんですから」。優しく勧める私に、後輩の川口剛記者(30)が少しムッとした顔を見せた。
先月下旬から月一回の掲載で始まった、くらし面(医療・健康)の企画「メタボ克服大作戦『チーム・岡大』が挑む」は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)気味の四人が、専門医の下で生活改善に取り組むシリーズ。川口記者もその一人。文化家庭部の部員ではないが、「肥満が気になっていた」と、快く引き受けてくれた。
腹囲一〇四センチ、体重九三キロという彼の第一回検診結果は「完全なメタボ」。現在は自宅から会社まで約二キロを毎日歩いて通勤し、食事は好物のラーメン、コロッケを控えている、とのこと。
他の三人は職業、年齢ともさまざまな方に参加していただいている。紙面に登場後、早くも効果が見え始めた? そんな声も聞く。「毎日歩くので、体が軽く感じる」や「酒を減らすと、おなかの張りがなくなった」、「妻が料理を工夫してくれ、家族の会話も弾むようになった」などだ。
岡山大病院の精鋭医師らでつくる「チーム・岡大」は今後、食生活や運動に関するアドバイスに加え、体内脂肪を測定するCTスキャンも行う。本紙取材班は四人がどう変わるのか、了解を得た上で体質データなどの掲載を続けていく。
無理せず、楽しく健康に―。くらし面にふさわしい連載にしたい。
(文化家庭部・赤井康浩)
山陽新聞ホームページで、川口記者の奮闘記を公開中。